No.10ベストアンサー
- 回答日時:
>行政に拮抗する権力として軍は有効だとは思うのですが。
>官僚と軍人は、互いにけん制し合うのではないでしょうか。
文民統制を行わない、すなわち軍事行政を軍が自前で行えるようにし軍人が政策決定のポジションに着く事を制度的に容認すれば行政と軍の力は拮抗どころではありません、往々にして軍が上回ります。百歩譲って拮抗するとして軍と行政が仲違いをするとは限りません、またその仲違いが国民に望ましい結果を生むとも考えにくいです。
現在、日本では官僚が権力を持ちすぎているのは間違いありませんが、その対抗勢力としてよりリスキーな軍を持ち出すのは論理の飛躍ではないでしょうか?上級官僚の政治任用制や、シンクタンク活用などでの政治家の政策立案能力の向上(それに伴う官僚への政策立案依存の軽減)、広範な権限をもった議会型オンブズマンの採用など官僚を掣肘する方策は他にいくらでもあります(それぞれリスクやコストが伴いますが)。
>最終的な決定権を文民の大統領が持っている世界最古のデモクラシー国家は、結構に税金を使って兵器を買ってるし、勝手に州兵を
>動員してるし
主権者である国民の意思のもとに間違った行いがなされるのと、国民の意思がないがしろにされ軍が勝手に行動を起こすのとでは意味が違います。前者は最終意思決定権者(国民)が自身の愚行の責任を負うのであり、後者は自分で決めてもいない事のツケを払わされるという事です。それは民主国家として正常に機能しているとは言えません。
>はっきり言って文民(国民もしくはその代表)がそんなに立派とは
>とうてい思えないのです。
仰る通りです。しかし民主国家では国政の最終的な責任は主権者たる我々国民が負わざるを得ませんし、それができないというのであれば民主主義を諦め軍と言わず天皇陛下なり徳川家の子孫なりに主権を委ねるしかないでしょう。
>軍の暴走はほんとうに文民統制がなかったからだけなのでしょうか。もっと多くの要因があって、「文民統制がなかった」
>というのはその要因のひとつに過ぎないのでは
非常に大きな、要因の一つですね。
しかし何故質問者様は軍にそれ程大きな期待を寄せられるのでしょう?私は警察に治安維持以上の事を望みませんし、教師に教育以上の事を求めません。市役所職員に役所事務以上の事をしてもらおうとも思いません。それと同じ事で自衛隊はあくまでも国防や災害救助が任務であり行政の監視や政策立案に携わってもらおうとは思いません。
確かにそうですね(笑)、ちょっと軍に多くの事を期待しすぎですね。
きちんと今の制度が動けばそれで何も問題ないですからね。
「民主主義を諦め軍と言わず天皇陛下なり徳川家の子孫なりに主権を委ねるしかないでしょう」これはそうですね、そのあたりを迂回してなにかという…
これはちょっと質問の趣旨からズレルので止めます。
丁寧な回答ありがとうございました。
No.13
- 回答日時:
#8 ですけど、軍による政府に対する牽制って戦争に走りやすいんですよ。
226以降、戦争に活路を見出そうとしたように。軍部は外交に疎いんです。韓国の朴元大統領の軍事クーデターのように経済的に成功した例もありますが、例外ではないでしょうか。
少なくとも経済的に豊かな国家にとって軍部の横槍は邪魔です。
タイの軍事クーデーターは軍事費を減らしたことで起こりましたが、経済的な不満を持つ国民によって支持されました。フィリピンは経済的に立ち遅れていることもあり、軍部のクーデターを政府は恐れて、軍事費を削りに削っています。そういう経済的に立ち遅れている国というのは民主主義にも疑問を持ち、独裁でも良いから経済を立て直してほしいと多くの人が考えます。しかし、それはギャンブルですね。あえて、豊かな国が軍部による政治への介入や牽制を求める必要はありません。
あ、文民統制であろうがなかろうが、軍事クーデターは起こるときには起こります。むしろ、民主主義がどれだけ国民に根付いているかが問題になります。国民に根付いているということは、兵士にも根付いているということです。
それと文民というのは軍隊以外の人のことを指します、少なくとも憲法上の文言の解釈では。文民警察という言葉は、軍人による憲兵隊などとの比較によって呼ばれる言葉です。官僚も通常は文民と呼んでいます。

No.12
- 回答日時:
憲法66条2項のことを書いているという認識でいいでしょうか?
