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騒音に音波を当てて消す方法があると聞いたのですが、同じような原理で光に対してある条件で光を当てると消えてしまうというようなことはできないのでしょうか。

A 回答 (9件)

もう一つ実用化されている例を思い出しましたので上げておきましょう。


それは誘電体多層膜鏡というレーザー光などの強い光に使われる特殊な鏡です。
通常見かける鏡は金属のアルミによる反射を利用した物ですが、これは吸収があるので強い光には使えません。(穴が開きます)

そこでどうするかというと、光に透明で屈折率の違う物質を決まった間隔で積層します。
屈折率の違う物同士の界面では光が少し反射しますので、この反射光同士が強め合い、かつ透過する光同士が弱め合う条件の膜厚にして積層すると、透明な物質なのに、光が透過することなく全部反射するという状態を作れます。

これも鏡から先の光を消したことになります。原理は干渉により打ち消し合う仕組みで「アクティブ」ではないけど基本は同じです。

ちなみに、光も音も場、エネルギーに過ぎません。
またこれは消えて無くなるのではなく、他の形のエネルギーになるか、上記のように反射して他の場所に行くか、光源側に戻るかするしかありません。
これはエネルギー保存則という物理の大原則です。

光の振幅(通常電場で代表する)の2乗はエネルギーを表します。光子とは電磁場という場を量子化したものでそれゆえ「場の量子化」という呼び方をされます。
物理的な形がある物ではないです。

ちなみに音の方も一種のエネルギー体なので”フォノン(音子、音響量子とも)”といい、粒子的な振る舞いがあります。

量子力学は、質量のある実際の粒子に対しては波動性が存在することを示し、実際には波動エネルギー体の物に対しては粒子性が存在することを示しました。
つまり世の中の全ての物は粒子であり、波であるという訳です。
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この回答へのお礼

おかげさまで消すという言葉の不正確さが理解できたように思います。ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/15 10:39

工学的(?)に解釈すると。


ふたつの波をk1=k2として重ねる
ということは、k1の波の進む経路上にk2の波源を逆位相で置くことになります。すると、k2の波源では、k1の波のエネルギーを吸収する(k1のエネルギーを別のエネルギーに変える)と言うことが起きるかと。
つまり、2番目の光を出すはずの光源が、実は光の吸収体として作用している、と言うことになるのでは?

光路が同一でない光の場合、かならず、干渉で強度が0になるところと、逆に強めあうところとできて、光の強さの総和は変わらない ということになるのでは無いでしょうか。
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この回答へのお礼

回折格子による干渉実験などでも全体としては全部光として最後まで存在するというように考えられるということですか。つまり光は消えない?

お礼日時:2005/04/15 16:11

 私の方向がずれているのかもしれませんが、私は次のように考えました。

粒子が2個ある状態の波動関数は、それぞれの粒子の波数ベクトルがk1、k2、座標をx1、x2として、以下のようになります。
ψ=[exp{i(k1x1+k2x2)}+exp{i(k2x1+k1x2)}]/√2
 第一項は、粒子1が波数k1を持ち、粒子2が波数k2を持つ場合で、第二項は、粒子1が波数k2を持ち、粒子2が波数k1を持つ場合です。量子力学では、2個の同じ粒子を区別することができないので、このように、2つの可能性の重ね合わせとなります。また、この2つの項の組み合わせは、光がボーズ粒子であり、粒子1と粒子2の交換に対し対称であることから決まります。
 この式の絶対値の2乗を求めると、次のようになります。
|ψ|^2=1+cos(k1-k2)(x1-x2)
 この第二項が干渉の項になります。もし、k1=k2であると、第二項は1となり、干渉は起きません。その場合、元の波動関数は、1つの波として振舞います。
 このように、私の計算では、干渉によって消えてくれないのですが、どこが間違っているのでしょうか。
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この回答へのお礼

私は,素朴に干渉によって消えるという表現を信じているわけですが,理論の裏付けをすることも大切だと思うので勉強させていただきます。ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/15 10:42

