No.2ベストアンサー
- 回答日時:
秋田市上下水道局のHPによれば、塩素または次亜塩素酸ナトリウムと書かれています。
確かに、次亜塩素酸ナトリウムを使えば、最終的に食塩が残ってしまい具合が悪いようにも思えますが、そもそも、次亜塩素酸の量はわずかなので問題にはならないのでしょう。
また、次亜塩素酸ナトリウムで食塩が生じるというのであれば、塩素を用いれば塩酸が生じることになります。だとすれば、塩素消毒をすればpHが中性からずれてしまうことになります。どの程度のずれが生じるかは知りませんが、中性付近でのpHは容易に変動しますので、水道水のpHの基準に合わなくなる可能性もあるかもしれません。
もしかすると、そういったpHの関係で塩素と次亜塩素酸を併用する必要があるのかもしれません・・・想像ですが。
参考URL:http://www.city.akita.akita.jp/city/ws/wt/qa/you …
この回答への補足
塩素を使えば塩酸が残るというのも確かですね。混ぜて使っているのでしょうか。
ナトリウムイオンはどんな反応があっても残りますが酸性は反応すれば消えていきます。残るのは塩化物イオンです。よく水道水の塩素臭という言葉が使われていました。残留塩素という言葉もあります。塩素臭は煮沸するとなくなるとも言われていました。(今も言っているかどうかはわかりません。今はトリハロメタンに絡んで言われているのかもしれません。)加熱で気体が発生するのはCl2+H2O⇔HCl+HClOの平衡を左にずらしていくことに対応するように思います。水溶液の加熱でClO-の分解が起こるとは思えません。
もしNaClOだけだとします。そして水道水がきれいだったとします。入れたNaClOはそのまま残ります。ClO-では硝酸銀の沈殿は生じませんのでその点も不思議な気がします。(これはかなりClO-が反応している、反応する相手が溶けていた、汚れていると考えるべきことだとも言えます。)
トリハロメタンは普通トリクロロメタン(クロロホルム)のことです。これはメタンの水素を塩素に置き換えて出来るものです。この様な有機物の置換反応は分子状の塩素が関係する場合が多いと思うのですが。
1つ思い出しました。よく報告されていますが「蒸留水は中性だということをBTBを使って確かめようとして中性にならずに困ってしまうことがある。水道水のままの方が中性が出る。どうしてか?」と言うのがあります。「作り置きのタンクに入った蒸留水には二酸化炭素が溶け込んでいる、次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性である」という2つを組み合わせるとこの件についての答えになりそうです。BTBは中性に対して敏感な試薬ですから混入物が僅かでも影響が出ます。
どれが正しいかはわかりませんが考えられることを手当たり次第に書いています。
No.3
- 回答日時:
塩素殺菌で塩素ガスをボンベで供給した場合、ht1914さんが指摘されている
「塩素の溶解性の低さ」から、大部分が溶解せずに気相中に放出されるものと
思います。
(殺菌槽の気密性を上げて塩素ガスを再循環させる、或いは殺菌槽底面に
無数の穴をあけ、流量の微調整を図ることで溶解効率を上げる、といった
対応も可能かもしれませんが、設備への初期投資、及びメンテナンスを
含めたランニングコストを考えると、必ずしも塩素ボンベでの殺菌が
安上がりとはならないのではないでしょうか;
但し、有機物による汚染が比較的大きい水源から取水している場合は、
塩素ガスの直接注入の方が効率がよい、ということはあるかもしれません。
(次亜塩素酸イオンだけでなく、塩素も分解に直接関わる、と))
一方、次亜塩素酸ナトリウムであれば、有効塩素分はClO^-としてのみ
存在するので、遊離塩素への配慮は、上記手段に比べて非常に小さく
済むものと思います。
従って、それぞれの浄水場の事情に合わせて、一方が選択、或いは
双方が併用されている可能性が考えられるように思います。
No.1
- 回答日時:
塩素殺菌において、何が殺菌力を持っているかというと、塩素が水と反応して出来る次亜塩素酸ということはご存じであると思います。
さらに実態を言うと、水中では
HClO = H^+ + ClO^- または
HClO + OH^- = ClO^- + H2O
という平衡が存在しており、次亜塩素酸イオンが遊離して存在しています。この次亜塩素酸イオンもまた同じ酸化力、殺菌力を持ちます。
次亜塩素酸イオンを導入するための手段として次亜塩素酸ナトリウムやさらし粉(=次亜塩素酸カルシウムなど)を用いることはほぼ同等であると考えます。
この回答への補足
次亜塩素酸と次亜塩素酸イオンの両方に酸化作用があるということは知っています。私が疑問に思ったことはナトリウムイオンやカルシウムイオンを新たに導入するのかということなんです。同等でないといったのは働きの面ではありません。金属イオンに関してです。塩素のまま用いて水中で次亜塩素酸を生じる場合は金属イオンの導入はありません。水道水の中の塩素濃度はかなり高いです。給水する末端での塩素濃度の最低値が決まっているからです。学校の実験でも硝酸銀溶液で簡単に調べることが出来ます。浄化した水に殺菌のためということでそれだけの金属イオンを投入するということを今現在、実際にやっているのかなという疑問を持ったからです。この金属イオンを取り除くことは出来ませんから言ってみれば最終的には食塩、または塩化カルシウムが水道水の中に含まれていることになります。水道局レベルであれば塩素ボンベから吹き込むということは難しいことではありません。固体の次亜塩素酸ナトリウムの方が高いです。最初にきれいに溶かすところでも注意がいります。水道局の実際が知りたかったのです。
参考
平衡の式を書かれていますが次亜塩素酸はかなりの弱酸ですのでClO-に移行するという割合は非常に小さいです。塩素を水に溶かしたときの式は質問の中に書きましたがこの平衡もかなり左に寄っています。塩素は水に溶けやすいと言いますが他の気体に比べてという意味です。固体を溶かすのに比べたらかなり溶けにくいです。ビーカーに塩素ガスを通じてもらうとわかりますがすぐに塩素の匂いが実験室に充満します。でもアルカリ性溶液にはよく溶けます。塩素を水酸化ナトリウム水溶液に通じたものはNaCl+NaClOの混合溶液です。これを分離してNaClOを固体として取り出します。NaOHを消費します。この時NaClは無駄になります。邪魔にならないときは一緒に使います。分離の手間がなくなります。
さらし粉はこの反応を水酸化カルシウムに対して行ったものです。以前書かれていたさらし粉の化学式はCaCl・ClOでした。ここからCa(ClO)2の割合を高めたものを強力さらし粉と言っていました。実験室で気体の塩素を使うのは面倒ですが水道局ではボンベが使えますから固体の次亜塩素酸塩を使うメリットはあまりないと思うのですが。コストが違うことがわかると思います。何よりも金属イオンでせっかくきれいにした水を汚しています。もしカルシウムを用いるのならばかなりの硬水になっているということになりませんか。
電離が弱いということを考慮して次亜塩素酸が酸化剤として働くときの式を書くと
HClO+H^++2e^-→Cl^-+H2Oです。
普通教科書にはこの式が載っています。
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