
教えて下さい。
個人の宗教的な信条とはまったく関係ありません。
学問的にどうなのか知りたいんです。
間違っていたらご指摘願いたいのですが、
ユダヤ教やキリスト教で「神」と言われているのは、
超越神の事ですか?
そうだとしましたら、超越神とは宇宙の事なのですか?
それとも宇宙を超えた何かなのですか?
また、汎神とどのように違うのでしょうか?
ちょっと本を読んでいたら、そのあたりが急にわけが分からなくなってしまって・・・
ご存じの方、教えて下さい。
あるいは、「これを読めばよい」という情報(本、WEB)がありましたら、ご教示願います。
繰り返しますが、個人的な信条のお話はお控え願います。
純粋に学問的な内容が知りたいだけなんです。。
よろしくお願いいたします。
A 回答 (8件)
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No.8
- 回答日時:
聖書の中では神に相当する英語として「The God」と「a god」の二種類があるとのことです。
これがご質問にあった「超越神」と「汎神」の違いに相当するものかもしれません。前者は、唯一まことの神、全能の神、万物を造った創造者と呼ばれる至高の絶対的な一人の存在者のことです。その方の名前は聖書の中でYHWH(テトラグラマトン)に相当するヘブライ語で書かれており、日本ではエホバとかあるいはヤハウェという人もいます。
後者は、神のような存在者であり、それには天使たちや悪魔も含まれます。彼らは目には見えない霊者であり超人間的な存在であるゆえに「神(のような存在者)」と言われているのです。
また、聖書には「神々」も出てきます。それは前者であるエホバ神の宗教(一神教)とは異なる多神教の信者たちが崇める対象者のことです。基本的に、聖書はそのような神々の正体を悪魔(悪霊)たちであるとしています。
エホバ神と悪魔たちの関係についてですが、悪魔たちはそもそも忠実な天使でした。しかし、彼らは神に反逆し、堕落した結果、悪魔となりました。その後、悪魔は人間を配下に引き入れました。現在に至るまで、彼らは政治的、宗教的、商業的、その他の諸組織を背後から操って自分たちの欲望を遂げようとしてきました。人々は悪魔とは知らずに「神々」として彼らを崇拝してきたことになります。しかし、最終的に、エホバ神は悪魔たちを拘束し、永遠の滅びという処罰を施されることになっています。
以上は、聖書に書かれてあることを分かりやすく説明したものです。しかし、ユダヤ教やキリスト教の、つまり聖書の神がどのような方かについては、参考になる質問がhttp://oshiete.goo.ne.jp/qa/7538511.htmlにあります。聖書の神とは万物を造った創造主であるということです。よければ、ご参照ください。
No.7
- 回答日時:
『「秩序」の管理者への「責任転嫁」』が「秩序」の纏まりを維持させていますので、
『「神」が宇宙物理の秩序を維持させている』という認識が可能だ、と考えられますから、
其処から類推して頂けるのではないでしょうか?
No.5
- 回答日時:
まず「超越神」という言葉の意味ですが、おおむね「何でもかんでもあらゆる事物を超越している神」という意味のようですね。
色々の書き手・語り手が、自分の抽象的思考を多弁に書き連ねて説明しているものが多いですが、要は「とにかく何よりも偉い神」と言いたいようです。そして、ユダヤ教、キリスト教の主流の解釈でいえば、彼らの神は世界創造神ですね。
(ユダヤ教も歴史を始原に遡ると怪しくなってくるし、キリスト教にも単純にそうは信じなかった少数派が存在したようですが、まあ主流はそういうことです。)
世界を創造したということは、この宇宙も創造神が創ったものなので、神は宇宙のことではなく、必ずしも神は宇宙の内部には存在しなくてもよいことになります。
ちなみに、イスラーム神学では、創造神アッラーは宇宙の外側に存在することがかなり明確に論じられているようです。そうすると唯一神でもあるアッラーがこの宇宙内部には存在しないのだから、この宇宙には神は存在しない、ということになる(その部分だけに注目すれば無神論にちょっと似ている)。中田考『イスラームのロジック』(講談社選書 2001年)という本は、そのあたりのイスラーム神学の論理を紹介する好著でした。著者は、自身はムスリムでイスラーム哲学を研究する学者ですが、ひじょうに学術的・学問的な日本の若手研究者です。
ユダヤ教・キリスト教・イスラームに共通する「創造神」と「宇宙」との関係は、論理的には上に書いたようになると思います。
他方、「超越神」という「とにかくこの神様は何より偉いんだ」という言葉は、好き勝手にいかようにも使えてしまう印象がありますね。
そして、「全てに超越する」ものは定義ができなくなってしまいます。どう定義しても「それより上のもの」と言われてしまいますからね。あれこれ言う人の言葉を読んでも、抽象的で結局何をいっているのかわからないのは、それが理由です。
No.4
- 回答日時:
>結局、ユダヤ教やキリスト教の神というのは、超越神の事で、それは宇宙の事だったのかが、よく分かりませんでした。
創世記には太陽を作り、月を作り、、、って宇宙を作ったことになっていますので、神が宇宙だとすると、矛盾が生まれますよね。
自らを自らが作ったって、おかしいですもんね。
「神は自分の姿に似せて人間を作った。その神は宇宙も作った。」
ではその宇宙も作ったという神を作ったのは一体誰か?
