大変基本的な事ですが、どなたか教えてください。
数字の数え方には、、
いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、・・・
とかぞえるのと、
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ、いつつ、むっつ、ななつ ・・・
という数え方があります。
これを前提に百までの数を数えてみると、
じゅう、にじゅう、さんじゅう、よんじゅう、ごじゅう、ろくじゅう・・・
と、40の所が、「しじゅう」ではなく、「よんじゅう」と読むのが普通のように思えます。
どうして、40のときは、「よんじゅう」と読むのでしょうか? それとも、この読み方は間違いで、正しくは「しゅじゅう」と読むべきなのでしょうか?
また、70も、「しちじゅう」ではなく、「ななじゅう」と読むのが普通うに思われます。 これも同様に不思議です。
No.8ベストアンサー
- 回答日時:
公用文は漢字漢文だった武家社会も、江戸中期にいたり商業の発達とともに、漢語と固有の国語との混ぜ読みや、口で読み上げ耳で聞く言葉が、いわゆる「商人読み」の形で盛んになってきたといわれている。
当時のものの本には既に、音呼のゆれが記されている。「数目に七ト四ト音呼近似にて誤り易きを以て、七をナナと呼也。七百、七十、七をナナ百、ナナ拾、ナナというなり」(「俚言集覧」)
また軍隊読みでも、フランス式から始まった陸軍では零(ゼロ)や糎(センチ/サンチ)単位の呼称であり、英国式の海軍では零(れい)や吋(インチ)呼称由来なので、音呼もやや異なってしまっている。
算数での九九(九帰法)や算盤の数読み上げなどの経験の程度によっても音呼は違ってきている。
今日びは、漱石など総ルビでなければ読めないとは、よく言われることだが、そこに書かれた漢数字ですら、果たして漱石の時代の人々がどう音呼していたのかと考えると、音呼のゆらぎには計り知れない時代の流れが感じられます。
以下に、音呼の基本的な姿を求めてみました。
====================================================================================
漢数字・・大字・・・・音読み・・唱え上げ→助数詞・・→訓読み(順序)→変化形例
一・・・・・・壹/弌・・・いち・・・・ひ→ひい→ひいとつ→ひとつ・・・・・・→ひ(と)
二(双)・・・弐/貳・・・に(い)・・・ふ→ふう→ふうたつ→ふたつ・・・・・→ふ(た)
三・・・・・・参・・・・・・さん・・・・み→みい→みいつ・→みつ/みっつ・→み(い)
四・・・・・・肆・・・・・・し(い)・・・よ→よお→よおつ・・→よつ/よっつ・→よ(う)
五・・・・・・伍・・・・・・ご(お)・・・い→いい→いいつ・・→いつ/いつつ→いつ
六・・・・・・陸・・・・・・ろく・・・・・む→むう→むうつ・・→むつ/むっつ・→むう
七・・・・・・漆・・・・・・しち・・・・・な→なあ→なあつ・→ななつ・・・・・・→なな
八・・・・・・捌・・・・・・はち・・・・や→やあ→やあつ・→やつ/やっつ・→やあ
九・・・・・・玖・・・・・・きう・・・・・こ→こお→こお(の)つ→ここのつ・・→この/こぬ
十・・・・・・拾・・・・・・じふ・・・・と→とお→とおち・・・→とお(ち)・・・・・→とお
漢数字・・大字・・・・音読み・・・・・・・・・・・・・歳齢・・・・・・・・・・・・・・・・・・日にち
二十・・・・弐拾・・・・にいじふ→にじゅう・・・ふたそとし→はたち・・ふたそか/はつか
三十・・・・参拾・・・・さんじふ→さんじゅう・・みそとし・・→みそぢ・・・・みそか
四十・・・・肆拾・・・・しいじふ→し(い)じゅう・よそとし・・→よそぢ・・・・よそか
五十・・・・伍拾・・・・ごおじふ→ごじゅう・・・・いそとし・・→いそぢ・・・・いそか
六十・・・・陸拾・・・・ろくじふ→ろくじゅう・・・むそとし・・→むそぢ・・・・むそか
七十・・・・漆拾・・・・しちじふ→しちじゅう・・ななそとし→ななそぢ・・・ななそか
八十・・・・捌拾・・・・はちじふ→はちじゅう・やそとし・・→やそぢ・・・・やそか
九十・・・・玖拾・・・・きうじふ→きゅうじゅう・ここのそとし→ここのそぢここそか
