
音楽の問題を数学的に理解したいと思っています。
長音階は、12種類あります。
そのなかで、黒鍵5種類をすべて使う長音階は、嬰ハ長調(変ニ長調)、嬰ヘ長調(変ト長調)、ロ長調の3種類のみです。
これは、12種類の長音階を一つ一つ見ていけば、9種類は黒鍵を全く使わないもの、あるいは黒鍵の一部のみを使うものであること、そして黒鍵をすべて使うのが3種類であることが見て取れます。
しかし、なぜ3種類なのでしょうか。
3という数字は、数学的に導くことのできる数字でしょうか。
数学的に説明できる方がいらっしゃいましたら、教えていただけますと幸いです。
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
以下,シャープn個の調を n#,フラットn個の調を n♭ と表します。
5#と5♭まで使う黒鍵は1ずつ増えます。それは白鍵を黒鍵に半音ずつずらすからです(それを示す必要があれば五度圏図を使用)。よって5個全ての黒鍵を使うためにはn#,n♭のnは少なくとも5である必要があります。
6#と6♭のときは白鍵を半音隣の白鍵にずらすところが加わります。よって使用する黒鍵の数は5#,5♭と変わらず5つです。
7#と7♭から先は5#と5♭以降に対応するだけでパターンの増加はありません。
結局,5個全ての黒鍵を使う調は
5# = 7♭
6# = 6♭
7# = 5♭
の3つの調ということになります。
調号が、ハ長調を中心に1つ♯が増えるか、♭が増えるかすると1つ黒鍵が増えるということから、5つ目の調が2つ、6つ目の調では黒鍵が5つのままで1つだけ、で計3つ,と数えられる、ということですね。とても興味深いです。
ところで、なぜ、6個目が黒鍵の数が減らずにキープされるのか、「6#と6♭のときは白鍵を半音隣の白鍵にずらすところが加わります。」というのはどういうことなんでしょう?
No.3
- 回答日時:
>3という数字は、数学的に導くことのできる数字でしょうか。
数学的などという大それたものではありません。
「黒鍵を5個使う」のは、その「音階を構成する音の組合せ」というだけの話なので、特に数学的ということは何もありません。
オクターブを構成する「半音」は12個あり、鍵盤では白鍵が7個、黒鍵が5個です。
このうち、黒鍵相互間は「全音」あるいは「1.5全音(3半音)」しかありません。
長音階とは、その構成が
全音~全音~全音~半音~全音~全音~全音(~半音)
という並び方と決まっていますから、初めの音が決まれば音階の並びと白鍵・黒鍵のどちらになるかが決まります。
音階は、オクターブを構成する12個の半音を開始音とする12種類の音階が存在します。
それは
黒鍵を1つも使わないもの:1つ(♯、♭なし)
黒鍵を1つ使うもの:2つ(♯、♭が1個のもの2種)
黒鍵を2つ使うもの:2つ(♯、♭が2個のもの2種)
黒鍵を3つ使うもの:2つ(♯、♭が3個のもの2種)
黒鍵を4つ使うもの:2つ(♯、♭が4個のもの2種)
黒鍵を5つ使うもの:2つ(♯、♭が5個のもの2種)
黒鍵を6つ使うもの:黒鍵は5個までしかありませんが、「白鍵どうしの半音間隔」の部分に♯、♭が付く「♯、♭が6個のもの」という調が存在します。(ミ♯、ド♭を使う)
それは「♯が6個:嬰へ長調」かつ「♭が6個:変ト長調」であり、異名同調になります。これが1種。
これも黒鍵を5つ使いますから、上のものと合わせて「黒鍵を5個使う長音階は3つ」ということになります。
これらの「♯、♭による五度ずつ離れた調への移動」を図にしたものが「五度圏図」と呼ばれます。
↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%94%E5%BA%A6 …
とはいえ、音を「振動数(周波数)」で考えたときに、極めて数学的な対象になることも事実です。
上に書いた調の構成から分かるように、「5度ずつ上昇した音」は「6回目」で同じ調(「嬰へ長調」「変ト長調」)に一致します。ということは、5度上昇(あるいは5度下降)を12回繰り返すと、もとの音(階名の同じ音)に戻るはずです。
「5度」とは「振動数比で 1.5 = 3/2 倍」ということですから、これを12回繰り返した
(3/2)^12
は、元の音の何オクターブか上、つまり 2^n の振動数になるはずです。鍵盤でたどってみれば n=7 となることが分かります。
しかし、これを計算してみると
(3/2)^12 = 129.7463・・・
2^7 = 128
で一致しません。
この不一致を、一般には「ピタゴラスのコンマ」と呼びます。ピタゴラスはかの古代ギリシャの数学者です。
この「純正五度」によって作った音階を「ピタゴラス音階」と呼びますが、ピタゴラス音階は周期的には完結しないのです。
でも、ピアノを始めとする楽器では、五度を12回繰り返すときちんと7オクターブ上の同じ階名の音になります。