(誰が神をこんなの あんなの と形をつけたかは、私の解釈では人間。神を作ったのは人間。)
創世記には宇宙の創造も語られていますが、それを事実として捕らえている知能のとても低い生命体は、そんなの地球に存在していないと思います。
(稀にピカチューは実在していると思っている幼児がいて悲劇が起こっていますが、まだ知能が発達しておらず、文学ってものが理解できない知能なので、文学と現実の区別がつかず、実在していえると思ってしまっているのでしょうね。)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A7%E7%B4%84% …
【現在では、小説⇒事実でない⇒嘘⇒無価値という否定的な考えが強いが、小説でないと伝える事ができない真実もある。
この為、「事実か、事実でないか」を論争するのは、『旧約聖書』の読み方としては、正しい姿勢ではない。事実でなくて真実なことはあり、もっとも重要な事は、「この物語で、この著者は何を言いたいのか?」を考えるべきである。
これは、「記述されている物語」は時代が太古の出来事である。しかしこれを記述している著者は、紀元前587年に新バビロニア帝国に敗れ、バビロニアに強制連行された祭祀記者と言われている人々である。その当時の民族の戦いは、民族の神同士の戦いでもあった。具体的には神ヤハウェと新バビロニアの主神マルドゥクとの戦いであり、ユダヤ民族が負けた事は、その神ヤハウェが負けたということになる。
今まで救済してくれた神、エジプトでの奴隷から救い出し約束の土カナンに導いてくれた神はどうなっているのか?本当に負けて逃げてしまったのか?
この様な今までの救済信仰が崩れ去る、ユダヤ民族の信仰の危機に陥っていた時に書かれたのが天地創造 物語である。この物語で主張しているのは、「この全世界のものを創造したのは神ヤハウェであり、ネブカドネツァル王さえも神が創造し、人間には分からないが神の深い意図の下で行動しているのだ」ということであり、この創造信仰がその後のユダヤ民族に生きる力を与えることになった。】
これがユダヤ教という信仰の母体です。
イスラエル民族は、今まで何度も絶滅の危機に陥っていたんですね。
20世紀にキリスト教が原因で大規模な絶滅の危機に陥りましたが、それ以前も何度か絶滅に危機に陥っていました。
他の民族に服従する道と拒絶する道。
拒絶を選んだ時、ユダヤ教が確立した。
同時に絶滅の危機も招くことになった。
他の民族に服従しない。他のどの人間にも服従しない。唯一自分が服従するのは神のみ。
これがユダヤ教の骨格。
これを神と呼ばずなんというかといえば、、、無心論者の私からすれば<自我>。
ユダヤ人が言っている神とは自我のことだと思うんですね。
モーセの奇跡、ダビデの奇跡。
これらの物語を事実として神がこの民族を救済したとするより、最後の最後まで希望を捨てないというのがこの民族の信仰だと思います。
北のイスラエル民族は、日本に似て多神教的で、他の宗教も取り込んで同化していきましたが、南はその道を歩まなかった。
(といってもモーセやバビロン捕囚の時に、異教の神を崇拝したり、偶像崇拝をしたことで、危機に陥ってしまったと物語では教訓として残っています)
ユダヤ人を20世紀に絶滅の危機の陥らせたキリスト教。
同じ神を信仰していると主張していますが、私が見る限り別物。
皇帝崇拝、教皇崇拝。
この皇帝、教皇、我々と同じ人間です。
そしてこの皇帝、教皇の指示通り、侵略・破壊・強奪をしていった。
これは歴史的事実です。
正義だったから勝ったのではなく、暴力で勝ったから正義になっただけ。
これがキリスト教の信仰というものです。
ユダヤ教の神が自我だとするなら、キリスト教の神は奴隷の親方。
宇宙でも超越した者でもない。
前回はこの神はどこから来たかを書いてこの神というものに迫ってみましたが、今回はそれを構成する信仰について私から眺めた風景を描いてみました。
