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光コンピュータ と 量子コンピュータ
とではどちらが数学計算を早く行えるのでしょうか?
夫々の得意・不得意の作業ってあるのでしょうか?

あと、夫々の実用化はいつごろになりそうなのでしょうか?

A 回答 (2件)

あらかじめ注意点として、私は研究をしている人間ではないのでこの回答には間違いも含まれるかもしれません。



光(光子となるレーザーなど)を使い量子ビットを作れば量子コンピュータになりますから、量子コンピュータは光量子コンピュータとも呼ばれることがあります。このような点から考えると量子コンピュータは光を利用したより高度なコンピュータであると言え最終的に目材している技術ともいえます。

光コンピュータは、光回路を半導体の電子回路に代わり利用する手法です。計算手法には古典計算技術を使います。
これは、半導体技術の限界が近いことから研究されている技術です。既に実用化向けの最終段階に近いと思われます。2012年~2020年までの間にインテル社を初め、AMD、SUN MicroSystems、AMD、FUJITSU、NEC、IBMなどなどのメーカーが回路の一部または全体に採用し始めると思われますが今後の動向によって採用が早まったり後れる可能性もあります。

これが取りざたされるようになったのは、先に述べたように電子回路であるシリコン半導体による微細化技術が限界に近いためです。2007年現在では、既にゲート長で25nm(ナノメートル/1nmは10億分の1ミリ)、45nm製造プロセスに達しており、研究レベルでは既に原子一つずつを制御する時代にまでになりつつあります。
今後、ゲート長10nmを下回る技術研究に突入しますが、コストの割に性能の向上はないとされ、10nm以下の研究は厳しく、2015年~2020年までに代替技術が成熟しなければコンピュータの発展は終わります。その代わりとなるのが電子ではなく光子を用いる光回路です。光でスイッチング回路が出来ればより高速に古典演算が行えるようになるとされています。普通の電子回路を置き換えるものとして研究されています。


質問の量子コンピュータは、量子力学による超並列演算を用いたコンピュータです。これは、計算の手法がそもそも違います。
今の計算は、ある解を求めるために計算を連続して行うという手法がとられていますが、量子コンピュータでは、量子力学によって原子や分子の動きをコンピュータの計算手法に応用します。この量子力学では我々の現実では起きえないことが同時に進行するとされる重ね合わせの原理があるため、古典計算では不可能なほどの並列演算も可能になるとされます。
以下を参考にすれば分かるでしょう。
http://www.s-graphics.co.jp/nanoelectronics/kait …

量子コンピュータは、単純に速度を速めるものではなく計算のアルゴリズムもそれに合わせて作られます。さらに並列処理を高め超並列と呼ばれる演算を同時に行えるものとなるが目標となっています。そのためには、量子ビットを大量に作る必要があります。この量子ビットが十分に作れなければ、量子コンピュータの目指す最速のコンピュータは作れません。その結果、現在ある量子コンピュータの研究では今のコンピュータに比べられないほど処理性能は低く遅いです。

現時点では、2015年から25年を目処に研究はされていますが、実用化の予定は立っていません。尚、現在研究されている量子コンピュータはデスクトップパソコンを代替できる代物ではありません。上記のURLを読めば分かりますが、大型医療機器のような装置となります。
さらに、このコンピュータは一般的な個人向けの演算よりもより高度な演算を目的として研究されています。具体的には軍事的な利用(暗号化の解読など)や先端医学(ゲノム研究など)などが当初の研究目標です。

この量子コンピュータが実用的なレベルになり普及すれば、ソフトウェア開発も大きく方向転換されるでしょう。

私の考えを言えば、VSで対立するものではなく今の原理の延長線(高速化版)かその先の原理(新しい原理で今の原理の限界越える可能性のあるもの)かという違いと言えます。
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この回答へのお礼

ご回答有難うございます。

量子コンピュータと光コンピュータは別個のものだとばかり思っておりました。

量子コンピュータは光コンピュータの一種なのですね。

所で、
量子コンピュータ以外の光コンピュータってあるのでしょうか?

お礼日時:2007/07/16 08:34

「量子コンピュータ」というのは「量子力学的な機構で計算をするコンピュータ」のことなので, 必ずしも光 (というか光子) を使ってい

るとは限りません. たくさんのスピンを持つ分子を使って計算する例もあります. IBM などで「因数分解できた~」とかいったのはこっちの機構じゃなかったかな.
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