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自分は1番好きな色が青なんですが、この「青」という漢字の由来、またはなぜこのような字になったのかご存知の方、教えて下さい。

A 回答 (6件)

こんにちわ(/は)。


青の文字は、中国から伝来した文字です。中国では、この文字がどうやって生成されたのか歴史を探ってみました。中国製の原書『漢字源流字典/中判』『漢字字典/大判』などが参考になります。以下は中国国内での定義です。

もとの字は、"靑"と書き表します。"靑"は"青"の異体字で、すでに廃止されています(1950年代?に)

そして、青・靑の字の元々の意味は"緑色/green"のことです(ここが重要です)。"blue"色ではありません。
文字形成分類上から見ると、会意文字(複数の文字の部品の意味を合成して一つの意味になる文字)でもあるし、形声文字(文字の部品の一つが意味を表し他方は音を表す文字)でもあります。
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上半分は、元の字形は"生"で、会意文字です。
"生"は、草木が生まれる・生育・出生・産生・天正・生命・一生・新鮮・未成熟・生半可・年長で道徳がある人・学習をする人 の意。

下半分は、元の字形は"丹"に似た字で、指示文字(ある事柄を示す文字)です。
"丹"の字形は、土中の中に発見された丹という鉱物が上から覗き見える形を表す。3000年以上前の甲骨文字では、鉱物を掘り出すために造った穴の囲い(井桁)の中心部に鉱物の丹が有る状態の字形。ちょうど"丼"そっくりの字形でした。2200年くらい昔の秦の始皇帝の文字改革(篆刻文字)以降、丹の字形に近づきました。朱砂・紅色・練った薬・顆粒や粉状の薬 の意です。

上半分と下半分を合成すると、「紅色の鉱物が生まれ出る」です。"blue"・"green"とは全く異なり、おかしいですね。
でも古代の人の考えでは、丹という鉱物が土中から芽を出しました。その芽は当然"green"色をしています。"丹から生まれ出た色"=靑(←会意文字)="greenという意味"が、すなわち"靑"という文字です。(この文字生成概念を現代人が理解するのは大変難しいものだと中国製の原書でも、謳っています)。
2800~3000年前の金文文字(青銅器文字のこと)で、靑の字形の原型が確立しています。その頃の青・靑の意味は、前記のごとく"green"色のことです。2000年ころの昔の篆刻文字では現代の靑の字形とほぼ同形になっています。

以上は、会意文字からの分析です。"形声文字"のほうは日本語にはマッチングしないので割愛します、あしからず(汗)。
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古代から現代まで、中国ではいわゆる「みどり/green」 は「青」と書き表します。現在でも特に文語表現のときには「青」と書けば「みどり/green」のことです。話し言葉でも普通に「青」と言ったら「みどり」を指します。そして日本語の「あお=青/blue」は「藍」と書き表します。

日本語で「みどり/green」と言えば「緑」のことですよね。
ところが、そのむかし中国伝来の書物には当然ながら「みどり」の意味で「青」と書いてありました。当時、その書物を読んだ日本の学識者たちは「青」の字は「みどり」と理解していました。それが現代日本にも引き継がれています。漢文の素養がある現代人、または漢文が必須科目で学校で習っていた明治大正昭和初期時代の年配者は今でも「みどり」のことを「青」と表現する傾向があります。一番いい例が交通信号の"青色ランプ"。『青信号になったら進みましょう』と言います。あの電球の色は実際は「みどり色」ですよね。進め信号は"green"が世界共通です。日本人だけが"青信号"と現在でも表現している理由の典型例です。

銅の錆の緑青(ろくしょう)もそうです。あの銅の錆色はどう見たって"blue"とは関係有りません。"緑青"の中国語の意味は、孔雀石のことで、マラカイトグリーンといって鮮やかな"みどり"色をしている宝石の一種です。銅の錆の色と同じだったので「ろくしょう」のことを"緑青"と書きました。「ろくしょう」は鮮やかな「マラカイトグリーン色」をしています。"blue"とは異なります。この熟語文字も中国的な青=「みどり」と深い関係が有ります。

