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水酸化バリウムは水に溶けるのに対して、なぜ硫酸バリウムは水に溶けないのでしょうか。
有識の方教えてください!

A 回答 (2件)

水酸化バリウムと硫酸バリウムの溶解度の違いは、主に格子エネルギーと水和エネルギーのバランスによって説明されます。



1. 格子エネルギー:

硫酸バリウム (BaSO4): バリウムイオン (Ba²⁺) と硫酸イオン (SO₄²⁻) はどちらも電荷が大きく、イオン半径が比較的小さいです。そのため、クーロンの法則に従って、強い静電引力によって結合し、非常に安定な結晶格子を形成します。つまり、格子エネルギーが大きいです。

水酸化バリウム (Ba(OH)2): バリウムイオン (Ba²⁺) は硫酸イオン (SO₄²⁻) と同様に電荷が大きくイオン半径が比較的小さいですが、水酸化物イオン (OH⁻) は硫酸イオンよりも電荷が小さく、イオン半径が大きいです。そのため、硫酸バリウムと比べると、格子エネルギーは小さくなります。

2. 水和エネルギー:

硫酸バリウム (BaSO4): 硫酸イオン (SO₄²⁻) は電荷が大きく、イオン半径が比較的小さいため、水分子との静電相互作用は強いものの、その効果は格子エネルギーを上回るほどではありません。

水酸化バリウム (Ba(OH)2): バリウムイオン (Ba²⁺) は水分子と強く水和します。水酸化物イオン (OH⁻) も水素結合を形成し、水分子と強く相互作用します。これらの水和エネルギーは、格子エネルギーを上回るため、水酸化バリウムは水に溶解します。

まとめると:

硫酸バリウムは、大きな格子エネルギーと比較的小さな水和エネルギーを持つため、水に溶解しにくいのです。一方、水酸化バリウムは、格子エネルギーよりも水和エネルギーの方が大きいため、水に溶解します。

補足:

溶解度は、格子エネルギーと水和エネルギーの差によって決まります。差が小さいほど溶解度は低くなります。

硫酸バリウムの溶解度は非常に低いため、医療現場ではバリウム検査(消化管造影検査)に利用されています。

以上が、水酸化バリウムと硫酸バリウムの溶解度の違いに関する説明です。ご理解いただければ幸いです。
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この回答へのお礼

たいへん詳しい説明をありがとうございます!

お礼日時:2024/08/16 18:00

水酸化物イオンは水にも含まれるイオンであるため、水に馴染みやすい特性があります。



一方で硫酸イオンは水に含まれないイオンのため、水に馴染みにくいです。
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