いけず言葉しりとり

日本の国防上の意味からも、日本と台湾の歴史的観点からも、また今の台湾の人々への日本人としての情緒的な観点からも、台湾が主権国家として国連で認められことを強く望み、中国から政治的、軍事的に一指も触れさせたくないと思っています。しかし、中国の猛烈な軍事的成長にひたすら脅威と恐怖を感じ、台湾独立を叫んでしまうと、50-60年前の中国国民党・蒋介石による台湾人弾圧、虐殺を歴史としてではなく、これからの現実として想起してしまい、更に経済的には、台湾の製造業の多くが中国本土へ移転し、従業員も一緒に行かないのなら、失業せざるを得ないという厳しい現実に直面しています。また、外交面においては、相変わらず米国も日本も、ひたすら現状維持を望み、支援はかなり遠くからの間接的なものに限定されているままであり、台湾の人からみると、中国からのお金の方がよほどはっきりした温かい支援と認めざるを得ない(台湾人の情緒からは認めたくないという心の奥底からの叫びははっきりあるが)という状態です。このような状況を、どのように見るのか、今後どうなって行くのか、どうあるべきなのか、政治的、経済的、軍事的、外交的、社会的、等など多くの観点からのご意見や、更に日本人としての気持ちをお聞かせいただきたいと思います。

A 回答 (4件)

いろいろな問題が複雑に絡んでおりますが、なるたけお答えします。


まず、台湾人=親日という構図は正しくありません。正しくは「中共や蒋介石政権よりは日本の方がまだましだった」という彼らの比較した判断です。必ずしも日本統治が100点満点をもらったわけではないので念のため。
さて、台湾人は実は意外とシタタカです。1980年代まではアメリカ・日本の協力を得つつNIESの一角として成長を遂げ、今や生活水準の面では日本人と遜色ない豊かさを誇っています。しかし昨今の大陸の急速な経済成長を受け、台湾独自の経済路線は窮地に立たされています。日本企業も同じですが、大陸への経済依存度が非常に高くなり、大陸と敵対して資本を引き上げることは、同時に最大の顧客を失う事を意味します。
現在の民進党は台独(台湾独立)派です。主に南部の本省人から熱烈な支持を受けています。他方長らく政権を執ってきた国民党は主に台北を中心とした外省人が支持基盤です。
人数の面では本省が圧倒的(約70%)なのですが、経済面、つまり実際に稼いで国を富ませている層は残念ながら外省の方が多いのが実情です。とはいえその外省もまさか自分たちより給料が10分の1になる大陸との併合を望んでいるわけではありません。彼らの希望は現状がつつがなく続き、安定して経済発展が継続することです。ある台湾の新聞社のアンケート(社名忘れました。すいません)では、外省・本省、世代を問わず、「大陸との関係は現状維持を望む」という回答が圧倒的多数でした。これが台湾人の偽らざる心理だと私は思います。

「台独」というセンセーショナルな言葉で大陸に刺激を与えず、むしろ今の大陸の景気のご相伴にあずかればいいな。現に今の台湾は独立しているようなものだし、いいじゃないか。民進党の言うことは確かに正論かも知れないけど、単なる「独立のお墨付き」の有無では飯は食えないよ。・・・という台湾人の本音が聞こえてきそうです。

また最後ですが、他の回答者様と同じく、これは台湾人自身が選択し決定することです。一部の日本人は物知り顔で云々しておりますが、日本はいつまでの宗主国面する立場にはありません。彼らを「国家」と認識するならば、その自主性は尊重するべきです。
私見としては、そのうち大陸の共産政権が瓦解し(今世紀中にはなるるかも)、台湾人が「くっついてもいいかな」と思える政権になるかも知れません。あるいは、その民主的な新政権が台湾の独立を容認するかも知れません。何しろ4000年の国ですから(笑)、100年くらいは気長に待つと言うのも手段の一つですね。
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この回答へのお礼

卓越のご意見・ご判断をありがとうございます。まったく台湾の現状を正しく反映しておられると思います。実は、小生、台北に駐在の会社員でして、1年以上南から北まで仕事でいろいろなところを歩いておりました。台湾や日本との関係のいくつかの本も読んだり、少しは台湾の人たちの話も聞いたりしておりました。しかし、残念ながら良く分からない…混乱する一方だ、というのが正直な気持ちです。確かに、台湾人にとって日本や日本人は好き…というほど単純なものではまったくなく、恐らく日本人からの片思い、あるいは錯覚の方が多いような感じがあります。でも、いずれにしても、このままこの台湾が中国に呑み込まれるのだけは、本当に嫌だ!と思っているという単純思考が根っこの部分にあり、それにしても一体全体台湾人自身はどう思っているのか、さっぱり良く分からない…という欲求不満に陥っている…というのが率直なところです。また、台湾に関連のご意見並びに最新の情報などありましたら、お知らせ頂ければ幸いです。ありがとうございました!

