独学で勉強しているのですが、アフィン空間の理解があっているのか自身がありません。
以下のように理解しているのですが、あっていますでしょうか。
----------------------
とりあえず3次元で考えます。
3次元空間 E3 上の任意の点 O とベクトル空間 V3 から三つのベクトル a1, a2, a3 (ただし、ノルムが1 とは限らず、また互いに直交するとも限らない)からなるアフィン座標系Σ{O:a1, a2, a3} なるものを考えます。
で、たとえば、任意の点P(∈E3) について座標系Σを使って表すと、位置ベクトルOPはξ1a1+ξ2a2+ξ3a3(ξ1~3 ∈R) とあらわすことができ、また点Pの座標は(ξ1,ξ2,ξ3 )とあらわすことができる。このとき,集合A3={(ξ1,ξ2,ξ3 )} とするとと、このA3 こそがアフィン空間となる。
てな感じで理解しているのですが、この集合A3 (アフィン空間)とは要するに添付画像中のひしゃげた空間全体という理解であっていますか。
No.9
- 回答日時:
アフィン空間の例)
A={(x,y,1)|(x,y)∈R^2}
V=R^2
とする
1.
任意のP=(x0,y0,1)∈A,a=(x,y)∈V
に対して
Q=(x0+x,y0+y,1)∈A
はただ1つ存在する
Q=P+a
Q(x0+x,y0+y,1)=P(x0,y0,1)+a(x,y)
の右辺はベクトルの加法記号(+)を使っていますが
P∈R^3とa∈R^2の属する空間は違うのでベクトルの加法ではありません
この右辺の(+)記号は[平行移動させる]に意味と解してもよいけれども
(+)はベクトルの加法ではないので
OPベクトル+a(ベクトル)のように解してはいけません
2.
P,Qの属する空間Aと
aの属する空間Vは違うのです
aベクトルの長さはVの基底を{e1,e2}とすると
a=xe1+ye2
|a|
=√(xe1+ye2,xe1+ye2)
=√{x^2|e1|^2+2xy(e1,e2)+y^2|e2|^2}
PQベクトルの長さはAの基底を{u1,u2}とすると
PQ=xu1+yu2
|PQ|
=√(xu1+yu2,xu1+yu2)
=√{x^2|u1|^2+2xy(u1,u2)+y^2|u2|^2}
{e1,e2}≠{u1,u2}なので
aベクトル
と
PQベクトル
は
同量の長さを持ちません
No.8
- 回答日時:
> このテキストは一般ではベクトル空間と考えられる空間を
> アフィン空間として説明しているんでしょうかね。。。
ベクトル空間もアフィン空間のうちですが、
アフィン空間はベクトル空間ではない場合があります。
というか、多くの場合ベクトル空間ではありません。
(正方形と長方形の比喩から理解してほしかったとこですが)
だから、ベクトル空間を挙げて「これはアフィン空間です」と言っても
何も間違っていませんが、アフィン空間とは何かを説明するときに
ベクトル空間を指して「アフィン空間とはこれです」と言ったら大間違いです。
(難しいかなぁ...)
>>ベクトル空間もアフィン空間のうちですが、...
>>正方形と長方形の比喩から理解してほしかったとこですが...
げ、正方形と長方形の比喩はそういうことなんですね。
>>アフィン空間とは何かを説明するときに
ベクトル空間を指して「アフィン空間とはこれです」と言ったら大間違いです
なるほど、ベクトル空間はあくまでアフィン空間の一つ態様でしかない、ということをおっしゃりたいわけですね。
No.7
- 回答日時:
←補足
その A3 には、原点 (0,0,0) が存在しています。
ベクトル空間になってる って、No.1 に書いたでしょう?