聖書を読むだけではわからないが、どうしてその物語が創作されたのかを考えると、その作者の主張が見えてくると思うんですね。
ヨナ物語。
この中に、ヨナは理不尽に対してとうとう怒って神に文句を言ったんですね。
すると神は「お前は私がこの世を作ったとき どこにいたのか」って応えた。
これを事実あった出来事として捕らえるのではなく、理不尽な事に対して、怒り心頭で不幸を招くのではなく、「自分は小さきものだと心底知る」ことで、理不尽に対して怒り狂わないで済むって話。
ここで「ほら やっぱり神は宇宙を作ったと書いてある」って理解しては駄目なんです。
って、、、私なりに努力してみましたが、、、やっぱりよくわからなかったかも。
すいません・・・
信仰って神がどれだけすごいかを競うものじゃない。
「俺の神の方が何倍もすごいんだぞ」「じゃあ こっちの神を信仰するのはやめて そっちの神を信仰してお得になろう」ってのは信仰じゃない。
世の中、いかに自分の神がすごいかのけぞりかえって自慢する信者多いですが、はっきりいってこれ信仰じゃない。
やくざのチンピラが「俺の親分の方が強いぞ」って自慢しあっているようなもの。
宇宙を作ったとか この世を作ったとか ものすごいんだぞ とか他人に自慢するための神なら そんなもの存在価値など無い。
そんなの侵略者・殺戮者の欺瞞でしかない。
ユダヤ人が立ち上がるとき。
それは信仰を取り上げらそうになる時だけでした。
つまり自我をなくされそうになったとき、自我を死守するために、命をかけて自我を守ってきたってことだと思います。
自我を守り抜けず、他に取り込まれてしまったら、もう自我は無いので、新しいご主人様の命令により、この奴隷はかつての同胞を絶滅へ追い詰めることになる。
そうならないように異教の神を拝んではならないと、預言者は言ったにもかかわらず・・・・。
異教の神を拝んでしまったユダヤ人は、自らのかつての同胞を絶滅の危機のおいやってしまったってことで、信仰が無かったってことですね。
あ、そうそう、キリスト教の神はデウス。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%82%A6% …
ユピテルとかゼウスとかとも呼ばれています。
キリスト教徒はデウスとかディオスとか呼んでるみたいです。
芥川龍之介のキリスト教関連の小説でも、デウスって書いてありますね。
ゼウスといえば雷の武器を持っている神。 つまり雷のこと。
ほらね 全く別物でしょ?
No.3
- 回答日時:
キリスト教にしろユダヤ教、イスラム教において、神は唯一の存在ですから、超越神も汎神もありません。
ただし、キリスト教の中のグノーシス派の一部においては、大いなる英知である神(ソフィア神)と、創造神(エホバ神)を分けて考える教派もあります。
ただし、グノーシス派においても、そのほとんどが神は唯一の存在として、その神の下に、精神をつかさどる天使と肉体をつかさどる天使を配置しています。
質問者のご質問に関しては、グノーシス派に関する書籍やサイトを見られると回答に近いものが書かれていますが、グノーシス派は、非常に多岐・多数の派に分裂し、現在ではまとまった教派を形成していません。
グノーシス派のさわり部分として、漫画ですが、「デビルマン」や「デビルマンレディー」、「魔王ダンテ」などがあります。
ただし、むそれらの漫画でも、グノーシス派のほんの一部について書かれているだけで、学問的に研究するには不足です。
基本的なグノーシス派の考え方を学ぶのでしたら、「トマス福音書」・「ユダ福音書」など、新約聖書外典の福音書をお読みください。
グノーシス派各派の考え方の違いに関しては、「ヨーロッパ異端の源流」にも少し書かれています。
nacam様
ご回答ありがとうございました。
グノーシス派、、、以前少し勉強しようとしたのですが、確かにいろんな派に分かれていて、結局よくわからずに終わってしまいました。汗
あの「デビルマン」がグノーシス派と関係していたなんて、まったく知りませんでした!!
