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知り合いから聞いた話なので本当かどうか定かでは有りませんが、建築物の耐震解析をする際の解析モデルは、一本棒(建物を一本の棒に置換している)らしいのですが、本当ですか?
このようなモデルで正しい解析結果が得られるのか甚だ疑問なのですがどうなんでしょう?

A 回答 (2件)

解析解の話か計算機による解析の話か分かりませんが...


もしコンピュータが絡んでいるなら,棒,というのは嘘でしょう.1970年頃に,既に曲がった棒で近似した数値計算による解析をしていました.
くどいようですが,もしコンピュータを使った話なら,例えば日本応用数理学会のメッシュ生成研究会の世界を代表する日本の研究者達(東大計算機センタ,京大数理解析研究所,名大...)が真っ直ぐな棒では無く,きちんと建物を正確に近似する形状の研究をして実績をあげてます.
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございます。

お礼日時:2000/12/22 19:45

こんばんわ。

某ゼネコンで構造設計をしているものです。

本当ですよ。一本棒に置換したモデルで解析計算します。と言っても、特殊な建物の場合(免震構造など)などです。この場合、一本棒の解析だけでなく、柱や梁をモデル化した建物形状どおりの立体モデルの解析も別で行っています。一般建物はちゃんと立体モデルで解析してますので安心してください。

さて、お尋ねの一本棒モデルで正しい解が得られるかという説明の前に、一本棒モデルの解析の目的についてお話しましょう。この解析の目的は、過去に実際に起きた地震の波形を用いて、建物全体の振動性状を把握するためのものです。いわゆるシミュレーションですね。この解析によって、こういう地震がきたときは各階に最大でこのくらいの加速度がかかる、とかが分かります。この各階の最大加速度を立体モデルに外力データとして与え、個々の部材にかかる力を計算し、その力に対して部材を設計する、といった手順で建物が設計されます。

本題に戻りまして、一本棒の解析解が正確かどうか?ですが、理論的には立体モデルでの解析解と全く同じになります。全く同じなため、解析に時間のかからない一本棒モデルで解いています。
なぜ同じ解になるかを説明する前に一本棒モデルのイメージをつかむ為にこのURL(http://www.takenaka.co.jp/quake_j/hyper/hyper.htm)を見てください。ページの真中くらいに串団子のような一本棒モデルの絵があります。団子の部分は各階の質量で串の部分が各階ごとに柱や梁などの性状を考慮し集約した弾塑性の棒バネになります。柱や梁を棒バネに集約する方法は、まずあらかじめ作ってある立体モデルの解析で各階にじょじょに水平力を加えていったときの各階ごとの荷重-変位の関係を調べます。横軸にその階の変位、縦軸に水平力をとったグラフを書かせると、最初は弾性なので直線的に斜め右上に伸びていきますが、あちらこちらにひび割れなどが生じはじめると徐々に寝ていき最終的に平行に近くなるといったグラフが各階ごとに書けます。これとおなじ荷重-変位関係を持つ棒バネを作り、各階に配置します。この棒バネの性状は立体解析から得られた結果をそのまま使っている為、立体解析解と一本棒解析解が等しくなるのです。

こんな説明でご理解いただけたでしょうか?
不明な点は補足してください。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。概ね理解できました。

お礼日時:2000/12/22 19:46

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