ごくごく初歩的な諮問になってしまうかもしれませんがご回答いただけるとありがたいです。
現在私は看護学部に通っている卒論生です。
タイトルの通り、母親の養育態度と幼児の指しゃぶりの関連について研究をしています。
親の養育態度を見る指標「TK式幼児用親子関係検査」という指標を用い、幼児を持つ259名の母親に対してアンケート調査を行いまして(うち回収128名)、10個の養育態度(不満、非難、厳格、期待、干渉、心配、溺愛、盲従、矛盾、不一致)に問題がある場合、子どもがしている習癖の指しゃぶりまた指しゃぶり以外の習癖・行動(すぐ泣く、抱き癖が強い、登園拒否、頻繁な腹痛など)と関連性があるかを統計処理したいと思っています。
そこで私はそれぞれとの関連をみればよいと思い、カイ2乗検定を実施しました。
が、ほとんどにおいて有意差はみられませんでした。
同じような先行研究においては有意差は認められているのですが・・・。
しかも養育態度に「問題あり」で「指しゃぶりをする」人数よりも養育態度に「問題があり」で「指しゃぶりをしない」の人数の方が多いという始末です。
こういった関係を見る場合カイの二乗検定であっっているのでしょうか。
サンプルの数が少ないのがいけないのでしょうか。
とても困ってしまっています。どなたかご回答いただけるととても助かります。よろしくお願いします
A 回答 (7件)
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No.7
- 回答日時:
No.5へのコメントについてです。
[1] No.3で述べた通り、『養育態度に「問題あり」で「指しゃぶり」をする人数よりも養育態度に「問題なし」で「指しゃぶりをする人数が多い』というだけでは、話の半分でしかないんです。
例えば case1
養育態度に問題あり 指しゃぶりあり 100人
養育態度に問題なし 指しゃぶりあり 200人
養育態度に問題あり 指しゃぶりなし 900人
養育態度に問題なし 指しゃぶりなし 1800人
の場合。
養育態度に問題ありの1000人のうちで、指しゃぶりありの比率は10%。養育態度に問題なし2000人のうちで、指しゃぶりありの比率も同じ10%です。
これをカイ二乗検定すれば、「養育態度の問題と指しゃぶりとは無関係(独立)だ」という帰無仮説は棄却できないでしょう。すると「両者に関係があるかどうかは、このデータからは分からない」というのが答です。
(統計の教科書の中には、「帰無仮説が棄却できない。だから帰無仮説が正しい(養育態度の問題と指しゃぶりとは無関係である)と結論できる」と説明しているものもありますが、それはとんでもない間違いです。)
さらに、 case2
養育態度に問題あり 指しゃぶりあり 100人
養育態度に問題なし 指しゃぶりあり 200人
養育態度に問題あり 指しゃぶりなし 900人
養育態度に問題なし 指しゃぶりなし 3800人
の場合。
養育態度に問題あり1000人のうちで、指しゃぶりありの比率は10%。
養育態度に問題なし4000人のうちで、指しゃぶりありの比率は5%です。
これをカイ二乗検定すれば、「養育態度の問題と指しゃぶりとは無関係(独立)だ」という帰無仮説は棄却され、「養育態度に問題がある、ということと、指しゃぶりがあるということは正の相関を持つ」と言えるでしょう。
もちろん、case3
養育態度に問題あり 指しゃぶりあり 100人
養育態度に問題なし 指しゃぶりあり 200人
養育態度に問題あり 指しゃぶりなし 900人
養育態度に問題なし 指しゃぶりなし 800人
の場合。
養育態度に問題あり1000人のうちで、指しゃぶりありの比率は10%。
養育態度に問題なし1000人のうちで、指しゃぶりありの比率は20%です。
これをカイ二乗検定すれば、「養育態度の問題と指しゃぶりとは無関係(独立)だ」という帰無仮説は棄却され、「養育態度に問題がある、ということと、指しゃぶりがあるということは負の相関を持つ」と言えるでしょう。
[2] ところで『…の人数の方が多いという始末です。』と仰った、この「始末」という点に引っかかるんで、しつこくコメントします。予断は駄目なんです。「相関がある」とは「無関係じゃない」というだけのことです。相関があるというだけでは、養育態度と指しゃぶりの、どちらがどちらの原因か、ということは分かりませんし、「養育態度は指しゃぶりの原因のひとつだ」とすら言えません。別の何か、例えば亭主のdomestic violenceがあって、それが養育態度と指しゃぶりの両方に共通する原因かも知れないでしょう。
結論の方がデータより先に決まっているもんだから、有意差が出なくても統計手法をむりくりいじくってなんとかかんとか「有意差あり」に持ち込んでしまう、という研究が昔から(今も)いっぱいあるんです。でも、そういうのを真似しちゃいけません。
