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物質の「極性」とはどういう物なのでしょうか?
水やアルコールは極性が強いと言います。なぜ?
また水蒸気や気体の状態でも同様に、極性の強さは
変化しないのですか?

A 回答 (7件)

化合物の極性は、その物質の状態による違い、測定方法による違いなど様々なパラメータが絡んでくるため、これを数値化して一義的に解釈するのは困難なように思われます。

ただ、No.6の方がおっしゃるように、比誘電率(誘電率?)の値は物質の極性を表す一つの指標になるかと思います。そして比誘電率の値は化学便覧にかなりのデータが記載されていますので、そちらで調べる事ができます。

また、上にて極性を数値化するのは困難といいましたが、最も広範囲に求められた極性(特に溶媒)の指標としてDimorthとReichardtらが提唱したET(30)というパラメータが知られています。この数値は「Solvents and Solvent effects in organic chemitry」というWiley社の本にその求め方などと共に詳しく載っています。もし図書館などにおいてあればご参考までに。購入する事もできますけど値がはりますし(2万くらい)、洋書ですので理解するのはちょっと難しいかもしれません(かくいう私も、恥ずかしながらデータ集として使用しているのみでほとんど読んでおりません)。

さらに、ネット上で見つけたのですが(詳しく読んでいないので自信はありませんが)SPP (solvent polality/polalizability) scaleというのもその名の通り極性の指標になるかと思います。こちらは一覧表がダウンロードできますので、もしよろしければ参考にしてみて下さい。

http://www.uam.es/personal_pdi/ciencias/depaz/es …

参考URL:http://www.uam.es/personal_pdi/ciencias/depaz/es …
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No.4の追加です。


極性を考えるときには、分子全体の極性を考える場合と、個々の結合を考える場合があります。
No.3のご回答は、分子全体の極性を考えた場合であり、その場合、分子の対称性によっては個々の結合の極性が打ち消しあい、「個々の結合に極性はあるが、分子全体としての極性はない」という状態になります。その例として、CO2(直線状)とCCl4(正四面体型)があげられています。
分子全体の極性を考えるのであれば、分子の双極子モーメントを調べればよいのですが、今回の目的には、そのデータはあまり役に立たないと思います。

自信はないのですが、ここでの「極性」にある程度類似したデータとして、誘電率のデータが参考になるかもしれません。私には詳細はわかりませんが、多くの溶媒に対して誘電率のデータを集めるのは難しいかもしれません。
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#2です。

まず訂正を。
最後から2行目
>炭化水素基が大きいほど極性が大きく、
は「炭化水素基が大きいほど極性は小さく、」
の誤りです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます

お礼日時:2005/08/17 19:43

アルコール系で極性の大きい物質ということでしたら、基本的な考え方として、炭素数が少なくて、ヒドロキシル基(水酸基)を多く持つ物質ということになります。


具体的には、2価アルコールのエチレングリコール、3価アルコールのグリセリンなどは非常に極性が大きいと言えるでしょう。それ以外では、糖類(ものによってはヒドロキシル基以外の官能基も持ちますが)も極性が大きいと言えます。
炭化水素系というのは、少々難しいです。つまり、単純な炭化水素は非極性です。したがって、C,H以外の何らかの原子を入れない限りは極性は上がりません。
仮に炭化水素の化学的な安定性を、ある程度保持出来る範囲内で考えるならば、エーテル構造の導入が効果的だと思います。たとえば、環状のエーテルである、テトラヒドロフランや1,4-ジオキサンは、エチレングリコール等ほどではありませんが、かなりの極性を有しています。
また、エーテル以外では、いわゆる極性非プロトン性溶媒である、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、アセトニトリル、毒性が強いのでお勧めできませんがリン酸ヘキサメチルトリアミド(HMPA)等があるでしょう。比較的反応性が高いという欠点はありますが、アセトンや酢酸エチルも比較的極性が大きい溶剤です。

なお、目的をもう少し明らかにしていただければ、種類を絞り込んだり、別の選択肢があげられると思います。
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この回答へのお礼

目的はプロセスシュミレータを組むときの演算モデルを選定するのに使います。
極性の一覧表等があればいのですけど・・
ネットの中にはないでしょうか・・

お礼日時:2005/08/03 20:19

酸素は電気陰性度が大きく、水素は小さいです。

例えば水は酸素が両側の水素を引っ張り電荷に偏りが生じており、形は折れ線系になっています。しかし、二酸化炭素は二つの酸素原子にはさまれた炭素原子は両側の酸素原子から引っ張られ、それぞれを見ると極性がありますが、二酸化炭素分子全体を見たとき、両方に引っ張られていることから直線系となり、極性を持ちません。(水は単結合、二酸化炭素は二重結合であるため、折れ曲がらない直線系となります。)メタンも真ん中の炭素が4つの水素を均等にひっぱているため極性を持ちません。メタンの周りの4つの水素の一つが例えば塩素だったり(クロロメタン)、二つが塩素(ジクロロメタン)だったりしたときに極性が生じていることになります。
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この回答へのお礼

ううむ・・・難しいですね。
ありがとうございます。もう少し勉強します

お礼日時:2005/08/03 20:13

#1さんの回答を総合すれば、


>炭化水素系やアルコール系の極性が大きい物質
は列挙する必要などありませんね。

炭化水素基は極性をほとんど持たない部分、
ヒドロキシル基は極性の大きい部分です。
同じ数のヒドロキシル基を持つアルコールでは、
炭化水素基が大きいほど極性が大きく、
また、ただの炭化水素では極性は皆無に近いです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます
大変役に立ちます

お礼日時:2005/08/03 20:09

極性というのは電荷の偏りのことで、極性が大きいということは、物質の中に、正電荷を帯びた部分と負電荷を帯びた部分が存在するということです。


その原因は、主として個々の結合にあります。つまり、難しい話をするならば、電気陰性度の差の大きい(すなわち周期表上で離れた場所にある)原子間の結合では結合の極性が大きくなります。
そういった結合を多く含む分子では極性が大きくなります。

O-H結合というのは典型的な極性結合ですので、この結合を持つ、水やアルコールの極性は大きくなります。ただし、アルコールにはそうでないC-C結合やC-H結合もありますので、O-H結合による極性の大きさが緩和され、水よりは極性が小さくなります。

なお、極性というのは、その分子が気体であっても、液体であっても関係なく存在することになります。

この回答への補足

大変ありがとうございます。
更に詳しく、炭化水素系やアルコール系の極性が大きい物質を挙げて頂けると大変嬉しいのですが・・・

補足日時:2005/08/02 22:17
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