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素人ながら昨年、裁判を起こしました。相手は大組織なので弁護士を立ててきましたが、当方は弁護士を頼むと費用倒れになるし、常識で考えれば当方の主張の正当性を裁判所も理解してくれるのではないかと考え、あくまでも本人訴訟で闘うつもりです。

これまで、何度か準備書面を出しましが、先日の口頭弁論で、裁判官から、原告・被告双方に、次回期日までに陳述書を提出するよう命令がありました。裁判官に陳述書とは何か聞いたところ、これは証拠となるが、準備書面は証拠にならないとの答え。

そこで質問です。
1)当方の主張はすでに準備書面に全て書いたので、タイトルだけを「陳述書」と変えて同じ内容で提出すると問題はありますか。
2)そもそも、準備書面で主張したことが証拠とならないということは、準備書面の提出は意味がないことになるのですか?
3)準備書面を弁論で「陳述します」というのと、「陳述書」とは、全く異なるのですか?
4)陳述書の内容は、準備書面と異なり、何かルールはありますか?例えば、本人の経験したことのみを書いて、推測や、被告のこの行為が法律違反になるなどの法的主張は書いてはいけないとかありますか?

ちなみに、自由国民社の「訴訟は本人でできる」という本1冊のみを頼りに訴訟を行っています。

A 回答 (3件)

 まず前提として、民事訴訟での大事な原則を簡単に説明します。

民事訴訟は、個人間の紛争を解決する制度なので、当事者(原告と被告)の意思を最大限に保障することが原則となります。本人訴訟ということで裁判所は訴訟指揮などで配慮はしてくれますが、原則は自己責任ということです。
 
 そのため、(1)当事者が主張しなければ裁判所は事実と認定することはできない、(2)当事者に争いのない事実は裁判所はそのまま認定しなければならない、(3)当事者に争いのある事実は証拠によらなければならない、という3つの原則が導かれます。

質問1について
 準備書面は(1)のために提出するものです。訴状で示した請求権があるのかどうか、その根拠となる要件があることを証明する事実と主張を相手方および裁判所に示すためにおこなわれるものです。
 陳述書は(3)のために使うものです。(1)で双方が準備書面を出しあった結果、争点が浮かび上がってきます。どちらの言い分が正しいのかを裁判所が客観的に判断する為に証拠を提出しなくてはなりません。その証拠のひとつが、陳述書というわけです。

質問2について
 準備書面を提出することは先ほど述べた(1)のためですから、裁判で勝つ為の大前提です。ただ、準備書面では主張しただけですから、それだけではその主張が本当かどうかの証拠はないことになります。
 そのために、争いがある場合にその主張が正しいかどうかを証明する証拠として、送った内容証明や契約書、陳述書などが必要となるのです。

質問3について
 準備書面を「陳述します」というのと、陳述書は全く異なります。
 民事とはちょっと異なりますが、刑事ドラマの裁判の場面を思い浮かべてください。検事(原告)と弁護人(被告)が法廷でいろいろと双方の言い分を述べている場面でのその言い分が、準備書面の「陳述します」に相当します。他方、証人が出てきて証言を述べている場面での証言が、陳述書に相当します。
 民事訴訟でも本来は法廷で双方が言い分をぶつけあうのですが、刑事よりもはるかに件数が多いことや刑事裁判ほどの厳格性が必ずしも要求されないことから、準備書面という形で簡略化されているのです。

質問4について
 陳述書は証拠として用いられるわけですから、内容に制限などはありません。事実の来歴や自分がそのときどう考えたかなど、わかりやすく書けば十分と思います。
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この回答へのお礼

素人にも判りやすく解説頂きありがとうございます。

要は争いのある点についての証拠が陳述書なのですね。これで何を中心に書けば良いのか判ってきました。

ただ、素人考えでは、準備書面にせよ、陳述書にせよ、当事者の主張という点では何ら変わりはないので、わざわざ難しく分ける必要はないと思うのですが・・・。やはり裁判というのは素人からは理解しづらいです。

お礼日時:2005/01/21 16:21

質問項目の順番に沿ってお答えさせていただきます。


(1)準備書面は、「当事者が主張しなければ裁判所は事実と認定することはできない」故に提出するものです。請求権があるのかどうか、その根拠の証明と主張を示すために提出いたします。陳述書は争いのある事実照明に使います。双方の準備書面を照らし合わせ争点の確認、裁判所が客観的に判断するための材料につかいます。
(2)準備書面だけでは主張になります。その主張が正しいのか証明するために陳述書や証明書類が必要になります。
(3「)陳述します」の証言と陳述書は異なります。準備書面の内容に対する言い分が「陳述しますに相当します。証人の証言などが陳述書に相当します。
(4)陳述書は証拠として用いられるのでルールや内容の制限はありません。自分の心境や行動などの事実をわかりやすく書きましょう。

まず、弁論主義の3つのテーゼというの民事訴訟法の大原則がありますので、そこを理解する必要があります。

1.裁判所は当事者が主張していない事実を認定してはならない。
2.裁判所は当事者間に争いのない事実は、そのまま認定しなければならない。
3.裁判所は当事者間に争いのある事実を認定するためには、当事者の申し出た証拠によらなければならない。


(1)準備書面は主張レベルの書面であり、陳述書は証拠レベルの書面であり、書面の性質が異なりますので、タイトルだけ変えて提出するのは問題があります。
準備書面は、当事者が互いに主張をぶつけ合うもので証拠ではありません。裁判所は、当事者間の主張に争いがなければ、証拠調べをすることなく、それを事実として認定する必要があります。当事者間の主張に争いがあれば、それはお互いが提出する証拠によって事実の認定をします。
陳述書は、当事者間の主張に争いがある場合、提出する証拠書面となります。

(2)前述のとおり、準備書面は主張をぶつけあう書面になります。その主張を元に裁判所は事実の認定をしますから、主張しないことには相手の主張を全て受け入れることになります。準備書面は裁判に必要な書面となり意味がないことはありません。

(3)民事訴訟には口頭主義という原則があり、提出した準備書面の内容を口頭弁論期日において口頭で述べなければなりません。法廷で、準備書面の内容を最初から最後まで読み上げるわけにはいきませんから、法定において「陳述します。」と省略して述べることになります。「陳述書」は前述のとおり提出する証拠書面です。

(4)陳述書は証拠として用いられるのでルールや内容の制限はありませんが、争いのある主張についてどちらの言い分が正しいのか、裁判所が判断するために用いるものですから、争点や証明したい事実を意識して書くことが必要です。
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通常、攻撃防御を書面としているものをタイトルとして「準備書面」と云い、


当事者以外のものが、原告又は被告を擁護するために裁判所に提出する書面を「陳述書」と呼んでいます。
当事者でも、自己の事実の報告書なども「陳述書」と呼ぶこともあります。
要は、例えば「被告は金を返さない。」と云うようなことを書面にするとき「準備書面」と云い、
「私が年月日の夜9時頃被告の家に行ったが留守で逢えなかった」と云うような文章が「陳述書」です。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
裁判所からいきなり当事者である原告・被告に「陳述書」を提出するよう言われたので、混乱してしまいました。
「自己の事実の報告書」とすると、記載できるのは、客観的な事実のみで、自分の考えなどを記載するのは不適当なのでしょうか?

お礼日時:2005/01/24 10:07

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