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日本は男系直結の先祖や子孫が大事ですか?
女系の先祖が偉かったり、女系の子孫が出世しても、男系ほどは賞賛されないのでしょうか。
例えば麻生太郎は曽祖父が大久保利通、祖父が吉田茂で政界のサラブレッドと言われてますが、これらはいずれも女系で、麻生家は単なる商人の家系です。
男系直結の方が価値があるのでしょうか。

A 回答 (5件)

#1です。

左翼的な刷り込みをする人がいるようですが、騙されてはいけないですね。

まず、欧米というかヨーロッパの近代以前の法制では「原則的に女性の相続は認められていない」ものでした。日本は逆で「原則的に女性も男性と同等の相続権を有する」ものであった、というのが正しい比較です。

フェミさんが言うようにたしかに「中世ヨーロッパでも女性の相続は認められていた。ただし《限定的に》」です。ここを間違えると「日本の女性達の権利とヨーロッパの女性の権利が同じ」という錯覚に陥ります。

中世ヨーロッパと言っても広いですが、女性に対して相続権が認められるのはだいたい以下のような場合でした。
・土地を持つ家族に男子相続人が居ない場合で、未婚女性の場合
・土地を持つ家族で息子が居るが、幼く家督相続に時間がかかる場合
・王族や貴族

逆に「女性達が財産権を認められず、相続権もない」という証拠もいくらでもあげられます。
 たとえばメジャーなところではドラマ「ダウントンアビー」が有名です。これは近代化する直前のイギリス貴族のドラマで「男子しか相続できない、貴族の限嗣相続制」を前提にしています。

また近代になっても、たとえばフランスのナポレオン法典は女性の権利をかなり制限しています。この法典は「近代法の基礎」と言われ、明治以降の日本の近代法制化でも参考にされました。

ですので、明治以降の近代化で《日本も西洋諸国に習って、女性差別を採り入れた》といういい方はできます。

それでも戦前までの日本の女性の活躍(女性起業家や女性戸主)などをみれば、日本は相当に自由であったことが分かります。少なくとも同時期の欧米女性で起業家になれたのは非常に稀なことです。

また、近代的な価値観で見ると「男女は自由でそれぞれ経済活動をする」という前提になりますが、近代以前は日本でもヨーロッパでも《家が単位》でした。

だからヨーロッパは《家が持つ土地や爵位を保全するためなら、例外的に女性にも相続権を付与する》ことをしていたわけで、ダウントンアビーは逆に「爵位や土地を一子相続させるために限定相続性を作った」といえ、平民以下《土地や財産がない人たち》の相続権なんてどうでもよかった、わけです。

 この点、日本では庶民に至るまで「女性にも財産権は在った」わけです。
ただし、ヨーロッパ同様に「田畑を分割したら、いずれ財産が消滅する」のでこの点だけ、一子相続にしていました。

この時点でフェミさんたちは「だから女性達は虐げられていた」と主張するわけですが、フェミさんたちは「相続できない次男以降の男性達」を完全に忘れています。

また、日本では大奥を含めて「家の中での女性の地位」が明確でしたから、ヨーロッパとは全く違います。
 
ちなみに、当時の日本が「一夫多妻制で、女性達は苦労した」とフェミさんたちが言うのですが、これもちょっと違います。

一般的に(今のイスラムや昔のヨーロッパなどの)「一夫多妻」の場合、女性に権利はほとんどありません。だから妻は第一・第二というように「結婚した順番」で位置が決まっていました(地位ではないですよ、位置です)

しかし日本には正室・側室・妾の差があります。これよく考えると不思議なことで《もし男性しか財産権や相続権がなかったら、正室や側室を分ける必要はなく、女性達は全部「夫の附属物」で良かった》わけです。

実際は、先ほど書いたように大奥でも「家庭の家計管理は女性達の仕事」であり、その責任者が「正室」です。
 また側室が産んだ子供は、夫の継嗣になるために「正室の養子」になる必要がありました。

日本の家族制度は「男女の役割分担」を重視していたとはいえ、女性の権利も保証していた、のです。

最後に「アジアの女系」についてですが、たしかに日本以外にも女系的なものが「あった」といえます。でも植民地化されたことで、ほぼ残っていません。

最後に上野千鶴子氏の評価ですが「意図的か無意識かは分からないが、参政権があるかないかで《女性差別と洗脳した》のは禍根を残した」といえます。

そもそも参政権自体は徴兵と一体の権利義務です。ヨーロッパ法制度の原型を作ったローマ時代から「参政権&徴兵」は一体であったからです。

日本の場合、戦国時代の戦場後からは3割ぐらいの女性兵士の遺骨が見つかるので、男女平等の相続(女城主が居た時代)は、女性達も男性達と同等に犠牲を払っていた、といえます。

だから本来「女性に参政権が無かったから差別」とは言えないのです。


ではなぜ欧米で女性解放運動が起きたかと言うと、それは「財産権・契約権・相続権が男性に比べて非常に制限され、どちらかというと女性達は奴隷の立場に近かった」からです。

