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グループ会社のロゴマークの作成依頼を受けました。本来であれば社外に依頼したいところですが、それはかないません。ブランド構築を見据えた起業です。社外に依頼する場合には、弊社の社名や理念、またビジョンや業務内容、ターゲットと言った様なオリエンを行うと思いますが、どのような情報をどのような目的でヒヤリングするのかを明確にしなければなりません。その為、参考となるようなものがありましたらアドバイスをお願い致します。

A 回答 (1件)

 ブランドロゴマーク、困ったことに、多くの場合、企業のお偉方たちからみれば、ちょっとセンスのいい君のことだから、チチョッと描いてみてくれんかね.....といった実にイージーな感覚で捉えているフシがあることです。

しかし、実はブランドロゴマーク(ロゴマーク・ロゴタイプなど・以下ロゴマークとして記述)ぐらい企業の行く末を左右するものはほかにない.....と言っても過言ではないほど大切なものですし、もちろんそれなりの心構えでデザインに取り組むべきものだと思うのです。

 ブランドロゴマーク、つまりロゴマーク・ロゴタイプなど(以下ロゴマークとして記述)というものは、それ自体、単発でデザインされるべきものではなくて、本来はそれを含む企業ベースでのトータルとしての「CI」の内のビジュアルのひとつであるべきですし、また、それが望ましいのだ.....ということを、デザインスタッフはもとより、全役員を含む社内すべてで認識する必要があります。
 CIといいましても、かなり多くの企業の例では単なる「VI」の範疇から出ないものですが、それでも単にロゴマークだけを単発でデザインすることから見ればより組織的で能動的な重みのあるものになるはずです。

 ですから、できるなら、ロゴマークの制作が社内であれ外注であれ、それに先立って、かなりの部分まで、その企業のCIとして、あるいはせめてVIとして、トータルなプランをマニュアルとして立案しておくべきでしょうし、そのプランに沿うことで初めてロゴマークのデザインコンセプトが明確になると思うのです。

 ただし、CI、あるいはVIというと、これまた、とかく単なるビジュアルアイテムの用法集といった感覚で捉えられがちなものですが、実はそうではありません。CI、あるいはVIというものは、まず企業の姿、実体とアイデンティテイ(あり方)を正しく反映したものでなくてはなりません。そして、そのためには、マニュアルの作成に先立って、まず社内で詳細な企業コンセプトといったものを確立しなくてはなりません。

 企業コンセプトとは、ご質問にもお書きのように、この会社はどういう会社か...を知るデータのことです。企業理念とは、活動内容とは、業務や製造販売の実勢は、規模やシェアは、特徴や知名度は、資産状況や経理採算面では、人事労務の状況は、そして将来の展望とは、弱点や欠点とは、等々。こうしたものを広く細かく正しく取り上げて、それを分析し整理して、どんな面から見ても「この会社はこんな会社だ」と明確にすることです。この企業コンセプトこそが、CIはもとより、すべての企業活動の基礎となるものですので、もとより不動の確かさが求められます。それゆえ多くは明文化して社内外に共有することになります。

 ずいぶん遠回りをしているようにお感じでしょうが、企業の姿と実体が立体的に見えず、明文化などによって共有もできていない.....といった状況、さらには、CIのようなもっと奥行きのあるトータルとしてのプラン......、こうしたものを明確にしないまま、単にロゴマークだけを単発でデザインする.....といったケースでは、企業の発展とともに、そう遠い将来でもない時点でかならずや行き詰ってしまい、また最初から考え直すといったことになりやすいことだけはお伝えしておきます。

 さて、実際の制作に際してですが、多くは専門筋に外注しているようですし、その際にはオリエンテーション(オリエンと略)をするのが通例です。それではオリエンの内容はどういったものか......、オリエンの一番の目的は、企業の姿や実体と、企業が目論んだ活動にふさわしいものとして求めるものを、無駄なくスムーズで的確に制作させることにあります。
 そして、そのために伝える内容といえば2つ、それはすなわち、先に書いた「社内で確立した不動の企業コンセプト」の内容そのものであり、もうひとつは「CI、あるいはVIの一環としてルールに正しく沿ったもの」であるばずです。そして、それは、とりもなおさず、社内で制作する際にも欠かせないデザインコンセプトとまったく同じものであるということです。

 もとより、コンセプトの諸条件の中には外部に公開できないものもあるでしょう。そうしたものは当然仕方がないとしても、オリエンに際しては出来るだけフランクに諸条件を公開した方が良い結果につながりやすいものです。そしてさらに、オリエンだからこそ.....と言いますか、逆にクリエィティヴ側からクライアントに質問が出ることによって、それまで不動の確かさだと確信していた基本コンセプトそのものが、実は間違いだったり曖昧だったと修整を余儀なくされたといったプラス面のことも起こり得ます。

 これがわたくしからの回答です。あとは、思いついたことの付け足しですが。
 CIというものは構築すればするほど検討課題も増えるものですが、このロゴマークひとつを取り上げてみても、一般に向けて、あるいは特定のターゲットに向けてのグッドウィルとはなにか、何が必要か....といったこと。あるいはよりCI的に、コーポレイトカラーはどの色調か、広い面積を持つ屋上広告塔の場合は基本色では薄く見えてしまうが、その際には色調をどう調整するか、グラビア印刷ではどう調整するか.....などといったこと。
 あるいは、広告塔にはロゴマークをどのように表示するか、雑誌広告の場合で4色と1色の場合の表示は、レターヘッドやいろいろなサイズのある封筒などにはどのように表示するか、名刺にはどう表示するか、パッケージや紙袋のデザインは、1色刷りでページごとに色違いが数枚重なる帳票類の場合にはどうするか、展示会での表示パターンは、社員のバッジはどうするか......等々、こうした詳細に対する発注側のVI的なビジョンがないと、とかく外注デザインの場合には理論武装で固められた「美しいデザイン」だけをプレゼされてしまうことにもなりかねません。そのためにどのようなオリエン項目が必要か、それはとりたてて書くほどのことでもないと思いますが、知っていることをなんでも正しく伝える、それが一番いい情報提供の姿だとは思います。
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この回答へのお礼

アドバイス有難うございます。
起業における全体像を聞き出し、今回アドバイス頂きました内容も踏まえ進めていきます。本当に有難うございます。

お礼日時:2007/10/05 17:24

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