現代中国でも普通は「青」の文字を見ると、まず"green"を連想します。「青」の文字を見て"blue"だけを連想するのは我が日本人だけではないでしょうか。中国人の概念の「緑」の文字は、日本人の言う「みどり」よりももっと濃い「みどり」のことです。"green"は前記のごとく藍の字や翠と書きます。"blue"は蒼や藍と書きます。一般的には青も使用することがあるのでいささか混乱しますが。

以上、日本語的には当てはまらないかもしれませんが・・・長くなってすみません(^^♪。

P.S.青の熟語意味各種:
青田。青田買い。青信号。青海亀。青梅。青刈り大豆。青首大根。青菜。青桐。青蛙。青雨。青そこい(緑内障)。←(以上全て、ほんとうは緑色をしています)。
青臭い。青年←(若い草のように未熟の者の意)。
青色をしたスポーツカー。青天の霹靂。青海原。顔が青くなる。←(以上すべて、ほんとうに青い)。
青目(眼球の黒目の意)←(中国語では青には黒の意味も有り)。
青帝(せいてい)←(春を司る天の神で東の方向に住むといわれる。色は"green"。青には"east"の意も有ります)。
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この回答へのお礼

1番参考になりました。ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/23 16:02

諸説紹介されていますね。


私の愛読書に書かれている説も紹介します。(角川書店 山田勝美著「漢字の語源」)

(字形)意味を表す「円」(丹)と、意味と同時に音を表す「生」とからなる、会意に声をかねた字

「円」(丹)⇒地中から出る鉱物で、これには青いものも赤いものもあるので、これだけでは「青色」を示すことにならない。
これに、「生」⇒草の伸びた意、つまり「草色」を合わせて、「草色の鉱物」という意味になる。

そして、『説文』という書物では、この「青」を「草木の青色」と解釈しており、この解釈の影響で、長いこと文芸界(例えば「唐詩」)では、
・草木で染めたような、植物性の「青色」→「青」
・鉱物性の「青色」→「碧」
との使い分けがなされてきている。

しかし、字形からすると、この使い分けは誤りで、「鉱物性の青色」こそ「青」である・・・という解説がされています。

ご参考になれば幸いです。
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この回答へのお礼

とても興味深い回答だと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/23 15:58

No1の方のお答えや、参照ページと、私の書いたものとが違っていたので、もう少し調べてみました。


出典は、やはり旺文社漢和辞典です。
※ちなみに
 会意文字→漢字の意味を組み合わせてできたもの
 象形文字→物の形や様子をえがいた絵文字を略したもの


【解字】
会意。地下の石を取る井戸(井)と石(・)とを合わせて、赤い色の石の意。のちに、あかい、まごころ、の意味にも用いる。


【音読み】セイ・ショウ
【解字】
象形。草木の芽が生え出た形にかたどる。

と、ありました。

まあ、諸説様々だから、さまざまな学者がいて、さまざまな研究がされ、色々な辞書があるのでしょうから、一概にどうだとも言えないのですが、とりあえず、旺文社の漢和辞典ではこうなっていました。
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この回答へのお礼

3回も回答頂きありがとうございました。

お礼日時:2005/04/23 15:51

No2ですが、



>正しくは。

の「正しくは」と「。」の間に本当は、旧字を入れていました。

インターネットの掲示板では使えない文字だったようです。

どんな字かというと、「青」の「月」の部分が「円」になっていました。
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手元にある旺文社漢和辞典によれば、


形声文字のようですよ。
 形声文字→音を表す部分と意味を表す部分を合わせてできたもの

【解字】
形声。地中から出る鉱物の 丹 と、音をしめす 生 とを合わせて、草色をした丹の意。むかし、この鉱物から青の染料をとった。のちに、あおい意に用いる。教育漢字の青はもと俗字。正しくは。

と、ありましたよ。
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「青」という漢字は,「草の芽」と「井戸の中にたまった水」を組み合わせて,「すがすがしく,すみきった」という意味です。



参考URL:http://ww81.tiki.ne.jp/~nothing/kanji/jigi/002-0 …
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この回答へのお礼

とても分かり易い回答ありがとうございました。

お礼日時:2005/04/23 15:48

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