例えば、日本人の肺がんの疫学的データの過去数十年の経年変化を見ると、肺がんの発症率はサラダドレッシングやテレビの国内売り上げ高と極めて強く相関しています。たばこなんかとはまるで比べ物になりません。が、サラダドレッシングや生野菜の摂取習慣、あるいはテレビが肺がんの主要な原因じゃないかと疑った研究って、ありますかねえ。
すごくよくわかりました。この書き込みを見た後担当教員に話しに行ったのですが、なんだかあいまいな答えしかもらえず、よくわかりません。もう自分で進めていこうと思います。ありがとうございました。
No.6
- 回答日時:
一番の相談相手は、指導教員だと思うのですが。
統計学では、アンケートを誰にするか、どのような質問事項、その表現によって結果は異なります。特に、無作為中抽出されていない場合は、とんでもない結果にります。
また、人数によっても、大きく影響されます。
この代表例が、味噌汁とガンの関係で、最初は、味噌汁は良いとされ、その後塩分が多いのでと悪者にされ、今は、味噌汁を毎日という人がガンにかかりにくい、ということになつています。
次に、統計学では、有意差を出すのが大前提です。この有意は、カイ2乗検定では、デニクイノデス。それは、情報量が少ないからです。
たとえば、おしやぶりをするのが、毎日と、一週間に一度程度では、差がありますが、カイ2乗検定では、この差を表現できません。したがって、有意差が見つかりにくいということになります。
したがって、有意差のでやすい調査をし、検定法を使いなさい、というのが結論です。
私は、相関分析を使います。タバコとガンの関係については、カイ2乗ダト、吸うか吸わないかだけですが、相関分析だと、1日に1本と20本の人の違いなどに基づいて解析できます。
No.5
- 回答日時:
No.4チョンボです。
自由度0だなんて。自由度1のまちがいです。本当にありがとうございました。あと私が言い間違えていた部分があります。
>養育態度に「問題あり」で「指しゃぶりをする」人数よりも養育態度に「問題あり」で「指しゃぶりをしない」人数の方が多い始末です。
の部分です。
stomachmanさんが読み間違えたとおっしゃていたように私が言いたかったのは、『養育態度に「問題あり」で「指しゃぶり」をする人数よりも養育態度に「問題なし」で「指しゃぶりをする人数が多い』です。
いい間違えてしまいました。
それでも検定方法はかわりませんよね?
なんどもすみません。
No.4
- 回答日時:
No.3に付けられたコメントを読みました。
「養育態度の問題」というのは「10個の態度(不満、非難、…)のどれかひとつにでも該当するかどうか」という意味でしょうね。
[1] 使うのは「ピアソンのカイ二乗検定による独立性の検定」で良いでしょう。
帰無仮説は:「母親の態度は、子供の指しゃぶりとは無関係(独立)である」です。
全サンプルの個数をNとします。ゆびしゃぶりi有(i=1)無(i=2)と、母親の養育態度の問題j有(j=1)無(j=2)とで2x2の分割表n(i,j)を作ります。例えばn(1,2)は指しゃぶり「有」で母親の養育態度の問題は「無」に該当するサンプルの個数です。帰無仮説に従って期待度数m(i,j)を推定すると、
m(i,j) = (n(i,1)+n(i,2))(n(1,j)+n(2,j))/N
であり、
s = Σ(n(i,j)-m(i,j))^2)/m(i,j) (ここにΣは(i,j)=(1,1),(1,2),(2,1),(2,2))
はn(i,j)が皆大きければ、自由度0のχ二乗分布に従う筈なので、
s>χ0(α)
であれば帰無仮説は棄却でき、有意差がある。
とやるので良いです。
[2] ゆびしゃぶりと母親の養育態度の問題(10個の態度のどれかに該当)との間に有意な相関が見つからなかったとしても、他の組み合わせ(例えば、抱き癖と盲従)では見つかるかもしれません。
[3] もうちょっと進んだ分析方法を使う手もあります。
複数種類のデータX[1], X[2], … ,X[K]から一つの種類のデータYを最も旨く予測する線形予測式
Y = a[1] X[1] + a[2] X[2] + … + a[K] X[K]
を構成し(すなわちアンケート結果から係数a[1],…,a[K]を計算し)て、この式で計算したYがサンプルと有意な相関を持つことを示す、という分析方法(重回帰分析)があります。( http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=654721 )
ひとつの使い方は、X[1], X[2], … ,X[K]をTK検査で測った養育態度(K=10個あるんですよね?)とし、Yを幼児の習癖のひとつ、とすることです。(カエルの子がカエルかどうか予測するわけです。)