まあ、ベクトル空間もアフィン空間のうち
(正方形も長方形のうち みたいな意味で)なので、
アフィン空間と呼んでもいいんですけど。
>>その A3 には、原点 (0,0,0) が存在しています。
やっぱりそうですよね。
>>ベクトル空間になってる って、No.1 に書いたでしょう
このテキストは一般ではベクトル空間と考えられる空間をアフィン空間として説明しているんでしょうかね。。。
No.6
- 回答日時:
> ”台集合” とはどういった集合なのでしょうか。
「台集合」とは、アフィン空間を
アフィン空間であることは度外視して
単に集合と考えたもののことです。
ベクトル空間とか、群とか、環とかでも
台集合という言葉は同様に使いますね。
No.4
- 回答日時:
>しかしこれは アフィン"部分空間"とよばれる空間ではないですか?
アフィン部分空間とは、アフィン空間の台集合が
その随伴ベクトル空間を部分ベクトル空間に持つ
何らかのベクトル空間 V の部分集合とみなせる場合をいいます。
任意のアフィン空間には、そのような外側のベクトル空間 V を
設定することができますから、「アフィン空間」と「アフィン部分空間」の
違いは前もって V が与えられているかどうかだけです。
V は、後付けで定義することが常に可能です。
再度回答ありがとうございます。
本当に素人質問で恥ずかしいかぎりなのですが、その”台集合” とはどういった集合なのでしょうか。群とか環などに関連する集合ですか?
No.3
- 回答日時:
その例では
アフィン空間となるのはA3(=R3)ではなく
集合E3と体R上の3次元ベクトル空間A3の組
(E3,A3)
がR上の3次元アフィン空間となりますが
E3も(原点を含むので)ベクトル空間となるので
アフィン空間の例としてはふさわしくないのです
ベクトル空間はアフィン空間だけれども
アフィン空間はベクトル空間になるとは限りません
だから
アフィン空間(A,V)の例としては
集合Aがベクトル空間ではない例の方がよいのです
アフィン空間の例)
A={(x,y,1)∈R^3|(x,y)∈R^2}
V=R^2
とする
1.
任意の(x0,y0,1)∈A,(x,y)∈V
に対して
Q=(x0+x,y0+y,1)∈A
はただ1つ存在する
T_(x,y)(x0,y0,1)=(x0+x,y0+y,1)
2.
任意の(x1,y1),(x2,y2)∈Vに対して
T_(x2,y2)(T_(x1,y1)(x0,y0,1))
=T_(x2,y2)(x0+x1,y0+y1,1)
=(x0+x1+x2,y0+y1+y2,1)
=T_(x1+x2,y1+y2)(x0,y0,1)
3.
Aの任意の2点(x1,y1,1),(x2,y2,1)に対し,
↑a=(x2-x1,y2-y1)∈Vがただ1つ定まる
だから
(A,V)=({(x,y,1)∈R^3|(x,y)∈R^2},R^2)はアフィン空間である
A={(x,y,1)∈R^3|(x,y)∈R^2}はベクトル空間ではない
No.1
- 回答日時:
それでは、ベクトル空間そのものです。
アフィン空間とは、高次のベクトル空間の中で
部分ベクトル空間を(原点を含まないように)
平行移動したものを言います。
3次元空間中の平面とかが好例かと思います。
回答ありがとうございます。いくつか教えてください。
>>ベクトル空間そのものです。
そのベクトル空間で長さを考えないときアフィン空間と呼ぶのは誤りですか?
>>部分ベクトル空間を(原点を含まないように)
平行移動したものを言います。
3次元空間中の平面とかが好例かと思います。
たしかに、そのような説明も見かけました。
しかしこれは アフィン"部分空間"とよばれる空間ではないですか? 私が調べた限りではそのような平面はアフィン”部分空間”との説明をしているものがほとんどだったような気がするのですが(間違っていたらすみません)。
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皆さん回答ありがとうございます。
回答考察させていただいております。もうしばらくお待ちください。
参考までに、私がアフィン空間を勉強するにあたり利用した書籍の該当ページを画像添付しておきます。
岩波基礎数学選書『線形空間 アフィン幾何』伊原信一郎・河田敬義著 18,19,20 p です。
18p
https://www.dropbox.com/sh/cbld79r4jz60xcm/AAB6G …
19p
https://www.dropbox.com/sh/cbld79r4jz60xcm/AAB6G …
20p
https://www.dropbox.com/s/6pn2q8kma3c6emd/20p.jp …
ありがとうございます!