お礼日時:2007/05/29 16:37

日本も台湾と同じようなものです。

日本はアメリカの属国的地位に甘んじています。真に独立国家を目指すのであれば、アメリカには無理として中国に対抗できるだけの軍事力を持つべきです。其の軍事力の頂点が核保有です。日本政府も一切公表されていませんが、核保有の可能性について研究されています。日本と台湾の大きな違いは日本には日米安保条約があることです。日本政府も有事法制の一貫として、集団的自衛権の行使について真剣に検討されています。

北京オリンピック後、中国はバブルがはじけて一時的に国内の経済が混乱しかつ停滞すると見ている学者が多くいます。そのような事態になれば、中国に拠点を持っている台湾の製造業者も打撃を受けるでしょう。ここで注意しなければならないことは、中国が国内の混乱によって生じた国民の不満の矛先を変えるために台湾進攻と言う外交カードを引きかねないということです。其の時にアメリカがどう出るかが心配です。来年のアメリカ大統領選は11月ですが、今の情勢では民主党が政権を取りそうです。民主党は共和党より中国よりの政策を進めるでしょう。
安倍総理は祖父の岸信介元総理と同様、台湾派の政治家です。日本政府は台湾有事の時に取りうる政策は、残念ながらアメリカの出方次第で決まってしまいます。日本が真の独立国家で核保有国であれば、違った動きも取り得るはずです。

台湾が独立国家としてやっていくには、中国に依存しない経済力を身に付け、軍事的には核保有国を目指すべきでしょう。
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この回答へのお礼

ご意見ありがとうございます。そうですか、核保有という、現状と比較して、究極の路線変更がないと、台湾への影響力を持つことは不可ということですか。厳しい国際政治、外交面から考えて、おっしゃる通りの路線しかないように思えますが、恐らく、二者択一的な究極の路線変更は、一部の有識者にとっては可能としても、今の日本人全体にとっては現実的には非常に厳しいと思えますし、その路線へ突き進んだとしても、時間が掛かりすぎるようにも思えます。また、日本の思惑とはまったく裏腹に、台湾からも含めて、日本はますます支持されないことになってしまうように思えます。一方、米国防総省のここ数日で公表された年次報告では、中国は、今日現在すでに900基のミサイルを台湾に照準を合わせ、毎年100基ずつ増設しているそうです。更に、その報告書の中には、最近の顕著な中国側の方針的動きとして、例の反国家分裂法に続いて、今度は他国の介入に対して、核による先制攻撃をも検討しているとのこと。そのような、激烈な方針が検討されることに対して、台湾側ではどうなっているかというと、大きな反発は起き得ないような状況になってしまっています。何故なら、台湾独立を叫んでいた民進党(台湾の本省人のための政党)は、中国と国民党の策略によって、完全にパワーダウンしてしまっているからです。このような期待とはまったく正反対の動きの中、ただひたすらがっくりの気持ちが正直なところです。こう書いているうちにますますダメダメになってきました。ただし、最近の動向の中に、興味を持てる関連性と連続性が見られるような感じがあるにはあります。民進党の陳水扁総統の強気の行動(蒋介石を表す中正→民主への改名運動。他、蒋介石を記念するようなものをほとんどすべて否定する方向。北京オリンピックの聖火リレーを中国本土→台北→香港→マカオのルートを完全拒否などなど)が一つ、そして4月から5月にあった沖縄でのステルス機を含めた日米軍事演習、5月にあった台湾での最大級の軍事演習、李登輝さんの5月末の日本訪問(以前だったら受け入れしなかった)、更に米国議会に突然に発生しだした中国を非難・けん制する動き、等などすべてが、北京オリンピック前を睨んだ動きなように見えてならないのです…単なる錯覚かも…ですが。