これは「純正五度」ではなく「ごまかした五度」を使っているからです。つまり「12平均律」と呼ばれる音階の5度を使っているのです。
純正五度は、上に書いたように振動数比で「1.5 = 3/2」ですが、「平均律」による5度は
2^(7/12) = 1.4983・・・
です。半音を「2^(1/12)」という「数学的に等分」した音程としているのです。
この「振動数比が整数となる音程」(耳で聴いて調和する)で作った音階つまり「純正率」と、数学的に「均等に割り振った音程」(自由に転調ができ、どの調も同一の音程関係)で作った音階つまり「平均律」というものが存在するようになったのです。
これは結構「数学」と「人間の感性」のせめぎ合いとして面白いテーマです。
その中間的な「折衷案」として、「振動数測定器」などなかったバロック音楽から19世紀まで、いろいろな「古典調律」が提案されています。
バッハの有名な「平均律クラヴィーア曲集」も、正確には「程よく調律された」ということであって、現代の「平均律」とは異なる音律であったことは間違いありません。
既にご存じなのだろうと思いますが、深入りすると奥が深くて面白いテーマです。
下記などをご参考まで。
↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E5%85%B8 …
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B4%94%E6%AD%A3 …
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B9%B3%E5%9D%87 …
https://okamotopiano.jp/?page_id=14
http://www7b.biglobe.ne.jp/~pianonomori/sub1.htm
https://gthmhk.gitlab.io/gthmhk/agordo.html
ご説明ありがとうございます。
なぜ6個目が黒鍵5つになるのか、その分かりやすい説明を考えていました。
説明を読みながら、
変化記号を1つ使う音階=変化記号の音は黒鍵1つを使用=黒鍵を1つ使うもの
…
変化記号を6つ使う音階=変化記号の音は黒鍵5つと白鍵を1つを使用=黒鍵を5つ使うもの
という理解が自分の中で腑に落ちました。
大変ありがとうございました。
平均律ではない音楽において、主音が変化する転調はかなりおかしな事態を引き起こすと思います。
その意味で、主音の異なる調性とその構成音について論じるうえで、そうした音律のことを考えるとややこしくなりそうです。
あくまで平均律における調と黒鍵について検討するにとどめた方がよいように思いました。
No.2
- 回答日時:
音階を数学的に、2音だけから成る和音における2倍音と3倍音(いわゆる五度)の関係で論じたのはピタゴラスの時代の話。
でもピタゴラス音階の調律は今の西洋音楽ではほぼ全く使われていません。1オクターブ上の音は2倍音(周波数が2倍)という物理的?に決まる音程ですが、その間を12等分するということ、およびそのうちの7つを特に選んで音階にする、ということは、世界的に見ればごく一部の文化、すなわち近代西洋音楽でのみ通用する、勝手な規則です。それに合わせて鍵盤を作り、黒鍵と白鍵を並べた。ですから、民族音楽ではピアノなんか調子外れで使えないことが多々ある。例えばブルースのブルーノートはピアノの鍵盤にはない音高です。さらに、ピアノがどのキーから始めても同じ響きの音階を作れる(だから自由に移調できる)のは平均律という(単純な数学的規則性はあるが物理的根拠はなく、オクターブ以外のすべての和音が濁る)規則で調律するからですが、平均律ではない様々な調律法があり、古い楽曲の演奏には時々使われます。また、平均律の音階に限っても、例えばharmonic minor(和声的短音階)やmelodic minor(旋律的短音階)のように白鍵だけでは出せない音階もある。さらにラジカルに、1オクターブを19等分や31等分する平均律(和音の濁りが少なくなります)もあります。もちろん、これらもまた勝手な規則にすぎません。
かくて、ご質問は「1オクターブが12音の平均律において、ある勝手な規則で決めた7つの音高の選び方の中に、Cを1音目とする場合には使わない特定の5つの音高が、たまたま全部含まれるということが、なぜ3通りなのか」ということであり、そりゃたったの12通りを総当たりで試して御覧なさい、という答しかないでしょう。
もし、19半音の平均律を演奏できる鍵盤と調号システムだったら、♯や♭に相当するような変化記号はどのように設定され、主音の変化による変化記号の増え方はどのようなものになるのか、考えてみるのは面白そうです。
どうもありがとうございました。
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