
高校で塩化-tert-ブチルの合成をしました。
実験では分液ロート中のtert-ブチルアルコールに塩酸を加えて放置すると上層が無色透明、下層が白色の2層に分かれました。その後下層を捨て、上層から塩化-tert-ブチルを精製しました。
実験後、レポート書いているときに壁にぶつかりました。その無色透明の層が塩化-tert-ブチルだとすると、下層の白色の原因となったものは何なのか全くわからないのです。
同時間に、sec-ブチルアルコール、tert-ブチルアルコールにルカス試薬を作用させる実験も行い、その時sec-は白濁し、tert-は上層透明、下層白濁したのを見て同様の原因だと思ったのですが。
教科書を読んでみても白濁するとしかかいておらず、身近に図書館がないのでネットで調べたのですが、わからないので質問させていただきました。

No.1ベストアンサー
- 回答日時:
前半の質問に対する回答です。
まず、濁りの原因は水層(塩酸の層)に紛れ込んだ有機化合物だと思います。たとえば、反応によって生成した塩化-tert-ブチルが水層に混入することも考えられますし、tert-ブチルアルコールが混入していることも考えられます。
一般に、有機物と水を同じ容器に入れた時に、それらが完璧に分離するとは限りません。もちろん、長い時間をかければ濁りが消える程度には分離することも多いですが、今回の実験においては、そこまでの時間を費やすことができなかったのでしょう。
たとえば、泥水を思い浮かべて下さい。長時間放置すれば、透明な部分と泥に分離しますが、泥の粒が小さい場合などにはかなり長い時間泥で濁ったままになりますよね。少々乱暴かもしれませんが、それと同じようなものです。
後半の部分に関してもそれと似たようなものといえなくもありませんが、その場合には亜鉛の化合物が原因となっているように思います。tert-ブチルアルコールの場合には、全て反応して塩化-tert-ブチルになったために、有機化合物の層に亜鉛の化合物が溶け込むことはないのでしょう。したがって、水の層(下層)のみが亜鉛の化合物で濁ったのでしょう。
sec-ブチルアルコールの場合には、塩化sec-ブチルにならずに、sec-ブチルアルコールのままのものが上層にあります。これは、ヒドロキシル基のために亜鉛の化合物が混ざりやすく、それが濁りの原因になったのでしょう。
なお、亜鉛の化合物というのはルーカス試薬に由来するものであり、加えたルーカス試薬の量によっては2層に分かれないこともあるかもしれません。
はっきりと透明と白色に分かれたと思ったら、もっと時間をけないといけないようですね。
ありがとうございます!
参考にさせてもらいます。
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