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なぜ日本はアジア通貨危機の影響を受けなかったのですか?
もちろん全く受けなかったわけではないと言う事は分かるのですが、いったい日本をアジア通貨危機から守った要因などはいったいなんでしょう?

A 回答 (2件)

アジア通貨危機の端緒となったタイバーツ危機は、国全体としてのファイナンスを短期資金の流入で賄う、というタイ経済の脆弱性が表面化した事により起きました。

当時、アジアなどの発展途上国市場での運用に携わっていましたが、その時の記憶でも、投機筋の動きが目立つかなり前から、危険性は市場で認知されていました。
実際、IMFか世銀かが、通貨危機が落ち着いた後にレポートを出して、バーツ危機の「主犯」は、投機筋ではなくて、タイの国内資本だった、とされています。
メキシコ通貨危機も、短期資本の流入で経常収支の赤字をファイナンスする構造が崩れたからです。(実際、メキシコ通貨危機の時に、次はどこだ、と言われた候補国の中には、アジア諸国も入っていた記憶があります。)

通貨危機が他の国に飛び火したのには、投機筋の動きも貢献していますが、経済状況としてはインドネシアなんぞは、タイとよく似ています。(韓国は若干違いますが…)

そんな訳で、膨大な経常収支の黒字を生み出している日本には、そもそもタイ型の通貨危機はありえなかったのです。

投機筋は、自分だけで相場を崩すような事はしません。日本の場合、実需筋に仲間がいない(ファンダメンタルにそういう要素がない)以上、最初から投機筋のターゲットにはなりません。
私は、そういう基本的な経済条件に、より注目したほうが良いと思います。(どこに力点を置くか、の問題ではありますが…)
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この回答へのお礼

わざわざありがとうございます。要所要所に必要な事を書いてくれて大変助かります。他にも理由など要因があるようであれば、書き込みの方よろしくお願いします!

お礼日時:2006/03/01 02:43

守ったと言うより攻められる要因(弱み)が無かったし、攻撃しずらい。



見かけより「割高」な自国通貨を無理な対ドル交換比率で維持(ドルペッグ)し、高めの政策金利で海外からの投資を集めた国(通貨)の攻撃方法として「攻撃対象国の通貨売り/ドル買い」の(売り)攻撃を用います。

自国通貨の下落を阻止する為に各中央銀行は「自国通貨買い/ドル売り」を行うのですが、各国のドルの準備は有限なので「ドル売り」には限界がある為、相手(攻撃側)の資金量が膨大ですと耐え切れないのです。

アジア通貨危機以前にイギリスも同様の「ポンド売り/ドル買い」を受けイングランド銀行が敗北し、欧州通貨統合の主要動機となりました。1国家では自国通貨を防衛できない時代になったのです。

日本のように対外純資産があり(日本への投資より日本からの投資の方が多い)見かけより「割安」な通貨は常に円高/ドル安の因子を抱えており、常日頃自らが「円売り/ドル買い」を行う位なのです。(代わりにしてくれるなんてラッキー)

この場合の攻撃方法は「攻撃対象国の通貨買い/ドル売り」なのですが、通貨発行権を持つ中央銀行は理論上無限に自国通貨を発行できますので「円売り/ドル買い」を無制限に行うことで(買い)攻撃に対抗できますので、防御側の抗戦意思(円高阻止)が高い場合は勝ち目が無いので仕掛けません。

*注1:実際は中短期債を発行し市中から資金調達して介入、札束は刷らない。
http://smatt.hp.infoseek.co.jp/oct26.htm
http://www.mof.go.jp/singikai/gaitame/tosin/1a70 …
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この回答へのお礼

ありがとうございます!大変ためになりました!これほど早い返信はまことに嬉しいかぎりです!
ぜひよろしければアジア通貨危機に対する日本の貿易黒字がどう変化したなどが分かればご一報ください。

お礼日時:2006/02/28 13:24

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