テスト対策で,学校の教科書(戸田盛和著『物理入門コース7 熱・統計力学』岩波書店 p.117~)を読んで疑問に思ったことがあります。他の参考文献を探しても中々理解できるのが見つかりません。誰か助けてください。
重力を考慮した場合,力学的エネルギーは運動エネルギー+位置エネルギーと求めるため,分子の(x,y,z)座標と速度成分を同時に考え,6次元の空間として考える事は理解できました。
そして問題はマクスウェル-ボルツマン分布則なのですが・・・
f(x,y,z,vx,xy,xz)dxdydzdvxdvydvz = C exp(-ε/kT)dxdydzdvxdvydvz
* ε = m/2(vx^2 + vy^2 + vz^2) + φ(x,y,z)
Cが定数なのは解るんですけど,実際にCを求めてみたら如何なるんでしょうか?
自分なりに求めてみたのですが,求める度に違う値になり全く持って自信がありません。一応,C = (mg/2kTS)*(m/2kTπ)^(3/2) と言う目茶苦茶な値になりました;;断面積Sの無限に高い容器に入れた場合として考えたらこうなりました。。。
また,この場合において力学的エネルギーの平均値はどのように求めればいいのでしょうか?また,これによって求められた値は,重力を考慮しない理想気体の力学的エネルギーの平均値(3kT/2)と違う値になるそうです。・・・何故そうなるんですか?
とても混乱しているので解りにくい質問でごめんなさい。
お願いします。
A 回答 (6件)
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No.6
- 回答日時:
> (3mg/4kTπ) + {(mg)^2 / kT}*(m/2kTπ)^(3/2)
> となりました・・・。
こちらは,次元がエネルギーの次元になっていないので間違っています.
> (平均値)* (1/C) ÷ //dxdy = /(m/2)vx^2 * exp(-mvx^2/2kT)dvx + /(m/2)vy^2 * exp(-mvy^2/2kT)dvy + /(m/2)vz^2 * exp(-mvz^2/2kT)dvz + /mgz * exp(-mgZ/kT)dz
この段階で既に間違えています.
∫(m/2)vx^2*exp[-m/2kT*vy^2]*exp[mg/kT*z]dvxdvydvzdz
のような項もあるので,上記の足し算にはなりません.
先程の規格化定数はわざわざ変数変換しなくても
デカルト座標のままでやればよいですが,
こちらは計算が楽になるので変数変換します.
<E>/(CS)
= ∫{(m/2)(vx^2 + vy^2 + vz^2) + mgz}*exp[-m/2kT*(vx^2 + vy^2 + vz^2) - mg/kT*z]dvxdvydvzdz
= ∫{(m/2)v^2 + mgz}*exp[-m/2kT*v^2 - mg/kT*z]*(v^2*sinθ)dvdθdφdz
= 4π ∫v^2*{(m/2)v^2 + mgz}*exp[-m/2kT*v^2 - mg/kT*z]dvdz
= 2πm ∫v^4*exp[-m/2kT*v^2]dv * ∫exp[-mg/kT*z]dz
+ 4πmg∫v^2*exp[-m/2kT*v^2]dv * ∫z*exp[-mg/kT*z]dz
= 2πm*(kT/mg) ∫v^4*exp[-m/2kT*v^2]dv
+ 4πmg*(kT/mg)^2 ∫v^2*exp[-m/2kT*v^2]dv
= (2πkT/g)*(3kT/m)*(kT/m) ∫exp[-m/2kT*v^2]dv
+ 4πmg*(kT/mg)^2*(kT/m) ∫exp[-m/2kT*v^2]dv
= {3(kT)^2/(mg)} * (2πkT/m) * (1/2)√(2πkT/m)
+ 4πgkT*(kT/mg)^2 * (1/2)√(2πkT/m)
= {3(kT)^2/(mg)} * (2πkT/m)^{3/2} + {(kT)^2/(mg)} * (2πkT/m)^{3/2}
となるので,エネルギーの平均値は
<E> = (3/2)*kT + kT = (5/2)*kT
となることがわかります.
第1項の (3/2)kT が運動エネルギーから出てくる項,
第2項の kT は位置エネルギーから出てくる項となっています.
数式頑張って読んでください^^;
No.5
- 回答日時:
まずは規格化定数から.
> C = (m/2kTπ)^(3/2) * (mg/SkT)
OKですね.
ここでは,一部違うやり方をしてみます.