そうなんですか~!
ちょっと参考文献として(笑)、「デビルマン」を読んでみたいと思います。
どうもありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
>>個人の宗教的な信条とはまったく関係ありません。
学問的にどうなのか知りたいんです。>>繰り返しますが、個人的な信条のお話はお控え願います。純粋に学問的な内容が知りたいだけなんです。
こういわれてしまいますと非常に答えるのが難しいです。少なくとも私は仏教徒で浄土真宗を信仰している人間ですから、少なからずその信仰の影響から生まれた意見が入ってしまうと思います。宗教を信仰していない方でも、個人的な心情を入れないで、と話するのは難しいと思います。ですから、できるだけそういったものは排除しようと思っていますが、もし入っているなと感じたならばどうかご容赦願いたいと思います。
>>間違っていたらご指摘願いたいのですが、ユダヤ教やキリスト教で「神」と言われているのは、超越神の事ですか?
私の知っているところでは、そうだと思います。キリスト教の立場は、人間は原罪を背負っているとします。そして、神と人間とは切り離して考えることになっているようです。なぜなら、原罪とは人間が持っている特性であって、神が人間に与えたもうたものではなく、人間の勝手な行動で作られた罪と考えます。神の管理下にあるエデンの園にいるころのアダムとイヴには原罪はなかったはずです。神は絶対に善なのだから、キリスト教でいう原罪といは「悪」ですから、それも神から与えられたものであるはずがありません。こうした神と人間との切断を別の表現で「超越」といったりします。原罪を背負った人間に対して、善なる神は絶対の彼方に存在するということです。ユダヤ教についてはあまり詳しくありませんが、キリスト教教義においては、アダムとイヴの失楽園以降、その二人の子孫である全ての人間は生まれながらにして創造神に対して罪を背負っている(原罪)存在であるにもかかわらず、神の子であり人であるイエス・キリストは死をもって全ての人間の原罪を贖って、イエスをキリスト(救世主)と信じるものは罪の赦しを得て永遠の生命に入る、という信仰がキリスト教の根幹にあって、そこには全てを超越した神の存在があるとされています。だから、超越神なのではないかと思います。
ただ、私も聞きかじりで申し訳ないのですがユダヤ教では、あまり排他的な考えはなく、あらゆる地上の全ての民が聖なるもの(神)の救いを得ることができると考えるのではなかったでしょうか?ですから、ユダヤ人という人種が明確に存在しているわけではなくユダヤ教を信仰する人をユダヤ人と呼びます。ですから、絶対的な神は全ての人々の中に遍在しているもので、仏教で言う「仏性」に近い形で存在しているようです。ですから、超越神というものはユダヤ教の中にも存在していますが、その表現はキリスト教的であるかもしれません。
>>そうだとしましたら、超越神とは宇宙の事なのですか?それとも宇宙を超えた何かなのですか?