お礼日時:2007/05/28 11:41

基本的に、この問題は、台湾人みずからが決定する事だと思っております。


中国との関係をあやふやな状況に置くことによるメリットも有りますから。
日本が口を出す事ではないと思いますので、今後台湾がどのような決定を下すかを見守る事が必要でしょう。

もしも台湾独立が圧倒的多数で採決された場合は、国際状況と併せて判断すべきでしょう。
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この回答へのお礼

ご意見をありがとうございます。確かに、おっしゃる通り、台湾人みずからが決定すべきことであるのは間違いありません。問題は、北京オリンピック前という時期が今までにない最大のチャンスであるにも関わらず、台湾国内においては、国民投票の方向への気運がまったくないように見えることです。一つの大きな問題は、台湾のマスコミのほとんどが、中国からの財政的な援助(陰に陽に)に支えられていることから、ほとんど中立的な報道がはっきり言ってほとんど無い、ということであります。(日本人から見ると、特に政治面において信じられない報道が行われており、国民党寄り、あるいは中国寄りの発信ばかりになっています。台湾の若い世代は、残念ながらそれをそのまま受け入れています。)また、先に書いたように、経済的には、80年代から90年代に渡ってあれほど、製造業で成長をした台湾がすっかり変わりつつあり、ほとんどの製造業者が中国本土に移転しつつあり、この経済的現実から中国からの独立などということは、ますます途方もない夢物語という感じになっているということにあります。台湾の80%以上の人たちは、心の奥底では独立を欲しているにも関わらず、それを表に出すことを良しとしない現実が目の前にあることです。民進党は、台湾の独立を絶対的な党是としていたにも関わらず、やりたいことのほとんどを達成できずに、最近になってやっと、公的な機関や建物の名前を、中華から台湾へ変えたり、蒋介石時代の中正とつくものを、民主とかに変えたりなどを進めていますが、それに対しても国民党の反発がものすごい。陳水扁総統は難しい状況の中、本当に良くやっていると思えるのですが、おそらく来年の総統選では、国民党に負けるような気運にあります。一言で言って、民主独立では飯は食えない、現実の生活のために、商売がうまいように見える国民党へ一票をいれるしかない…か、という感じです。つまり、マスコミを牛耳り、台湾人の生活を中国主導の方向へどんどん引っ張っていくことに成功している国民党と中国が裏で薄笑いしている図式です。

お礼日時:2007/05/27 00:36

レッドチャイナの上層部って日和見で権力闘争をしてるようでして、中共中央の幹部も上手く出世する方に乗っかってってな観があります。



ですんで、割かし開明的な主席が誕生すれば台湾も独立の可能性があるんでしょうな。

ま、アンクルサムも日本も台湾の地政学的な意味合いを不沈空母のようにしてるようですし、独立宣言から発生します動乱にはなし崩し的に関っていくんでしょう。

安部ちゃんも、色々リップサービスをしてますが政治家なら腹を括った断固たる決意ってのを解り易く示して欲しいものです。国会の答弁を見ますに、名誉が欲しくて首相になってるのか?ってな思いがします。
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この回答へのお礼

ご意見ありがとうございます。北京オリンピック前が、最大のチャンスであるにも関わらず、台湾独立、現状維持を問う国民投票の気運はまったくありません。マスコミと国民党の戦略に完全に抑えられているのが現状です。やるとすると、電光石火の勢いで、陳水扁総統の判断で、一気呵成に国民投票へ向かうのか…?陳総統は、いつもニコニコしながら、やる時はやる人ですから案外最後にやるかも…と内心期待はしていますが。但し、マスコミ報道ですっかりやる気を失っている台湾の人たちの現実感覚は、独立は否のようです。中国が軍事力で台湾を押さえにかかるとすると、台湾は3日もたないと言われ、完全掌握されるまでには、米軍は間に合わないだろうし…そもそも米軍は来ないだろう…と報道されています。これでは、どうしようもないですね。私の一番言いたいことは、心の奥底では、独立すべきだ!中国は嫌いだ!日本の方が好きだ!と思っている世界でも希有な台湾が、自らの意思とはまったく反対の方向へどんどん引きずりこまれている、どうしようもできないところに来ている…というところにあります。残念でなりません。

お礼日時:2007/05/27 00:59

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