プロが教えるわが家の防犯対策術!

海外の友達ができて、拙い語学力ながらも色々話をしています。
先日、ふとしたことから怪談や都市伝説の話題が出たのですが、
(日本では)百物語のように一人一人が怪談を話して恐怖を楽しむ人たちがいる、とか、
夏になると、テレビ番組や色々な雑誌で心霊・怪奇現象特集などのエンターテイメントがあることなどを
伝えたのですが、とても不思議な顔をされました。
「なぜ、”夏”に?」という質問には、「恐怖を感じた時の寒気を得るため。」と答えたのですが…
都市伝説はどこの国でもあるようですが、怪談を話して"楽しむ"という行為が、その友人にとって不思議なようでした。
これは日本独特のものなのですか?それとも友人が知らないだけ…?
「日本=機械文化」と思っている友人には、夏に起こる怪談ブーム(?)が理解できないようです。
友人はヨーロッパの出身なのですが、海外には怪談を納涼の一つとして楽しむことってないのでしょうか?
また、海外ではどんな時に怖い話をするんでしょうか?
彼が怪談をどの様に捉えているのかがわからないので、うまく説明ができません。
「海外・外国人」という非常に曖昧な対象ですが、経験談でも良いので、教えてください。

A 回答 (4件)

怖いと「ゾーっと寒気」がする、というのは日本人だけの感覚です。


湿度が低いので昼いくら暑くても夜は涼しいヨーロッパと違い、日本の夏は日が暮れようが扇ごうがどうしようもなく暑い。そこで、涼しいイメージのもの(絵、音、遊びなど)で暑さを忘れようというのが「納涼」です。

怖いと毛穴が収縮するのが冷感に近い、実際に汗が出て揮発するので涼しいというのも事実ですが、海外ではこれを直接「寒い」とは考えずにただ恐怖感としてとらえるようです。

特に、ヨーロッパでは万聖節の前の日(古くは冬至、太陽の力が最も弱まる日)に神の威光が緩み、全ての魔物がこの日だけ地上で暴れ回るのが許されるという民間信仰があります。ですからゴースト、エビル、モンスターと言えば冬のもの。そして季節よりも宗教に密接したもの。
理解できなくて当たり前かもしれません。

ところがここに、日本独特の哀切を含む民間伝承に魅了されヨーロッパ人にも解る物語として編みなおし、「Kwai-dan」という本を送り出したギリシャ人が居ます。
ラフカディオ・ハーン、「牡丹灯篭」「雪女」で有名な小泉八雲です。
実際に読んでいただければたぶん「日本的な恐さ」が、モンスターが襲ってくるTerrorでもHorrorでもなくて、毛が逆立って「ゾーッ」とする感覚に近いものだと解っていただけるかもしれません。

「Kwai-dan」(英語版)

http://www.lafcadiohearn.jp/jp/misc/links.htm

ラフカディオ・ハーン関連英語サイト

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4770022 …

参考URL:http://www.lafcadiohearn.jp/jp/misc/links.htm
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こんにちは。


ほほー 面白そうですな、私にもそんな語学力があればなあ(^-^;

さて、確かに「怪談」はともかく「納涼」という慣習は説明しづらいですね。
西洋(これは主に欧米を指しますが)でもいわゆる怪談はあります。
イギリスなんて心霊研究の先進国で降霊会 が盛んですし、神秘思想なども多くが西洋で生まれています。ただ、そこは合理主義とでもいいましょうか、幽霊は現象でしかなく、キリスト教義それ以上の解釈はそうそう存在しません。

我々、日本人が「怖い」と感じる背景には
八百万信仰のような民族的な概念、人だけでなくあらゆるものに霊が宿っているという前提があるからなのです。だから、人の情念である幽霊だけでなく、妖怪や物の怪が生まれて来たといえます。
近年、ジャパニーズホラーが話題に挙がるのも、西洋ではそうした価値観が珍しいからなのです。派手な悲鳴やモンスターのように形あるものではなく、その裏にあるであろう情念という姿無き恐怖こそが「怪談」の本領なのですから。