まず宇宙ということの定義がはっきりしませんね。日本語で「宇宙」といった場合、大きく分けて二つの意味があります。一つは地球の大気圏外の空間「宇宙空間」という意味での宇宙。もう一つは、宗教や哲学的な宇宙。
前者であった場合は違うと思いますよ。前者で言うで言う宇宙とは「スペース」であって空間です。神を指すような言葉と同義語には使えないように思います。宇宙飛行士のガガーリンは「私はまわりを見渡したが、神は見当たらなかった」といっています。これはどうやら本人の言葉ではないようですが、これは、地球の大気圏外の空間「宇宙空間」という意味での宇宙としたときのこての一つでしょう。
後者は後者で、多義に渡るためなんとも言えません。旧約聖書 創世記 第1章 第1節には、「初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。神は言われた。「光あれ。」こうして、光があった。神は光を見て、良しとされた。神は光と闇を分け、光を昼と呼び、闇を夜と呼ばれた。夕べがあり、朝があった。第一の日である。」という一節がありますが、この光あれが「ビックバン」かもしれませんよ。また、漢代「淮南子天文訓」によれば「宇」は場所軸、「宙」は時間軸を意味していて、「宇宙」ということばで時間軸場所軸を超越した全体を意味しています。また仏教で言う曼荼羅は二つの宇宙を現すといわれます。二つの曼荼羅とは胎蔵会曼荼羅と金剛界曼荼羅で、わかりやすく言えば胎蔵界は人間の体内の宇宙、金剛界はその人が住んでいる場所や時間を越えた全宇宙を表現します。このように宇宙という意味は多くありすぎるので、質問者がどういった宇宙をさしているのかがわからないと答えるのが難しいように思います。
そもそも、ユダヤ教の神もキリスト教の神も、もともとは雷の神ではないかという説もあります。なぜなら、紀元前1280年頃にモーセがヘブル人を中心とした集団をエジプトから脱出させ、シナイ山で神ヤハウェと十戒、律法等の契約を結んだといわれますが、そのときのシナイ山の雷の音を聞き神に十戒をさづかったといわれています。ですから、キリスト教でも神を「天父」「天にまします我らの父よ」といったりするのもそのためといわれます。
しかし、ユダヤ教のように全てに偏在してると考えれば超越神が宇宙であるということも言えると思いますし、キリスト教の立場で言えば神は宇宙ではなく宇宙を越えたもので宇宙の創造主であるとも言えると思います。
また、汎神とどのように違うのでしょうか?
これまた定義がたくさんあるので困りますが、とりあえず、森羅万象すべてのもの・法則は神の顕現であって、神性を持っている。また神そのものであって、外のどこかに一人えらい神がいるのではなく、すべてのものの中に神がいて、それを神と呼んでいるという考え方ですかね。キリスト教のような一神教にとっての神を唯一無二の存在とするためには、人間や自然を超越した存在とされますが、バールーフ・デ・スピノザの「神即自然」という神を人格のない自然ととらえた思想によって、キリスト教神学者からも非難され、スピノザは無神論者として攻撃され汎神論論争がおきたといわれます。ですから、わかりやすく言えば、「キリスト教における唯一絶対神の概念の否定」ということですかね。ですから、日本の神道も神様がたくさんいても汎神論に入ります。ですから、汎神論=無神論といわれますが、ここで言う神は「善知全能な唯一無二の神」という意味であって、日本で言う神様とは少し違うと思います。
>>あるいは、「これを読めばよい」という情報(本、WEB)がありましたら、ご教示願います。
少し論旨が違うかもしれませんが、『一神教vs多神教』岸田 秀なんかオススメですよ。
専門違いのことを長々講釈してきましたが、なんとも支離滅裂な誤解も多い稚文かとおもいます。どうかご容赦願って、文意を読み取っていただけることを願うばかりです。お役に立てたかわかりませんが、参考にしていただければ幸いです。
合掌 南無阿弥陀佛
baka-hage様
詳しいご回答、ありがとうございました。
「キリスト教の立場で言えば神は宇宙ではなく宇宙を越えたもので宇宙の創造主であるとも言えると思います」
↑
17世紀に西ヨーロッパで起こった科学革命は、ガリレオやケプラーたちが、聖書の神の合理性を証明するために、自然の中の法則を見出そうとして始まった、という風にどこかで読んだ記憶があるのですが、彼らは、まさしく「宇宙を超えた神」が宇宙を創った法則を見出そうとしたのでしょうね?
そう考えると、キリスト教の神は、言われるように、宇宙の創造主ということになるわけでしょうね?
