
實は古英語や中期英語に詳しくない者ですが、ジェーン・オースティンの小説のドラマを見てまして、"Jane is come!"と主人公が言っているのを聞きまして、こう思いました。昔の英語は、ドイツ語やフランス語、イタリア語と同じ過去の作りかただったのかな、と。移動系、変容系の動詞には be 動詞を活用させる、というシステムを英語は当時持っていたのかな、と。ジェーン・オースティンは19世紀の初頭の人ですから、そのころより後になって完了形を作る方式の簡略化が起こり、have に一本化されたのかな、と勝手に推測しました。全くの誤りかもしれませんが、コメントをお願いしたく存じます。
No.1ベストアンサー
- 回答日時:
基本的にご推測の通りです。
have+過去分詞の形は元来、直接目的をとる動詞のうち、完了を表すものだけがとる形式でした。しかも本来は haveは「持っている」という意味で、目的格補語(SVOC の C です) でした。
たとえば、現在の
I have written a book. は、
I have a book written.
が変化したものです。
この変化が始まったのは古英語の時代ですが、実際に現在の語順に定まったのはシェークスピア以後です。
さて、これに対して be+過去分詞は「移動・状態変化」を表す自動詞の形式でした。
古英語の時代はこの構造は状態を表していましたが、中英語になると完了の意味も持つようになり、18世紀末には再び状態の意味だけになりました。
さて、be+過去分詞から have+過去分詞への変化は古英語にすでに始まっていたのですが、実際に頻度が逆転するのは18世紀末です。
19世紀初頭であれば、どちらも十分使えます。当時の著名な文法化たちは be+過去分詞を非難していましたが。
それはともかく、現在でも be+過去分詞の名残はあります。
All the money was gone.
「有り金全部なくなってしまった」
All my lectures are finished.
「私の講義はすべて終った」
Are you done (with it)?
「もうすんだの?」
変わったところでは
Are you packed? 「荷造りは終ったか?」
もその仲間かもしれません。
回答を拝見していて、驚きの連続でした。
驚いたこと(1)be動詞で作る完了形は今も一部の表現で残っている。
(2)完了形の語順すら現在と違っていた。
うーん、勉強になります。英語でhaveに一本化したのは独自の発展で興味深いです。
No.4
- 回答日時:
回答ではありませんが、中学のとき、
Spring has come.
Spring is come.
の両方を習って、意味に違いがあることを説明
された記憶がありますが。
No.3
- 回答日時:
現在のような完了形はいわゆる古典語(ラテン語、ギリシア語、古英語)にはなく、中世ぐらいから各地で同時多発的に発生しています。
ただ、これがすでに完了形だったかは一概には言えません。過去分詞は他動詞では「~された」自動詞では「~してしまった」が基本的意味なので、Jane is come の場合、ジェーンは来てしまっている、I have a letter written ( I have written a letter )は私には手紙が書かれてあるのようにあくまで現在形と考えることもできます。ともかく、過去分詞が他動詞では「~された」自動詞では「~してしまった」の意味を持つ言語ではこれが徐々に新しい時制として確立していき従来の過去にとって変わるほどになりました。(現在完了と過去が厳密に区別される英語はむしろ珍しい。)ちなみにスラブ系では他動詞でも完了の助動詞はbe動詞です。さて、英語で完了形がhaveに統一された理由に、発音の面があると思われます。He's gone と言った場合、's がisかhasか分からないということがあります。これは英語のアクセントが強烈あるためこのような縮約が起こったこと、is と has の最後がともに s であること(ドイツ語は ist と hat)が原因ですがこれが他の人称に波及したと考えられます。また英語の事務的な性格が統一を望んだとも考えられます。
なお、現在では He is gone の gone は形容詞と考えるのが一般的です。
現代の英語で過去分詞の y が残っているものとしては、yclad = clothed, yclept = called があります。いずれも古風な文体でのみ用いられ、完了形では使わず形容詞用法しかありません。また、過去分詞ではありませんが、alike の a や handiwork の i は古英語の ge (発音はイェ、後に y に変わる)に由来します。(OE. gelic, handgeweorc)
No.2
- 回答日時:
ご質問とは関係ありませんが、過去分詞について。
現在の英語の過去分詞は過去と同じ形ですが(不規則変化を除く)昔はドイツ語と同じように、過去形の頭に "y" を付けていたそうです。
ドイツ語の "gelb," "Gestern" が英語で "yellow," "yesterday" となることから、ドイツ語の過去分詞の接頭語 "ge" は英語で "y" になることは納得できます。
そう言えば、"gearbeitet"と"worked","gefallen"と"fallen"はよく似ています。納得!すごくいいアドバイスを頂きました。啓蒙とはこのことです。脳内シナプスがピカピカと結びつきました。
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