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC% …
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%87%E6%B0%91
そうだという前提で書きますが、総理大臣、国務大臣は、取りあえず民主的手続きによって選出されたものです。
自衛隊は、別に民主的な組織ではなく、国民の監視が及びにくいのです。従って、いつでも暴走する可能性があります。それを、民主的にコントロールする必要があるのです。
そもそも、軍事的組織のシビリアン・コントロールは、世界の常識です。これは、近代国家であれば必ず守られなければなりません。
No.11
- 回答日時:
No.6の回答者です。
軍(を含むあらゆる官僚組織)の暴走の危険と文民統制による防止について
回答します。
文民統制の手段の例としては以下のようなものがあります。
人事:「文民」による国民に対する造反者の解任
予算:税金の不当な目的への使用の防止
立法:正当な命令にのみ対する法的根拠の付与、違反者の摘発
文民統制は主権者が権利と責任を自覚して常に機能するよう維持し、
各組織の大多数が文民統制を尊重した状態で無ければ機能しません。
組織の「文民統制を尊重する主流派」により、
国民に対する反乱者を排除することでしか機能しませんので。
国民が文民統制を放棄するか、官僚組織に大多数の反乱者が入り込めば、
国民から預かっているに過ぎない組織の機能と税金を使って
国民を害することが起こりえることになります。
私見を申せば、国民年金保険料の横領が発生し、
再発しないようにするための改善命令が機能しない某官庁は
文民統制が失われた典型例としか思えません。
文民統制が効いていれば違反者とその同調者は排除されるでしょうし、
再発防止のための「文民の意思=命令」は確実に徹底されるでしょうから。
この役所には武器が無いために警察が入ることは不可能ではありませんし、
最悪の場合でも(法的根拠があれば)自衛隊の突入は物理的に不可能ではありません。
これが「軍」だった場合、国民には突入して排除できる強制力がありません。
だから、軍を含むあらゆる官僚組織内部で反乱者が主流派とならないよう、
常に文民統制を維持し続けなければならないのです。
長くなりすみません。
No.9
- 回答日時:
> それに最終的な決定権を文民の大統領が持っている世界最古のデモクラシー国家は、結構に税金を使って兵器を買ってるし、勝手に州兵を動員してるし
これらは全部大統領または議会の承認を経たうえで実施されていることに注意してください。
また、イラク戦争当時、当時の米国防省長官であったラムズフェルド氏が軍上層部を解任するなどの動きがありましたが、これなども(それが適当であったか否かは別にして)文民統制が働いている一つの表れでしょう。
自衛隊や軍隊はその国内で最大の実力(武力)を持つ集団です。他の方々が書かれている様に、その集団の暴走を食い止めるための方法として採用されているのが「文民統制」という手段です。
その、
自衛隊が暴走する、という危険性と文民統制がどう結びつくのか
いまひとつピンときません。
はっきり言って文民(国民もしくはその代表)がそんなに立派とは
とうてい思えないのです。
過去の歴史を見て軍の暴走はほんとうに文民統制がなかったからだけなのでしょうか。もっと多くの要因があって、「文民統制がなかった」というのはその要因のひとつに過ぎないのでは。
No.8
- 回答日時:
軍隊は警察と違ってクーデター起こすこともできるし、暴走もできるということです。
警察は、権力の完全な庇護のもとで完全な統制によって動きます。
軍隊は自分たちの命を賭けて自分たちよりも強大な軍事力に対してさえ戦うので、権力の庇護というものが弱いのです。また、戦場は状況が変わり本部での適切な判断が不可能であり、現場の判断にゆだねる場合が多く、独立性が高いのです。
軍隊には低所得層からの構成員が多く、社会の不満、特に経済的不満を抱えやすいこと、集団的行動が叩き込まれて中級指揮官の命令によって統一行動を起こしやすいことも、その原因でしょう。
最終的な統帥権は文民が持つこと、経済的に豊かであることによってクーデターは必ず失敗します。