 光で光を消す、ということはできないのではないかと思います。

なぜそう思うのかといいますと、光の波は、音のように媒質が振動しているのではなく、その振幅の絶対値の2乗が粒子の存在確率になるものです。振幅がゼロになるということは、粒子が存在しないということですから、光子がどこかに消えてしまわないといけませんので、そういうことは起こらないと考えます。
 そうはいっても、実験で確認されているのであれば、この考え方に間違いがあるということですから、どこが違うのか教えて頂ければありがたいです。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。話が難しくなってきましたが,私も大変興味があるので、もうしばらく開けておいてご回答を待ちしたいと思います。

お礼日時:2005/04/14 09:55

>騒音に音波を当てて消す方法


アクティブ消音と呼ばれている方法ですね。

でまず「消す」といっても実はエネルギーは消えて無くなることはないので、何らかの形で消えた後のエネルギーが別の形(熱など)とかあるいは違うところ(音源に戻るとか)に移動するだけなのです。

で、光の場合ですが、理論的には可能です。
ただ音の場合と違って通常の光の位相を測定することが困難で、また仮に出来てもそれから逆位相の光を出すという仕組みを作ることは現在は事実上無理です。
遠い将来もしかしたら可能になるかもしれませんが。

ただ現実に光で光が消えるという現象を実験的には作ることが出来ます。一番簡単なのはマイケルソン干渉計という干渉計を用いて位相がちょうど逆位相になるようにすれば光のエネルギーは光源側に戻り「消えた」状態を作れます。
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この回答へのお礼

エネルギーが音源や光源に戻るということは考えていませんでしたので,大変ためになりました。どうもありがとうございました。

お礼日時:2005/04/14 09:51

ご質問は,「照明」の光源に対して,


何か他の光源を利用して「照明をうち消すようなことができないか」
と言うことですね.

光は,波です.
だから,既にご回答の通り,「干渉」によって消すことは原理的には可能です.

ただ,「比較的簡単に」となると,「不可能」というしかありません.

ここから,かなり推測が入ってしまうのですが,
干渉をさせるには,「コヒーレント(可干渉)な光源」が必要で,一般的には,レーザ光源です.
一次元的に干渉させる場合には,比較的簡単と言えますが,あたり一帯を照らしている照明の場合には,
「消すための光源」は,照らしている光源と,波長程度
接近した位置に無ければなりません.
よって,照明光源の発光体と1um以内に別の発光光源を用意して発光させなければなりません.

だから,別の「消灯」用の光源をつくって,照明のそばにおいて使うというようなことはまず無理です.

そういう意味で,「比較的簡単に」というわけにはいかず,「かなり困難」と言うことになります.
でも,「原理的には可能」です.
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この回答へのお礼

原理的に可能ということで納得できました。ご回答有難うございました。

お礼日時:2005/04/13 09:51

部屋の規模で光を当てて消し去ることは,


現実的に不可能です.完全に消すには,先ほどもいったように,同一の振幅(光の明るさで)ちょうど逆の位相の光が必要です.ところで光の波長は0.4~0.7μmなので,ぶつける光はこの精度で当てる必要があります.また実際の部屋は,直接光だけでなく,間接照明などというように反射光からも構成されています.反射光になると,この場所でどれくらいの振幅で,どれくらいの位相か,を推定することすら困難ですので,この方法で部屋の明るさを変えるのは不可能だと思います.
たとえば,光の発信源をひとつにして,プロジェクターのように別の場所からの逆位相の光を光学部品を合成すれば,可能でしょうけど,それをするくらいなら,光源を絞るなり,電子シャッターをつけるなりした方が現実的ではないでしょうか.
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この回答へのお礼

ご丁寧に説明していただきありがとうございました。

お礼日時:2005/04/13 09:49

光も波ですので,同一の振幅で,ちょうど逆の位相の光を当てれば原理的には消えます.ただ,音と違い,光は波長が短いので,光が来る方向と

まったく同じ方向から当ててあげないと,干渉のように明るい部分と暗い部分ができてしまいます.
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この回答へのお礼

ご教示有難うございます。レーザー光のようなもので照明ができれば比較的簡単に明暗を調節できるのでしょうか。

お礼日時:2005/04/12 14:18

光の干渉(干渉縞)はまさにこれではないかと。


もっとも,干渉で打ち消した横には,逆に強めあうところができていますが。
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この回答へのお礼

なるほどと思うのですが、干渉を利用して明るい部屋を暗くするなどということも理論的には可能なのでしょうか。

お礼日時:2005/04/12 12:35

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