百・・・・・・壱百・・・・いちひゃく→ひゃく・・・・ももとし・・・→ももとせ・・・ももか
No.7
- 回答日時:
NO.4です。
『戦前は「よん」でなく「し」が普通だった』とは誰も云っていないと思います。「よん」という読み方が戦後増えてきたことは事実です。
「四カ国条約」が「よん」というのは、今回初めて聞きました。ビックリして、昭和60年頃発刊の普通の百科事典と歴史大辞典を調べてみましたら、両方とも「よんかこく」の項には「しかこく」を見よとなっていて、「しかこく」の項に内容が書いてありました。
これは今(昭60当時)でも「しかこく」という読みが主流ということだと思います。
124代が「よん」であったのか「よ」であったのか知りません。戦前ということではなく、古い時代は「よん」と「ん」を入れずに発音したことが多かったと思います。
「四十七士」「二十四の瞳」「二十四節気」が「し」であるのは、昔は「し」と読むのが多かったという証拠でしょう。
私には、明治生まれの教養人は四を「よん」とあまり云わなかった、という記憶があります。
今の老人でも40を単独で提示して「さあ読んでみろ」といったら、「しじゅう」という人は多いと思います。
「死ぬ」は中国語の「死」の活用語であるという説は存在します。かなり有力なようです。
四の「し」は死を連想するので嫌われたということはありました。しかし縁起が悪いからということで、数字の読みを変えてこのように「よん」が増えたとまでは考えにくいですね。「しち」の「し」も縁起が悪いと聞いたことはありません。
4月の「し」が縁起が悪いと聞いたことはありません。
「よん」「なな」が増えてきた理由は、聞き分けやすいということが主力だと思います。
NO.5さんのNHKの資料、大変参考になりました。NHKの影響も大きいと思われます。
No.6
- 回答日時:
わたしがこの「教えてgoo」を覗くようになって一年も経っていないのに、この「し」と「よん」、「しち」と「なな」に関する質問を何回見たことでしょう。
いずれまた同じような質問がなされるでしょう。その度に誰かがあれこれ考えて回答することになります。わたしが考えるには、No.1の方がリンクされている前回のご自身の回答、No.5の方が書いていらっしゃる「NHKの基準」が非常にいい回答になりますから、覚えておいて指摘してあげることを、他の方にもお奨めします。(実は「く」と「きゅう」の問題もあるのですが)
で、今回は「四」に関して縁起かつぎのことに触れておきます。実は今まで考えなかったのですが、「死ぬ」という和語は漢語の「死」とは無関係だったのでしょうか。「馬」「梅」が漢語から来たものだと言われますが、あるいは「死ぬ」もそうだったのかも知れません。しかし、どの辞書にもそういうことは書かれていません。偶然かも知れませんが、本家の中国でも縁起かつぎはあるらしく、下記サイトにはある中国のビルでは三階の次が五階だったという話が出ています。
http://blog.so-net.ne.jp/ichiroh/archive/200609 (北京紀行・その3)
同じ「スゥ」という発音(ただし、声調は違う)なので、そうなったのでしょう。
どなたかの回答に、戦前は「よん」でなく「し」が普通だったとありましたが、そうとは言えないようです。昭和天皇は第124(よん)代天皇と呼ばれました。太平洋戦争のきっかけにもなった「四ヶ国条約」は「よん」でした。NHKの基本にあるとおり、助数詞やその他の名詞の前ではほとんど「よん」です。「三人(さんにん)」の次に「四人(しにん)とはとても言えないでしょう。
「四」「4」という数字に対する拒否反応はとても強く、昔の病室の番号には「4号室」はほとんどありませんでした。現代の大きな病院ではさすがにそんなことをすると、混乱するのでやっていないと思います。野球選手の背番号でも「42」「44」はほとんど外国人専用で、日本人では一人だけ「42」を付けている変わり者がいますが。以上、長々と失礼しました。
以前の回答は一応目を通した積りですが、今ひとつはっきりしなかったので、また、同じような質問をさせていただきましたが、No.8の回答者様のコメントを拝見して、すっきりしました。
No.5
- 回答日時:
NHKの放送では、「ヨン、ヨ」「ナナ」が基本になっています。