1 = C ∫exp[(-m/2kT)(vx^2 + vy^2 + vz^2)]dvxdvydvz * /exp{(-m/kT)mgz}dz * //dxdy
ここで,
vx = vsinθcosφ
vy = vsinθsinφ
vz = vcosθ
のように変数を変換すると
(積分範囲は 0≦v<∞, 0≦θ≦π, 0≦φ≦2π)
1 = C ∫exp[(-m/2kT)*v^2]*|J|dvdθdφ * ∫exp[-(mg/kT)*z]dz * ∬dxdy
= CS*(kT/mg) ∫exp[(-m/2kT)*v^2]*|J|dvdθdφ
= CS*(kT/mg) ∫v^2*exp[(-m/2kT)*v^2]*sinθ dvdθdφ
= 4πCS*(kT/mg) ∫v^2*exp[(-m/2kT)*v^2]dv
= 4πCS*(kT/mg)*(kT/m)∫exp[(-m/2kT)*v^2]dv ← I[1] = 1/(2a)*I[0]
= 4πCS*(kT/mg)*(kT/m)*(1/2)√(2πkT/m)
= CS*(kT/mg)*(2πkT/m)*√(2πkT/m)
= CS*(kT/mg)*(2πkT/m)^{3/2}
となり,同じ結果を得ます.
No.4
- 回答日時:
計算が大変なのでいくつか準備をしておきます.
まずは,積分範囲 0~∞ のとき
∫x*exp[-ax]dx = (1/a)∫exp[-ax]dx = (1/a)^2
となる.
同じく,積分範囲を 0~∞ として
I[n] = ∫x^{2n}*exp[-ax^2]dx
のように I[n] を定義すると
I[n+1]
= ∫x^{2n+2}*exp[-ax^2]dx
= ∫x^{2n+1}*{-1/(2a)*exp[-ax^2]}'dx
= 1/(2a)*∫(2n+1)x^{2n}*exp[-ax^2]dx
= (2n+1)/(2a)*I[n]
となる.
例えば
∫x^4*exp[-ax^2]dx
= I[2]
= 3/(2a)*I[1]
= {3/(2a)}*{1/(2a)}*I[0]
= {3/(2a)}*{1/(2a)}*(1/2)*√(π/a).
さらに,
x = rsinθcosφ
y = rsinθsinφ
z = rcosθ
の変換によるヤコビアンは
|J| = r^2*sinθ
となる.
No.3
- 回答日時:
何度もすみません.
こちらでも計算ミスをしていたかもしれません.
回答者側から途中式を全部書いてしまうと
規約違反になってしまうので,
補足にでも途中式を書いていただければ,
こちらの式と合わせてみます.
この回答への補足
遅くなってすいません。
丁寧に質問に対応していただいて有難うございます。
高さzでの速度が(vx,vy,vz)である粒子について考えた。
また,意思エネルギーの原点を z=0 と 重力g とした。
力学的エネルギー ε = m/2(vx^2 + vy^2 + vz^2) + mgz と書ける。
とりえる全ての確率の和をとると1なので
1 = C ////// exp(-ε/kT)dxdydzdvxdvydvz
= C ///exp{(-m/2kT)(vx^2 + vy^2 + vz^2)}dvxdvydvz * /exp{(-m/kT)mgz}dz * //dxdy
1/C = (2kTπ/m)^(3/2) * [(-kT/mg) * exp(-mgz/kT)] * S
(z = 0~∞, 底面積Sとおいた)
1/C = (2kTπ/m)^(3/2) * {0 - (-kT/mg) * 1} * S
= (2kTπ/m)^(3/2) *(kT/mg) * S
C = (m/2kTπ)^(3/2) * (mg/SkT)
・・・て,最初の質問で出した答えと違いますね;
ついでに力学的エネルギーの平均値は
////// ε * C exp(-ε/kT)dxdydzdvxdvydvz より
(平均値)* (1/C) ÷ //dxdy = /(m/2)vx^2 * exp(-mvx^2/2kT)dvx + /(m/2)vy^2 * exp(-mvy^2/2kT)dvy + /(m/2)vz^2 * exp(-mvz^2/2kT)dvz + /mgz * exp(-mgZ/kT)dz
(平均値)* (1/CS) = 3 * (1/2)*(kT/m)* √(2kTπ/m) + mg
(平均値) = SC *{ (3kT/2m)√(2kTπ/m) + mg}
= (3mg/4kTπ) + {(mg)^2 / kT}*(m/2kTπ)^(3/2)
となりました・・・。
あってますかね?見にくくてスイマセン。
No.1
- 回答日時:
> C = (mg/2kTS)*(m/2kTπ)^(3/2)
ほぼ合ってるのでミスプリでしょうか?
(mg/2kTS)*(m/2kTπ)^(3/2)
のようになります.
> 力学的エネルギーの平均値はどのように求めればいいのでしょうか?
教科書にも書いてあると思いますが
∫ε*C*exp(-ε/kT)dxdydzdvxdvydvz
を計算してください.
> 重力を考慮しない理想気体の力学的エネルギーの
> 平均値(3kT/2)と違う値になるそうです。
> ・・・何故そうなるんですか?
当然,重力の位置エネルギー分が加算されるので
3kT/2 より大きくなります.
上に書いた式を実際に計算してみてください.
3kT/2 + ???
という形になります.
計算が正しければ,???の部分は納得のいく形になるはずです.
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