A 回答 (4件)
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No.4
- 回答日時:
二元論を含めたデカルトのお話は小泉義之氏の著作「デカルト=哲学のすすめ」を読むと分かり易いと思います。
尚、デカルト関連を調べるにあたり私からのアドバイスとしては・・・
デカルトは周到な男でありそのためデカルト自身も危惧し、またその著書において明言もしていたのですが、二元論はデカルトその後の解釈を意図的にでっちあげているケースが大半なので素人には注意が必要です。(特に現在時)
深入りする必要はありませんがもし興味があれば、デカルトにとっての「精神」とはその手の曲解についての全否定であることを念頭にデカルトを楽しみましょう。
No.3
- 回答日時:
まず、○元論という言い方について。
「元」って、「もと」ですよね。これ、「世界のもと・おおもと」ってことなんです。ちょっと固く言えば「世界を説明する原理ないし実体」。で、○元論には、一元論、二元論、多元論があります。一元論は世界全体をたった一つの原理・実体から説明する仕方、二元論はこれが二つ、多元論はいっぱい・たくさん、です。哲学の歴史でみると、昔は一元論と二元論が交代しながら展開しているようで、現代では多元論が流行です。
それで、お尋ねのデカルトにおける二元論です。ここでの「二つの元」は結論を言えば「精神と物体」です。
なぜそうなったのか、お話しましょう。
ルネ・デカルトという人、中世の神学者たちの哲学(スコラ哲学)が嫌いだったんです。現実離れした、重箱の隅をつつくような、ひたすらめんどくさい議論をしているように見えたんですね(いや、実は面白い所もあるのですが)。
そこで、新しい哲学を創り出そうと考えた。もっと現実的に世界全体を説明できるような「知の体系」を構築しようとしたのです。
さて、こういう仕事を始めようとするとき、実はやっかいな問題があります。それは「不可知論・懐疑論の克服」です。「人間の認識なんて、いいかげんであてにならないものなんだ、だから、世界なんて知りようがないんだ」という考え方があります。「不可知論」または「懐疑論」です。こういう考え方に対して、「これこれこういうことで、これが確実な基盤になるじゃないか、だから、世界は確実に知ることができるんだ」というふうに、知の体系に確固たる基盤を与える作業をやっておかないと、せっかく壮大な体系を構築したとしても「けっ、んなもん、砂上の楼閣じゃん」と言われてしまいます。くやしいです。
昔の気の効いた哲学者さんたちは、たいていこの「懐疑主義の乗り越え」という作業を一度はやってます。で、デカルトもやったわけです。それが「方法的懐疑」。
「え~、懐疑主義の乗り越えに、懐疑するの~?」って、思います? 思わない? 思ってよ。その方が話し進めやすいんだから。
思った? 思いましたね。そう、たしかに変です。でもね、「方法的」という言葉が付いているところがミソ。「方法としての」、つまり、ちゃんと目的があって懐疑しまくろうじゃないか、ってことなんです。疑うために疑うのではなくて、「疑うことのできないもの」を洗い出すために、いろんなものを疑ってみようということです。「それ」が見つかるまで、あきらめないぞっ、ていう疑い方なんです。
そういうわけで、デカルト先生、疑いました。疑いまくりました。疑いまくりやがりました。疑いまくりやがって、もお、うた、ぐりぐりです。(なんのこっちゃ?)
