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 ジエチルエーテルは、有機物を抽出するときなど、水と混ざらない有機溶媒の代表のように使われます。一方、同じエーテルでも、環状のテトラヒドロフラン(THF)やジオキサン(1,4-ジオキサン)は、任意の組成で水と混ざります。どちらも同じエーテルなので、直鎖状と環状の違いに起因するはずですが、一般的に、環状になると極性が高くなる、という経験則は成り立つのでしょうか? そうであるとすると、なぜそうなるのでしょうか? また、他にもこのような例があれば、教えてください。

A 回答 (3件)

極性が曖昧であると言うのは、つまり、誘電率も極性の目安になりますし、分子における個々の結合の電荷の片寄りもまた極性の目安になります。


また、双極子モーメントもまた極性の定量的な目安の一つと言えると思います。しかし、個々の結合に電荷の片寄りがあっても、分子の対称性のために双極子モーメントが0になる場合もあるなど、分子の形状も問題になります。
そんなこんなで、厳密で定量的で、かつ汎用的な尺度となりうるような「極性」というものを議論するんは難しいと思います。

ヘキサンとシクロヘキサンでは、極性は同程度のはずです。どちらかと言えばシクロヘキサンの方が極性が小さかったように思いますが、これは確かではありません。
つまり、THFの場合には、電荷が大きく片寄っているC-O結合があるために、酸素原子上に負電荷が存在します。そのことが極性の原因になっています。それに対して、ヘキサンやシクロヘキサンには大きな極性を有する結合はありませんので、そもそも極性の原因になる部分が存在せず、環状になったからといって極性が大きくなることはないということです。
ヘキサンとトルエンの場合であれば、ベンゼン環の部分で、そのπ電子のために電子密度が高くなることが極性の原因になっていると考えられます。
DMSO、メタノールの場合には分子内の結合の電荷の片寄りが極性の原因になっています。一般に、結合の電荷の片寄りは、結合原子間の電気陰性度の差が目安になります。つまり、電気陰性度の差の大きい原子間の結合が多いほど分子の極性が大きくなるといえるでしょう。
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この回答へのお礼

 何度もご回答ありがとうございます。
 ご意見を受けて、用語辞典を調べてみましたが、おっしゃる通り、「極性」の尺度は単純ではないようですね。また、ヘキサンとシクロヘキサンの場合もよく分かりました。ジエチルエーテルとTHFの場合とは、意味が違うのですね。個々の場合をよく考えないといけませんね、勉強になりました。

お礼日時:2007/04/16 11:46

極性というものをどうとらえるかというのが少々曖昧ではありますが、一般に、エーテルなどが環状になると極性が高くなる傾向はあると思います。


理由はNo.1のご回答の通りだと思います。
ただし、ジオキサンの場合の比較は適当ではないと思います。つまり、ジオキサンは2個の酸素原子を含んでいます。エーテルといえども、その酸素原子は水の水素原子と水素結合を形成しますので、水には比較的良く溶けます。ジエチルエーテルも、たとえばクロロホルムなどと比較すればかなり水に良く溶ける部類です。ジオキサンの場合には、そうした性質を持つ酸素原子を2個持ちますので水に溶けやすくなっています。環状であることは必ずしも重要ではありません。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。ジエチルエーテルも、私が思っていたほど極性が低い部類の溶剤ではないのですね、勉強になりました。
 環状か直鎖状か、という例がもう一つあります。炭化水素ですが、ヘキサンとシクロヘキサンではシクロヘキサンの方が極性が高い、と言えるのでしょうか。ここで、「極性」のとらえ方ですが、私は以下のように考えております。
 ヘキサンとトルエンで考えます。ヘキサンよりトルエンの方が極性が高い、と言えると思うのですが、二つのことを根拠としています。一つは、溶剤の誘電率(比誘電率)です。誘電率が大きい方が(巨視的に)極性が高い、という一般則が成り立つように思います。昔、よく使う有機溶剤数十種類について分子量・沸点・比重・誘電率、…などの物性を調べ上げたことがありまして(事情がありその資料は紛失してしまい、今手元にはありません)、かすかに記憶しているのですが、比誘電率(20 ℃、25 ℃などの)は水が78、DMSOが36くらい、ベンゼン・トルエンが5~8くらい、ヘキサンが1~2くらいで、ヘキサンが一番低かったと思います。もう一つは、水やメタノールなどの極性の高い溶剤と混ざるかどうか、という指標です。ヘキサンは水ともメタノールとも混ざらず、トルエンはメタノールとは混ざる(確かそのはず)、ということから、トルエンの方が極性が高いということを示しているのだろう、と理解しています。ただ、誘電率と溶解性の間には逆転現象もあり、確か酢酸と酢酸エチルは、酢酸の方が誘電率が低かったと思います。それなのに、酢酸は水と自由に混ざるし、極性の高い物質をよく溶かしますので、その意味では酢酸の方が極性が高い、と言えると思います。そこで、私は、誘電率は、溶剤が純粋なときの巨視的な性質を表し、溶解性というのは、分子内に水酸基などの極性基を持つかどうかにより、相手の分子やイオンに溶媒和しやすいかどうかという微視的な性質をも包含している、と解釈しています。
 長くなりましたが、ヘキサンとシクロヘキサンは、シクロヘキサンの方が極性が高いのでしょうか? もし知見をお持ちならば、お願いいたします。

お礼日時:2007/04/15 18:16

テトラヒドロフランの例が一番簡単です。


酸素の両側に広がるアルキル基ですが、THFでは一方に縛り付けられて酸素が突び出しています。一方エーテルでは両側に自由に分散しており極性はありません。
ジオキサンの場合は多少分かり難いですが舟型をしたモデルを考えると極性が説明できると思います。
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この回答へのお礼

 ご回答ありがとうございます。環状か直鎖状か、という理由ではなく、酸素が露出しているかどうか、ということですね。よく分かりました。ありがとうございました。

お礼日時:2007/04/15 16:57

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