これはたぶん耳で聞いたときに「シ」「シチ」より分かりやすいということでしょう。
ただし、「四十七士」「二十四の瞳」「二十四節気」など、読み方が固定しているものは当然それにしたがっているはずです。
『NHK ことばのハンドブック』に、数字の発音に関する基準と多数の用例が出ています。以下、その要旨。
-------------------------
■基準となる発音
レイ、イチ、ニ、サン、ヨン(シ)、ゴ、ロク、ナナ(シチ)、ハチ、キュー(ク)、ジュー
注1:「ヨン(シ)」は原則として「ヨン」と発音するが「シ」と発音してもよいことを示す。
「0」は「無い」ことを強調する場合、および固有の読みが決まっている場合は「ゼロ」と言ってもよい。
注2:数字を続けて発音する場合は、「ニー」「シー」「ゴー」「クー」と言っても差し支えない。
■数字に漢語の名詞(助数詞や単位)が付く場合
レイ、イチ(ヒト)、ニ(フタ)、サン、ヨン(ヨ、シ)、ゴ、
ロク、ナナ(シチ)、ハチ、キュー(ク)、ジュー
■数字に外来語の名詞が付く場合
レイ、イチ(ヒト)、ニ(フタ)、サン、ヨン、ゴ、ロク、ナナ、ハチ、キュー、ジュー
■数字に和語の名詞が付く場合
ヒト、フタ、ミ、ヨ、イツ、ム、ナナ、ヤ、ココノ、ト
注:和語が付く場合も、古くからの慣用が固定しているものや古風な表現に用いられるものを除いて、「基準となる発音」に従うものが多い。その傾向は数字が大きくなるに従って強くなる。
個々の用例は、
「4」は「ヨン、ヨ」と読む例がほとんど、「シ」と読む例は極めて稀です。
「7」も「ナナ」と読む例が大半で、「シチ」は少数派です。
●「4」を「ヨン」と読むが「シ」も許容する例
ヨン(シ):「4条」のみ
●「7」を「シチ」と読む例
シチ:人、時、里、段(段位)
●「7」を「シチ」と読むが「ナナ」も許容する例
シチ(ナナ):
人前、回忌、時間、次元、時限、年、夜(ヤ)
●「7」を「ナナ」と読むが「シチ」も許容する例
ナナ(シチ):
行(ギョー)、号、字、周年、条、帖、台、題、段(階段など)、
度(単位)、度(回数)、度目、杯、敗、版、番、尾(ビ)、
遍(ヘン)、編、ポイント、枚、名、問、羽(ワ)、割(ワリ)
●日にちに関する上記の例外
4日:ヨッカ、7日:ナヌカ(ナノカ)
-------------------------
個々の助数詞や単位の読み方の用例は、初版は1から10までの一覧表。第2版では1~20・100・1000・10000と「何」が付く場合の一覧表が掲載されています。
NHKのアナウンサーがこれを完璧に守って(守れて)いるかどうかは知りません。
No.4
- 回答日時:
NO.3さんの明快なご説明の通りだと思います。
>いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、・・・
これは漢語読みで、四も七も一気に読んでしまいます。ドレミファソラシドやイロハニホヘトと同じで、この読み方を体が覚えこんでしまっています。
「右へならえ、番号!」と号令をかけられたときは、「よん」「なな」という読みは入りません。
しかし、「し」と「しち」とは、聞く方にとっては、その区別はつきにくいものです。
関西弁では「四」単独の発音は「しい」で、うしろの母音にアクセントがきますので、七(しち)との区別はつきやすいですが、関東地方ですと前にアクセントがあり、四も七も子音が強く、母音の発音が小さくて区別がつきにくいように感じます。
また、関西でも「四十(しじゅう)」となると、発音は関東と同じで「七十(しちじゅう)」との区別がつきにくいですね。「しち」も少し発音しにくいように思います。
NO.2さんのおっしゃるように、昔は漢音で読む傾向が強かったようです。私も老人の部類に入りますので、『四匹』は「しひき」といいます。切支丹時代に宣教師によって、ローマ字で書かれたイソップ物語では「しひき」となっていました。今は「よんひき」という人が多いのかも知れません。
私は間違えたらいけないときは、意識してハッキリと「よん」、「なな」と発音してきました。40円と70円では大きな違いが出てしまいます。
恐らく以上のようなハッキリと四と七を区別する必要上から、和漢混淆読みが広まってきたものと推測されます。
>それとも、この読み方は間違いで、正しくは「しじゅう」と読むべきなのでしょうか?