上野千鶴子氏は、財産権・契約権についてほとんど言及せずにウーマンリブ活動を行ったため、今の日本でご質問のような認識がでてくる、のだと評価しています。

後、もう一つ
>男系直結の方が価値があるのでしょうか。

日本の武家や封建的ヨーロッパ貴族に関しては「イエス」です。なぜなら男性が男性主体の軍隊を率いて生死をかけた戦いをするのですから、武家や貴族のような「先頭集団の家系」は男系を貴ぶのはごく当然です。

しかし日本では商家など「女系で全然いい、なんなら《伝説的な女将の娘》というタイトルが商売に有利だった」わけで、日本においては男系直結だけが有利ではないです。
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> 男系直結の方が価値があるのでしょうか。



まず、「女系」の意味から説明しましょう。
女系は男系の正反対で、代々、女子が継承します。一方、「男(が基本)でも女でも継承できる」のは双系と言います。両系とも言います。
ところが日本では、「女系とは男系でないこと」と思ってる人が多いようです。それこそが、日本では男系が常識だったことの証(あか)しではないでしょうか? 厳密な男系ではなく、男系及び双系ですが。

では、女系社会なんてあるのかというと、東南アジアがところどころ女系的だったことが知られています。
これに対し、世界的に見て日本ほど「女系も男系と同等に評価される国はない」とか、「女系の継承システムがある国」は日本以外無いとかいうのは、ウソです。

上野千鶴子・元東大教授は偉い学者で、「女系社会でも実権は跡継ぎ女本人より男性にある」と洞察していました。
私は素人の分際で、これを日本に応用して「男系女縁男権」とまとめて表現したいです。まず「男系」は、男子相続が基本であることを、短く言いました。男子がいなければ婿養子を取るが、「入り婿は生涯頭が上がらない」は冗談のたぐいであって、次第に実権を握る。つまり、女の縁で男が実権を握る。
これは、有力者の娘を嫁にもらった、やり手の(と見込まれた)男にもあてはまる。その男は嫁の実家の後ろ盾も得て、栄達を遂げる。女の縁を活用した男が実権を握る。

質問者さんが挙げている例も、これだと思いますよ。「これらはいずれも女系」とおっしゃるのは勘違いで、麻生は男系です。
要するに、「世襲とは何か」ってことですよ。あくまで血の継承にこだわるなら、「男系直結の方が価値があるのでしょうか」というご質問も湧いてくるでしょう。
しかし、世襲とは、「特定の地位・財産・職業などを子孫が代々受け継ぐこと」ではないでしょうか? その地位や財産は、嫁の実家の縁でもたらされることもあるでしょう。
それゆえ、「男系」と一語で言うより、「男系女縁男権」と申し上げました。変な造語かも知れませんが。

逆に、血を継承しても、一緒に継承するはずの権力・財産がすでに失われていたら、空しい世襲なのでは。
たとえば摂関政治期の皇室です。あくまで男系と言われてますが、天皇家は早々と実権を失っていたのであり、藤原氏が娘を入内(皇室に嫁入り)させ、女の縁で外戚として実権を握りました。

また、「西洋諸国ではローマ時代に女性が諸権利を失います。諸権利とは財産権」「相続権などです」とおっしゃってた人もいますが、それもウソです。
「"女性相続人" "ヨーロッパ" "近世"」または「"女性相続人" "ヨーロッパ" "中世"」で検索すると、実例がいろいろ出てきます。昔のヨーロッパにも女性の継承システムがあったのです。
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女性に選挙権が認められて、80年足らずです、男女同権の認識は、


発展途上なのです、世の中の変革は急には進みません、100年以上
要するのです、大日本帝国の匂いが漂う、昭和生まれが戸籍上で、
死亡と記載される頃には、様子が変わって居ると思いますよ。

日本では家庭の財布を握っているのは、主婦なのが当たり前の景色
ですが、欧州では旦那が管理している家庭が殆どで、主婦は行動も
旦那に制約を受けています。
宣教師フロイスが商家の、かみさんが旦那に断りなく自由に出歩く
姿に驚いた事が、バチカンに報告され、記録が現存してます。
欧州は男尊女卑の世界なのです。
ファーストレディーの国だから、米国は違うでしょうと言う認識は
違いますね。欧州の負け組が移住して建立したので、欧州と同様です。

後継者の争いが興るのは利権が絡むからなので、財産も利権も無い、
庶民生まれの私には、男系だの女系だのとは、無縁です。
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歴史的にみると、日本は「家督相続人」に血統が必ずしも求められないことも多々あります。

波風を立てたくないので嫡子相続が基本ですが、嫡男がいない場合、男系を遡れば相続対象者がいても、女系で近い人を相続人に迎えたり、ほとんど血縁関係が無い人が養子として迎えられることもあります。実際の血筋よりも実態としての「御家」を維持できるかが重要です。
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>日本は男系直結の先祖や子孫が大事ですか?



いいえ、世界的に見て日本ほど「女系も男系と同等に評価される国はない」です。

かつて軍事指揮官だった天皇家や武家は「男系で継ぐ」ことが重要とされていますが、商家は女系でも問題ないし、西日本の武家は伝統的に《女系継承の仕組み》があります。

世界的にみて「女系の継承システムがある国」は日本以外無いと言っていいです。(ヨーロッパは両系と言ってもいいですが、男子優先ですね)
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