逆に、X[1], X[2], … ,X[K]を各種の幼児の習癖、YをTK検査で測った養育態度のひとつ、とすることもできます。(子を見て親の顔を予測する訳です。)
この方法を使うと、アンケート項目同士の検定では分からない相関が見つけられることがあります。その上、係数a[k](k=1,2,…,K)は、対応する要因X[k]がYにどのくらい強く影響するかを表しているから、考察の材料も沢山得られます。
No.3
- 回答日時:
No.2です。
stomachmanはご質問をうっかり『養育態度に「問題あり」で「指しゃぶりをする」人数よりも養育態度に「問題がなし」で「指しゃぶりをする」の人数の方が多い』と読み間違えていました。でも、そんなことは仰っていない。> 養育態度に「問題あり」で「指しゃぶりをする」人数よりも養育態度に「問題があり」で「指しゃぶりをしない」の人数の方が多いという始末です。
養育態度に「問題あり」の中で「指しゃぶりをする」のが半数以下であるからといって、ちっともおかしくはありません。
検定すべきなのは、
『養育態度に「問題あり」の中で「指しゃぶりをする」子の比率が、養育態度に「問題なし」の中で「指しゃぶりをする」子の比率に比べて有意に高いかどうか』
です。
ご回答ありがとうございます。やはり、習癖とTKを一緒に渡したのが少し難しいやりかただったかなと思いました。先行研究においても方法的には似たようなものだったのですが。
なんだか私は勘違いしていたみたいです。
stomachmanさんが教えてくださった『養育態度に「問題あり」の中で「指しゃぶりをする」子の比率が、養育態度に「問題なし」の中で「指しゃぶりをする」子の比率に比べて有意に高いかどうか』ということをわかってなかったように思います。
これらを検定するには何の検定を行うべきなんでしょうか。
私は指しゃぶりの有無と養育態度の問題あり、なしで
カイ2乗検定を行っていました。
その結果としてある養育態度のPearsonのカイ2乗検定でp<0.05なのですが、これは有意差があり、養育態度に問題があって、指しゃぶりをする子どもの比率が有意に高いということなのでしょうか・・・。
長くなってすみません・・・。
No.2
- 回答日時:
回収率が低くないでしょうか。
対象者をどうやって選んだのか分かりませんが、調査の意義やデータの利用の仕方がよく理解されず、あるいは同意が得られていない場合が多いのではないか。もしそうなら、調査協力の依頼の仕方に問題がなかったか。例えば、TK検査票と子供の悪癖に関するアンケートを一緒に渡して「私の卒論にするために、母親の養育態度と幼児の指しゃぶりの関連について研究をしています」なんて説明をしたら、指しゃぶりや登園拒否があたしのせいだとでも言うの?まあ生意気に。まあぁぁ生意気に!うちのハヤタちゃんが指しゃぶりするかどうかなんて、そんなの「個人情報」じゃないの!!とデタラメを記入されちゃうかも知れず、結構難しいんじゃなかろうかと思います。先行研究ではどんなやり方をしたんでしょうかね。サンプル数については、100程度のサンプルでは、「指しゃぶりが何%にあるか」ということを調べるだけでも大体±10ポイントぐらいの誤差が出ます。誤差範囲はサンプル数の平方根に反比例するので、誤差範囲を半分にしたければ、サンプル数を4倍にしなくてはなりません。
No.1
- 回答日時:
難しいアンケートなのに128件ものデータが集められたのは大成功と言えるのではないでしょうか。
χ二乗検定が有効なのは正規分布に近い形のデータと言う前提があるのですが、必ずしもそのチェックは入念にされている場合は稀ですよね。それよりも問題はアンケートの回答が信頼性のあるものであるかどうかということじゃないでしょうか。適当に○をつけて返すということもさることながら、親が自分の教育態度を冷静に判断できるとは思えないのですよね。観察者がこれを評価するという形がとれればなおデータの信頼性が増えるのではないでしょうか。その意味で母親よりも父親に母親を観察して貰ったデータを集めると面白いのではないかと思いますよ。
データは多いほどいいのですが、卒論でこれ以上を期待するのは無理でしょう。よく集めたと評価できますよ。
どうぞ頑張っていい論文を仕上げてください。
回答ありがとうございます。私ももっと回収率が低いのではと思っていたのですが、なんとか回収できました。それでも半分いってないのですが・・・。確かに母親が自分の養育態度を評価する際、冷静に判断できないというのはそうだと思います。父親からアンケートを集めるのも興味深そうですね。しかし、もう時間がなく、このまま進めるしかないようです。本当にありがとうございました。
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