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半濁音(ぱぴぷぺぽ)という、音が、日本に入ってきたのは、いつ頃の時代だったでしょうか。
実は、アンケのカテで、「花咲じいさんの犬はポチか、シロか」に回答したのですが、室町末期~江戸初期、富山地方の童話と手元の本にあったので、当時半濁音は使われていなかったのでは?と、回答しましたが、自信がなくなりました。
あと、1点、文献で、漢字にかなをふってあるものを見たことがないのですが、何故、現在の私たちに、当時の読みがわかるのでしょうか。
どちらか一点でも結構です。
お答えお待ちしています。

A 回答 (3件)

上田萬年の「P音考」という論文があります、次のHPにその解説があるので読んでください。


http://www.utougi.com/hogen/pon.htm
キリシタン時代には日葡辞書とかが作られました。この辞書には日本語がポルトガル式ローマ字で書かれているので、当時の日本語の発音がわかり貴重な日本語の史料です。この辞書や、当時のローマ字で書かれたキリシタン文書を読むと、室町末期の日本語の「はひふへほ」の発音は「fa fi fu fe fo」であったことがわかります。さらに上代はどうであったか、pa pi pu pe poに近い音であったのではというのがP音考の結論です。そもそも、漢字が日本に伝わったとき、中国語にはPで始まる音はたくさんあったのです。たとえば、八はpatと発音されていました。日本人はその発音を必死でまねようとしたに違いありません。当時の「はち」という読みはpatに近い音であったはず。沖縄方言の研究からも上代の日本語にP音があった可能性が高いことがわかります。

>文献で、漢字にかなをふってあるものを見たことがないのですが
和名抄という辞書をご存じですか?どんなものか、次のHPを参照ください。
http://homepage3.nifty.com/petnoka/page006.html
その他、本草書という百科事典が多数書かれていますが、その項目には普通ルビがついているはずです。たとえば、大和本草であれば
http://www.lib.nakamura-u.ac.jp/kaibara/yama/ind …

参考URL:http://www.utougi.com/hogen/pon.htm
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この回答へのお礼

ご教示、ありがたく、お受けします。
概念が根底から、覆った想いです。
今一度、ご提示を噛み締めて参考にさせて頂きたく存じます。
外来語の到来ばかりにとらわれていました。
ご提示の史料は、名前だけは、存じていました。
「本草書」に類似したものは、見ていたつもりでした。
「本草目」だったでしょうか。
お恥ずかしく思います。
お教えありがとうございました。

お礼日時:2007/04/13 23:58

>何故、現在の私たちに、当時の読みがわかるのでしょうか。


 面白い質問なので、素人の想像で次のように考えてみました。
 漢字の音読みには漢音、呉音、唐音などがありますが、これはそれぞれ中国古代の読み方が、日本においては、ほとんど変わらずに現在に至っているものと思われます。
 中国から漢字が渡ってきた当初は、みんな口伝で丸覚えに覚えたと思います。フリガナはありません(笑)。
 当時でも頭のいい人は大勢居たわけですから、丸覚えは難しいことではないでしょう。今の私たちでも、フリガナなしで読み方を覚えた漢字はいくらもあります。
 それでも、特別難しい漢字の読み方を先生に教わった弟子は、忘れないように『振り漢字』(←小生の造語)を振って覚えたと思います。
 難しい漢字に万葉仮名のようなやさしい漢字の読みを当てるわけです。
 下のページに万葉集の読み方が書いてあります。万葉仮名は音ばかりではありませんが、小生でもなんとか読めます。
http://gakuen.gifu-net.ed.jp/~cont1/tyu_kokugo/t …
 漢字ばっかりの中国でも、漢字の読みをどのように漢字で表すか、ということについては、『反切』という方法でやっていたようです。
 さて、仮名が日本で生まれたあとでも、質問者さんのおっしゃるように、古い書物にはフリガナのあるものは、あまり見かけません。
 日本で作られた古い漢和辞典(のようなもの)には、平安初期の『新撰字鏡』や『和名類聚抄』などがありますが、みんながこれらを持っているわけでもないでしょう。
 まあ、みんな先生から口伝で教わり覚えたんだと思います。延々と千数百年間、ほとんど変わらずに、伝わってきているんだと思いますね。
 昔の、実際の微妙な発音ということになってくると、他の識者さんがおっしゃる通り、ローマ字の史料やその他の専門の研究結果を調べてみないとわかりませんが。
 
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この回答へのお礼

ふわぁー。
こんなレベルの高いお人に本気で、張り合おうとしていた、自分に嫌悪しました。
元々の疑問は、固有名詞です。
「織田信雄」など、幾通りかの読み方の想定できる人物の読みについて、学は、無いけれども筆まめな、秀吉がひらがなあるいは簡易な漢字で、表記していたことも有り得るので、この時代の人物については、読み方を確定してもよいのかと思いますが、都合よく、ひらがな多用の人物が同じ時代に多くの書き物を残しているだろうかとずっと疑念に思っていました。
今回の疑問は、我ながら、大変有意義であったと思います。
ご提示をかみしめて、さらに、研鑚したいとおもいます。
ご回答、まことにありがとうございました。

お礼日時:2007/04/14 23:20

話はまったく逆です。


古代の日本語の「はひふへほ」は「pa,pi,pu,pe,po」と発音されていたことがわかっています。
これらは日本にあとから入ってきた音ではなく、もともとあって→「f」→「h」と変化していったものなのです。
言語学的にも、「ha」と「ba」では調音点が全然違うが、「pa」と「ba」は一致するわけですから、日本語の濁音の法則からいけば、k-g、t-d、s-z、など口の形も唇の位置もほとんど動かさない(これを調音点が同じという)と対比すると、h-bではなく、p-bでなければいけないわけです。
実際資料は残っていて、他の人も書いておられる日葡辞書では、まだ当時辺境の地域では「はひふへほ」を「pa,pi,pu,pe,po」で発音していたことがわかります。
ただし、「p」という唇をはじくような発音は卑しい発音とみなされ、中央から始まってやがては辺境でも使われることがなくなったようです。
音韻論から見る限り、日本語の祖語はもともと「p」の音が今の「は行」の子音の正しい音で、中世に「f」からさらに「h」に変化して現在に至り、「p」は西洋の外来語や「一発」などという場合のみに使われる、特殊な発音の地位に転落してしまった、というところでしょうか。
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この回答へのお礼

ああ、そういえば、歴史、言語の先生の監修の元で、源氏物語などの読み物を当時の読み方で、女優さんが再現していたものを聞いたことがあります。
確かに、半濁音だらけだったように記憶します。
気にしてもいなかった分野だったのです。
文としてしか、知り得ませんでした。
大変貴重な、ご提示をいただけ、感謝します。
今の今まで、全く、知ろうともしなかった、分野でした。
改めて御礼申します。
ありがとうございました。

お礼日時:2007/04/14 00:06

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