間違いではないと思います。私は大変合理的であるとさえ思っています。号令の番号はともかく、数字は間違えてはいけないところで多く使われるものです。
数字の漢音読みが入ってきてからは、随分便利になったことと思います。1~10までは大和読みでも特段の不便さはありませんが、11以降は大和読みでは大変です。
英語だって11以降は1~10までと読み方が変わり、少しややこしくなります。
漢音読みはその点極めて単純に出来ており、この読み方が普及したわけもわかります。「よんじゅう」「ななじゅう」はその合理的な読み方のわずかな欠点を補正しようとするものです。
日本人は外国文化の受け入れについては、融通ムゲなところがあり、神仏混淆、和漢混淆文、和洋折衷など、旧来のしきたりにこだわらず、上手に折り合いをつけてやってきたと思います。
日本語も昔とは大分変わりました。源氏物語の原文をすらすら読んで理解できる人は少ないと思います。
言葉は時代時代で変わっていくものだと思います。「よんじゅう」「ななじゅう」は、日本人の融通ムゲなところが良く出ている例だと思います。
No.3
- 回答日時:
40を「よんじゅう」と読み、70を「ななじゅう」と読む方が、「しじゅう」、「しちじゅう」と読むよりも
(1)読む者にとっては、発音し易いから。
(2)聞く者にとっては、40と70を聞き分けやすいから。(「しじゅう」と「しちじゅう」は聞き分け難いですね)
No.2
- 回答日時:
イチ、ニ、サン、シ、… は漢語です。
漢語とは、昔中国から渡ってきたことばで、いわば one、two、three、…のような伝来語です。読み方の名称としては「音読み」といわれるものですね。
ひ、ふ、み、よ、… は和語です。漢字伝来以前から日本で使われていたことばです。「訓読み」と呼ばれます。
このような由来からして、音訓混ぜた読み方は日本語の原則から外れます。しかし、例外ながら日本語として--「湯桶(ゆトウ)読み」「重箱(ジュウばこ)読み」といわれるような和漢混淆型--すでに定着してしまったことばも多数あります。
http://saikyo-miyabi.seesaa.net/article/13165547 …
これは「サボる」「パニくる」などと同類のもので、あまり美しいものではないでしょう。
さて、「赤穂四十七士」「二十四の瞳」を何と発音されますか?
「しじゅうしち」「にじゅうし」ですよね。少なくとも国語教師が「よんじゅうしち」「にじゅうよん」などと読んだりしたら、教員資格をかなり疑われてしまうかもしれません。
でも、確かに「四本」「四人」は「よんほん」「よにん」といいますよね。現在、「しほん」「しにん」(または「よたり」)とはほとんど使われていません。
しかしずっと昔からこうだったわけではありません。実は、けっこう最近のことらしいのです。少なくとも戦前頃まで和漢混淆型で「よんほん」「ななほん」などと発声されることはあまりなかったようです。戦後急速に広まったものといえそうです。
広まった理由としては、軍隊用語説、珠算塾説、ラジオアナウンサー説などがあるようですが、はっきりとはわかりません。
(参考)
http://webcatplus-equal.nii.ac.jp/libportal/DocD …
No.1
- 回答日時:
漢数字の読み方として、音(おん)なら音、訓なら訓に統一することを原則と
することを考えれば、本来の読みは「しじゅう」「しちじゅう」ということになる
と思います。
ただ、言葉はよく「生き物」に例えられたりもするように、必ずしも原則通りの
ものだけが正しいというわけでもないでしょう。
ともあれ、原則から外れるものには、それぞれ何らかの理由があってのこと
と思います。
他の数字に対して、「七」は「なな」と「しち」、「四」は「よん」と「し」と、それぞれ
揺れがあることについては、以前以下の質問に回答した際に少し考察して
みましたので、参考までにリンクを張らせて戴きます;
http://oshiete1.goo.ne.jp/qa2053810.html
(No.13が、そのときの私の回答です;
要点は、「縁起担ぎ」と「聞き易さ・言い易さ」)
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