髭の中隊長としてイラク派遣で有名になった方が言ってましたが、日本はオランダと共同作業を行ってオランダに守ってもらっていた、そんなときにオランダが襲われたら、自分が全責任を背負って情報収集とかの名目で駆けつけ巻き込まれる形でオランダと共闘するつもりだったと。これが世界中の軍隊の持つ、政府からの独立性の現われなのです。
No.6
- 回答日時:
「文民統制」の「文民」とは国家の主権者か、その代行者のことで
日本の場合は国民が主権者であり、
その権利を、選挙で選ばれた議員により構成される国会、
国会に対して責任を負う内閣が代行しています。
文民統制とは、主権者が本来持っている能力を国家が代行する場合、
それが主権者を害さないためにあるべき制度です。
そして、文民統制の手段としては立法、予算、人事などがあります。
各省庁等の官僚や役人は「文民」ではなく「文官」です。
このような文官の業務も国民を害するために用いられてはならず、
「文民統制」されるべきです。
非武装の役人が国民に対し反乱を起こしたとしても
これを鎮圧することはそれほど難しくないでしょうが、
「軍」は職務のために多量の武器を持っていることから
軍の反乱は大変危険です。
このため、「文民統制」は軍の制御について
よく話題になるといえるでしょう。
なるほど。
文民統制は思っていた以上に議会制民主主義の根幹に関わる事
だったのですね。
たいへん参考になりました。
ありがとうございます。
No.5
- 回答日時:
No.4です。
>内務官僚と軍人の違いだけで、彼らがやってる行政はそれほどかわらないと思うのですが。
内務官僚というのは省庁間の横断的な行政を行うための統括・連絡を行う官僚のことで、日本では総務官僚の事を指しますが彼らは自衛隊に対して大きい権力を持っているわけではありません。
官僚と軍人の違いですが、例えば予算の折衝にしても官僚は自身の省庁の拡大を指向するの対して軍人は軍隊そのものの拡大を指向します。どちらがより危険かは言うまでも無いでしょう。
>軍人は内務官僚腐敗のブレーキにはならないのでしょうか。
どういうメカニズムでそのようなブレーキが働くとお考えなのでしょうか?文民統制を受けない軍隊が強権を振るう体制において官僚の腐敗抑止効果が働くと言うのは一般的には考えにくいことだと思います。むしろ軍属との癒着で腐敗が進行するでしょう。
そうですか。
確かに、軍が大きくなるのは困ります。
それに軍も清廉潔白とはいかないですからね。しかし、
行政に拮抗する権力として軍は有効だとは思うのですが。
官僚と軍人は、互いにけん制し合うのではないでしょうか。
そのためには別に文民統制でなくてもと。
「どういうメカニズムでそのようなブレーキが働くとお考えなのでしょうか?」と言われるとそこまで知識がないのでつらいのですが。
No.4
- 回答日時:
軍の暴走を止める為、というのが一般的ですね。
軍隊と言うのは国内最大の暴力を手中に収めている組織ですから暴走してしまった時の弊害は他の組織の比ではありません。>自衛隊の暴走を止めるためなのですね。
>でも、別にそれは文民ではなくてもいいのではと思い質問しました。
例えば軍学校を卒業して、軍隊で数十年勤務を続け、同じ釜の飯を食った上官・同僚・部下の多くの軍人と交流を持ち、未だにそれらのコネクションと利害を共にする人間が国民の視点に立って軍隊をコントロールする事ができるのか、という問いに現在の民主主義制度はノー、と答えているのだと思います。
>タイとかフィリピンで軍隊が強権を持っているのは、治安維持、体制保持
>のためではないのでしょうか
そういう側面は存在します、しかし民主主義体制でそういう強権政治が容認されるのは戦争やそれに類する国家危機などの非常事態だけです。常日頃から軍隊が大きな権限をもつ事の理由にはなりえません。また治安維持はともかくとして、国民の為にならない体制を保持すつ事は正当な行為とは言えないと思います。
なるほど。
やっぱり、民主主義の体制を守るためなのですね。
強権政治は確かにイヤです。
でも、内務官僚と軍人の違いだけで、彼らがやってる行政はそれほどかわらないと思うのですが。
軍人は内務官僚腐敗のブレーキにはならないのでしょうか。
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