A 回答 (2件)
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No.2
- 回答日時:
実は自分もmaminさんと同じ状態・・・課題と夏休み明けの定期試験・・・ヤダヤダ・・・それは置いといて。
まず、学問方法論はプラトンにはじまる形而上学の歴史にそったものである。と言えるでしょう。プラトンは例えば「美しいもの」を成り立たせている根拠を「美しさ」そのものにもとめました。しかも完全な「美しさ」そのもの(原型・イデア)は、私たちが暮らす日常的世界の背後にあり、日常的世界で私たちが目にするのは不完全な美しさ(日常的な判断・ドクサ)であるというのです。
その完全と不完全という対立からヨーロッパの二元論は発生しました。そして、日常的な判断・ドクサという認識をしてしまうのか、と言う問いも生まれました。デカルトも、そうなのですが、デカルトの業績というか哲学史の位置というのは、彼の学問の方法として理性を習慣や偏見、伝統や権威から浄化して、諸学の基礎を発見すべく、「いっさいのものを疑うことから哲学を始めたということに大きな意味があるとも言えます。いわばリセット(死語化?)しようとしたわけですね。それを<方法的懐疑>と言います。
次に哲学体系ですが、まず、存在と認識という二つを頭に置いて下さい。存在論には二つの面があります。拡がりである限りでの物体的世界と、思考する働きである限りでの精神です。それらは実在的に区別された実体なのです。物と心と・・・つまり<物心二元論>です。しかし、彼の方法的懐疑においてキリスト教は疑われませんでした。存在一般の根拠は神なのです。一方、認識論においては自己意識の確実性と神の誠実性を保証する<明晰判明>に把握される数学的観念だけが、世界の実在的構造に帰せられるとされます。
ここで、「我思う、故に我あり」という命題ですが、それは<方法的懐疑>の結果到達した命題であります。そこに至るには、まず感覚も排除されます。数学的真理は夢の中でも、1+1=2であり、夢の中という身体を直接的に伴わない状況でも可能です。そして極限の状況として、著作である『省察』では、「私を欺こうと算段する(悪)霊もいるかもしれないが、彼が私を欺いているとすれば、この私がすでに在ることには、疑いの余地は全くない。われ在り、われ存在すEgo sum,ego existoという言明は・・・必然的に真である」と述べます。同じ趣旨を『方法序説』では、こう言います。「われ思う、ゆえにわれ在りCogito,ergo sumという真理が極めて堅固で、きわめて確実であり、懐疑論者たちの論法を束ねてかかっても揺るがすことの出来ないのを見てこれを私の探求しつつあった哲学の第一原理として、ためらうことなく受け取ることができると、私は判断した」と。デカルトの学問方法論の結果(と同時に背景)がこの有名な命題だったのです。まとめると、現に働いている心・精神にとって、心の存在は直に確実です。ここで存在が確かめられた「われ」は、身体をすら持たないと考えても「在る」われであり、歩いたり、食べたり、見たり聞いたりする「物体的な」われではないという点に注意です。
さてこの命題をもう一度、哲学体系とからめて考えることにします。
物心二元論は、例えれば積み木によって作られるお城でしょうか。積み木でできたお城は物の世界です。物の世界では、積まれていく、積み木という空間的拡がり(延長)のみが認められます。お城をお城として認識し成り立たせるのは、心の純粋な知る働きです。思考する内容は異なろうと心は心です。さて、存在の真理は心と物のどちらにおかれているでしょう?心にウエイトが置かれています。厳密には認識によって心も物も実在するというのが物心二元論です。しかし、デカルトの中で、その認識論が真理の面では解決してますが、方法の面で心と物との存在にどう関わるのかがあいまいなことから生じる問題です。ちなみに、カントはこの認識の面を追及していきます。実際、「我思う、故に我あり」という命題は、彼の決意表明的な部分が多分にあると思います。しかし、思考過程において、すなわち学問としての方法論的立場において、歴史的な拘束を排し、一切の世界状況から離れた自我を確立する真理を求めたデカルトの態度を示すものとして、大きな意味があるとおもいます。
長くなってしまいましたー。自分にも解るように読みかえて書いたので、専門の人には反論されるかも。よろしかったら参考にしてください。
No.1
- 回答日時:
土屋賢二先生の「われ笑うゆえにわれあり」など読んでみられたらどうでしょう。
「哲学」でも、気楽に読めます・・・
どんな方かは以下のURLをご覧になってね!
参考URL:http://www04.u-page.so-net.ne.jp/gb3/kenji-ts/
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