「日本=機械文化」というイメージは間違っちゃいないが、日本人が車のお祓いをして交通安全を祈る姿も教えるといいでしょう。
日本人は「機械にも魂が宿っている」という概念を抵抗無く受け入れられるから、機械を大事に扱うし造るのが好きなんだよと・・。

ですので、「怪談」は単なるホラーストリーではなく、東洋思想や宗教観に基づく価値観が紡ぎだしたものであると説明しなければなりません。
ある意味、「妖怪」という存在が的を得ているかもしれません。
日本人にとって「妖怪」は自然霊であり、情念の形であり、付喪神である。
しかし、キリスト教圏では「父」「子」「精霊」以外の存在は悪であり、語るべきものでは無いので、怪談を楽しむという習慣はできようがありません。

併せて、日本には話芸(西洋的には吟遊が近い概念かな)があり、古くから悲劇的ストーリーを楽しむ習慣があるとも。

「納涼」という風習は、やはり日本人の季節感から説明するべきでしょう。
質問者さんも言われた、「暑い時期に、ぞ~っとして楽しむ」という感覚はもちろん。もっと重要なのが、「お盆」という(西洋で例えるならハロウィンですが、その意味は全然違う)先祖霊が帰ってくる行事が夏にあるため、暑い時期はもっとも「あの世」が身近な季節なのだよと・・。
夏には墓参りや地域色豊かな供養行事があり、日本人には神聖な季節でもあるのだと・・。

だから、怖い話=夏 というイメージが強く、TVなどでも番組が多いのだと。

もっとも・・、「輪廻転生」だとか、「生まれ変わり」「先祖霊の供養」だとかという概念が無い宗教圏の人には、この「お盆」も理解できないでしょうが・・。
ーーーーー

余談ですが、「百物語」もその起源は平安時代の庚申講(道教の教えに基づき、「三尸(さんし)」を体から出さないよう庚申(かのえさる)」の夜に徹夜した集まり)にあるという説もあり、やはり宗教的価値観が背景にあるから日本人には怖いのだと言えるでしょう。
文化が違えば・・、百物語なんて黒ミサや降霊会と同列にしか見えず、邪悪な行為に見えるのかもしれないと思う所です。
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ふと思ったのですが、夏がシーズンというのは、お盆というのも関係あるのでは???



キリスト教圏のお盆的シーズンは、

10月31日 ハロウィン
11月1日  万聖節(諸聖人の祝日)
11月2日  万霊節(死者の日)

らしい。不正確な表現でしたらごめんなさい、クリスチャンの方々。
ともかく、夏でなくて秋なんですね。

>「日本=機械文化」と思っている友人には

う~ん、まだまだ理解が浅いですな(笑)
でもそのように見ている外国の人が多いということなんでしょうね、きっと。
本当は古くから、陰陽道があったり、妖怪やら神様やら何やら、いっぱいありますのにね。

しかし夏といっても、ヨーロッパと日本の気候はだいぶ違うのではないかと思います。
アジア的湿度(じめじめ感)も気分を盛り上げるのでは・・・・
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日本は何とかの国と言った、政治家もいますが、より正しくは八百万の神、精霊(spirits)ではないでしょうかね。


すべてのものに神が宿る。アニミズム(animism)だね、って変に納得されちゃうと、またちょっと困りますが。^^;)
西洋では、宗教的な捉え方での悪霊は、また違うのでしょうね。アジアでは、日本のような怪談は多いと思います。

でも、ロンドンは、怪奇スポットが山ほどあって、怪談ツアーもあるし、楽しんでるんじゃないかな。
まあ、国王の棺が並んでるとこをぞろぞろ観光しますからね。(ウェストミンスター寺院)ちょっと、あの感覚は、・・・。^^;)

夏というのは、江戸くらいからの何らかの興行的理由があるのではないでしょうかね。
アメリカだと、ハロウィーンのシーズンがありますね。
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