以下はテキスト19pの切り抜きですか、みなさんからすると、この説明や表記でA3が固定された原点をもたないことや、このA3が”高次のベクトル空間の中で部分ベクトル空間を(原点を含まないように)
平行移動したもの”(※ No1の回答から引用) であることを読み取れるものなのですか?
https://www.dropbox.com/s/ntssvnaabavfdfz/19p_%E …
みなさん、本当に勉強になっています。恐縮ですが、二つほど確認させてください。
一つ目:点とベクトルの加法
mtrajcp さんがNo2 でwikipedia の定義を紹介してくださっていますが、
条件1の、” P∈A, a ∈V に対し、↑PQ =a を満たすQ∈A はただ一つ存在する、これをQ = T_a(P) あるいはQ = P+a と記し、...” の箇所なのですが、この Q = P + a の右辺は点とベクトルの加法をしてますが、これが少々ひっかかります。この右辺の + 記号は 要するに平行移動させる、の意味ですか? あるいは 添付画像のように、OPベクトル+a (ベクトル) のように理解するのですか?
二つ目:アフィン空間とベクトルの長さ
アフィン空間はしばしば長さを考えない、と説明されていますが、PQベクトル= a ベクトル(同じくmtrajcpさんの回答No2 中 条件1より参照)である場合、a ベクトルはベクトル空間に横たわる長さを持つベクトルなので、これと同じPQベクトルもやはり同量の長さを持つはず。これってアフィン空間が長さを考えない空間であることと矛盾していませんか。
回答ありがとうございます。
1. に関して質問なのですが、
>> ...Q=P+a
Q{(x0+x)u1+(y0+y)u2+u0}=P(x0u1+y0u2+u0)+a(x,y) ....
の箇所なのですが、この右辺の(x0u1+y0u2+u0) は結局OP ベクトルではないのですか?
No10の回答の2. を拝見いたしまして、ベクトルa (∈V) の長さと ベクトルPQ (∈ A アフィン空間)
の長さが同じとは限らないというのは理解しました。
しかし、ではこの ベクトル a = ベクトルPQ は一体何を意味するのですか。
この「=」 は、単にベクトル空間上に横たわる ベクトル a を平行移動すると アフィン空間上のPQベクトルに重なる(ただし長さが一致するとは限らないが)ということを意味するのですか?
回答ありがとうございます。
なんか私、いろいろ添付図も間違っていたので上げなおします。
OP+aベクトルと考えてはいけない旨理解しました。
もう一つの、 aベクトル=ベクトルPQ を同じに扱うというところなのですが、これは aベクトル - PQベクトル = 0 ベクトル、すなわち添付図中の原点O(0,0,0)になる、という認識であっていますでしょうか。
ほんとうに何度もお付き合いいただきありがとうございます。
それで、「aベクトル=PQベクトル」 というのはアフィン空間上の2点P, Q の差をあらわすベクトル(displacement vector) は、アフィン空間でなく(mtrajcpさんの例だと)数ベクトル空間R^2 に存在している、ということですかね。
>>Pを常に2次元ベクトルの原点として扱うので
原点は常に移動するので不定となります
すみません、原点にまだとらわれていました。
しかし、a-PQ=0ベクトル、すなわち任意の点Pから移動していないもの、と考えることは間違いではないですよね。
回答ありがとうございます。
すみません、No10のご回答で長さに関するご説明(2.以降)のところで確認なのですが、
No10(の2. 以降)は、aベクトル(∈V) とPQベクトル(∈A) のについて、||a||≠||PQ|| の理由として、両空間の底が違うから(つまり{e1,e2}≠{u1,u2})、とのご説明だと思うのですが、
Vの底とAの底をとれば必ず{e1,e2}≠{u1,u2} のような関係になる、というわけではないですよね。つまり底の取り方によっては、{e1,e2}={u1,u2} という場合もあり、その場合は||a||=||PQ|| になる、という認識であっていますでしょうか。