で、その結果、デカルトは見つけたんです。「疑うことのできないもの」を。それは何か。それは、「こうして疑っている自分の意識が存在することは疑えない」ということです。もう、大笑いです。ある意味、西洋哲学史上、最大のギャグかもしれません。
まあ、でも、言われてみればそうかもしれません。いや、そうなんでしょう。そうなんだ。そうに決まってる! (すいません、こうしないと話し進みませんので。)
これが「学の確固たる基盤」です。疑えない確実なもの。デカルトはこれを「学の第一原理」と呼びました。「われ思う、ゆえに、われあり cogito ergo sum」です。「考える主体としての精神の存在は確実だ」ってことです。とりあえずここで、「世界を説明するための大元・その1」が得られました。「精神」です。
これに対置されるもう一つの「元」が「物体」です。なんでそうなったんでしょう。「物質の世界は、ぜんぶ精神が見る幻想やで」と言い抜けることもできたのに。
それは「物体の内包的力の否定」が根拠になります。固いですね。噛み砕きましょう。
精神は、物理的な因果関係にとらわれず、自由に振舞うことができます。そうでしょう? 授業中に彼氏のことを考えていたと思ったら、次の瞬間には今晩のオカズのことを考えていたりします。精神は精神自体を原因として、勝手に、自由に飛躍できる。
でも物体はそうじゃない。モノが、何の原因もなしに勝手に動き出すことなんてありえない。引力が働くとか、他のものがぶつかるとか、そういう物理的要因がないと動かない。(あー、言っときますが、ポルターガイストとかテレキネシスの話はナシです。)
とゆーことはですね、「物体の中に精神はない」ってことです。もし物体の世界が精神の見る幻想なら、あなたが寝てるときに見る夢のように、羽根もないのに空を飛べたり、学校の廊下を歩いていたと思ったら、いつの間にか自分の部屋に帰っていたりとか、そういうことがあってもいいはず。でも、それはない。じゃあ、やっぱり物体は精神とは別なんです。物体の中に精神はない。まったく別のものです。
こうして導かれたのが「物心二元論」です。デカルト先生、一生懸命考えて、こういう形に落ち着きました。
でも…上の方でも書きましたけど、昔の哲学史は一元論と二元論の交代が目立ちます。「二元論」って、次の世代の「宿題」になったんです。ほとんどの場合。「二つの原理、二つの実体はどう関係しあってるの? その両方を統一的に説明できないの?」というふうに。
この問いはデカルト自身も突き付けられています。スウェーデンの女王さまに。これは痛かった。「ああ~、女王様、そ、そこはぁ~」と、デカルトさん痛がってます。
そこでデカルト、「松果体」という精神と肉体をつなぐ器官の存在を示唆したり、神様を持ち出したりしています。精神がこうしようと思うと、神様がそれに合わせて肉体を動かす、とか。神様、大忙しです。これに関しては、パスカルが「おめー、神様を何だと思っとるんじゃ!」とツッコミを入れてます。
何かわからないことありましたら補足入れてください。
No.2
- 回答日時:
同じ内容の質問が並んでいたので部分的にコピペします。
ごめんね。
質問は、デカルトの二元論のことだと思います。
そこで、まず二元論の前提として
この世の中なり日常世界の背後、あるいは別の場所に
真の存在や真理があると考えて下さい。
現代でも多くの人がこう考えていますよね。
この世を超えた(=形而上)真理を追及する学問が形而上学です。
この真の存在が形而上学でいえばイデア、宗教でいえば神です。
さて、完全な存在、あるいは真理が客観的に存在していれば
私たちが「日常経験している完全ではないもの」
あるいは「日常的な判断」は
どこから生じているのか?
この両者はどう関係しているか?
多くの人はこのような疑問を持つ筈です。
こうして真理と日常、物と名前、
デカルトの精神と自然、カントの叡知界と現象界、
といった二項対立の関係から現実を説明しようとするのが
二元論の概念です。
ここからデカルトの物心二元論の詳細について
調べていってみて下さい。
さらに、この形而上学はヘーゲルにおいて
現実を説明し尽くそうとする知の体系として完成します。
これが西洋的世界を正当化し、20世紀になって様々な問題を生みます。
ここから形而上学批判が始まります。
これが現代思想です。
No.1
- 回答日時:
「二元論」のことでしょうか? 普通、二元論といったら、「互いに対立する二つの原理」があると考える立場のことですね。
デカルトは、精神と物体の「物心二元論」を展開した哲学者です。お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!
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