岸田秀さんの本は、以前、9.11に関する一神教の本を読んだ事があります。なかなかよかったです。お薦めの本も読んでみて、勉強してみます。
どうもありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
学問というか文学的見地からの回答です。
ユダヤ教が成立した背景を考えると、どうやらバビロン捕囚の頃のようなんですね。
栄華を極めていた南ユダ王朝も、敵によって取り込まれてしまった。
このバビロン捕囚の時に、王や権力者や祭祀たちはバビロンの連れていかれたわけです。
でも奴隷としてコキ使われていたわけじゃなく、捕囚された人たちの中には、かなり上部にまで食い込むほどだったらしいです。
そこで現地の宗教を元にこの民族にとっての神という概念を確立していった。
ヤハウエの原型、バール。
キリスト教では悪魔ですが。
<エール>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%BC% …
<バール>
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%82%A2% …
この段階では雷みたいな概念もあり、とても恐ろしい側面も持っていると考えられていたんですね。
で、そのさらに元ネタは、ウガリッド神話に書かれており、恐らくその前は、エジプトの神秘学だと思うんですね。
キリスト教の元、ユダヤ教の一派でも終末思想があり、この終末思想はどこからきたかというと、やはりこれもエジプトの神秘学 死者の書に書かれた概念がソースになっていると思えます。
異教の神を神を崇めてはならないとなっていますが、実際は異教の神を崇めていることになってしまいます。
で、エジプト文明が何故滅んだのか。
恐らく宗教分裂があって、その一派、アテン教のリーダーが敵対する者から殉滅させられそうになり、エジプトの神秘学(科学も含む)を外に持ち出したためではないかと思います。
これがモーセ。
モーセはエジプトの女王の子供。
女王の子供はたとえ実子であっても養子として語られていた。
モーセの話も水に関係があり、水は女神の概念を持つ。
従って女王は女神の地上での体現者で、女神によって子供を授かるとされ、だから女神の子供なので、女王の子供は養子という概念になった。
(この概念があったことを知らないと、セックス無しにイエスは生まれた と苦しい解釈を編み出すしかないんですね)
エジプトは多神教的だったのですが、アテン教はたった一つの神のみ。
ところが、創世記は多神教の異教の伝説からもらったので、「神々が創った」と神が複数いたと古代の人たちは考えていたことがわかる。
これで困った問題になるわけです。
たった一つの神としながら、神々と複数にしてしまった。
それで異教の三相一体の概念を拝借して、三位一体という概念を作り出し、神々だけど一つという風になっていった。
と、ここまで書いても肝心の主人公が出てきません。
あくまで人間からしての神という概念。
もう少しいえば、グループを統率するための道具と編み出された神という概念。
人によってはこれを見せなくても信じてくれて、自分を支持してくれるようになるか?
なります。
実験は成功で、見せなくても人はリーダーについていった。
マキャベリズムってありますが、簡単に言うと恐怖で人を統率するという考え。
古代の神は恐ろしい神だと恐怖心を与え、自分の支配下におく。
オズの魔法使いでも「オズは恐ろしく偉大な魔法使いである」という信仰を人々はしており、ドロシーがオズの正体を見破った。
その恐ろしく偉大な魔法使いの幻影を作り出していたのが、同じ人間で職業がペテン師だった。
超越でもなんでもこの幻影によって人々はそれを事実だと認識させることが可能だってことです。
なんでもいいんです。
恐怖を与えれば、人は弱いので盲信して幻を現実だと脳を変えて認識させることができる。
例えば「牛は偉大なり、シカは聖なるものなり、もしこれらの動物を殺せば、災いがふりかかる」と言っただけで、人々は恐れをなしてしなくなり、言った人の支配下に入る。
人は自分の脳が作り出す恐怖という幻影にとても弱い。
人を支配する人にとってはこれは画期的な道具なわけです。
人に恐怖心を植えつけるだけで、トップに立てる。
金儲けできる。
それが存在するかどうか証明しなくても、金儲けできてしまった。
神が唯一知らないものは、バチカンの資産だ、と言われています。
皮肉ですが、全知全能の神が本当にいたら、バチカンの資産を公開したでしょうね。
人間はかくも愚かで浅ましく弱いってわけです。
が、人間の中にはそこまで馬鹿になりきれない人もいるわけで、平和社会への希望が残されているってわけです。
智、神のものとされました。
それを人間が奪った。
人間は幻影だったと知り、エデンを離れた。
正統派とされた人たちがこの世から消そうとしたもう一つの創世記の話です。
ってうだうだ書きましたが、その超越神を生み出すのも、その人間の脳。
kigugumiさま
大変詳しいご回答、ありがとうございました。
一神教の歴史がよく分かりました。
「神が唯一知らないものは、バチカンの資産だ、と言われています。」
↑
これ、笑ってしまいました。
ただ、すみません。結局、ユダヤ教やキリスト教の神というのは、超越神の事で、それは宇宙の事だったのかが、よく分かりませんでした。
もしまた何かありましたら、ご教示下さいませ。
どうもありがとうございました。
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