No.1
- 回答日時:
ナノとは学校、多分高校生レベルの物理で使われる単位で、10のマイナス9乗を示します。
かなり小さな単位で、どれくらい小さいかというと私たち人間の血管の中(血管の大きさには多少さがあります)を物体が自由に移動できる大きさくらいです。本題に入ると、ナノテクノロジーとは、まあ表しにくいんですが、それくらい小さな物を扱う高度な技術ということです。 例をあげてみれば、医療があげられます。まだまだ先の話かもしれませんが、われわれの体の中にナノレベルのコンピュータ(ナノマシン)を血管に投入し、異変があればナノマシンが処置、および体外のコンピュータに連絡する。などといったことがあげられます。ほかにも、ナノレベルで書き込みなどができるハードディスクも開発しようとされているようです。これができれば、今とは比べ物にならないくらいの超大容量で、現在の地球上の本を書き込んでも余裕がある、といったくらいのモノができるようです。 まだまだ、技術の発展が望まれる分野ですが、近い将来この技術が確立され人体から病気がなくなったりするかもしれません。いやーホントにすごい技術なんですね~^^;まるでSFの世界みたいですね@
またこれで、科学技術に深い興味を持ちました。ありがとうございました。
No.2
- 回答日時:
ナノテクノロジーについてですが、Shion-Rionさんのおっしゃるようにナノマシンなどの超小型機械を作る技術が代表として挙げられます。
現在、ICなどの半導体を製造する過程で使用されるフォトリソグラフィー(写真現像技術を使って回路のパターンなどを作る技術)を使用して髪の毛の直径よりも小さなモーターの作製に成功しています。
また、非常に強い金属材料やセラミックス材料を作るためにナノサイズの粒子や組織を制御していますが、これもナノテクノロジーの範疇に入ると思います。
No.3
- 回答日時:
関連質問での回答ですが、以下の参考URLサイトは参考になりますでしょうか?
更に先程みつけたのですが、
・http://dk.nikkeibp.co.jp/dk/seminar/
(「『ナノテクノロジ』って一体,何だ?」)
成書では
---------------------
ナノテクノロジー・表面分析の科学/小宮宗治/講談社/1992.12
創造する機械/K.エリック・ドレク…[他]/パーソナルメディア/1992.2
ナノテクノロジー/田中充,小林直人/産業図書/1988.10
ナノテクノロジの基礎と応用/谷口紀男/工業調査会/1988.11
-----------------------
ご参考まで。
参考URL:http://www.okweb.ne.jp/kotaeru.php3?q=28934
No.4ベストアンサー
- 回答日時:
1ナノメートル(1nm)=100万分の1ミリ単位で測るものというのは極めて細かい粒子、あるいは大型分子のサイズです。
LSIの最も細い配線でも幅数百nmのオーダーですから微細加工でどうこうできるレベルをちょっと越えている。血管はどんなに細くても直径が1nmの数千倍あります。髪の毛(0.1mm=1nmの10万倍ぐらい)よりだいぶ細いですけどね。非常に細かい粒子は、体積当たりの表面積が非常に大きいので、表面の効果というものが強く出て、普通の粒子にはない面白い特性を持つものがたくさんあります。ごく普通の材料でも超微粒子にすることで、強い化学活性であるとか、超伝導であるとか、普通でない性質が出るものがある。また、炭素原子60個がサッカーボールの模様のような形に繋がっているフラーレン(バッキーボール、C60)も有名ですね。直径がおよそ1nmのボールです。
同じ炭素原子でも、直径1~数nm位の長いチューブ状になっているカーボンナノファイバーは非常に強く(最高の鋼の10倍以上の引っ張り強度)、電気を良く伝えて、耐えられる電流密度が銅の1000倍。熱伝導がダイヤモンドの2倍。曲げても折れない。チューブの中にいろいろな原子を閉じこめることができる。高強度の機械材料、配線、センサー、冷電子放出電極、水素吸蔵材料、そしてナノマシンの構成材料として様々な応用がこれから期待されている。(というのも、効率よく一定の品質のカーボンナノファイバーを作る方法はまだ分かっていないからです。)ナノテクはこのようなとんでもない性能を持つ材料を作る可能性を秘めた技術でもあります。
また、DNAを人工的に合成して、これを使って人工のタンパク質分子を作る。こういうアプローチもあります。それが人工の酵素や薬として働くものが出来ないか。いくつかの人工タンパク質を組み合わせてモーターが作れないか(細菌の繊毛を動かしているのは、実際に天然のナノサイズのモーターです。回転するんですよ!)。DNAは1次元的な鎖状分子であり、端に一つづつ塩基をくっつけたりすることは可能。このDNAから合成されるタンパク質は、アミノ酸を1次元的に並べたものですけれど、自発的にくるくる丸まってそれぞれ独特の立体形状になります。この形状が他の分子との結合性を決めており、さらに他の分子と結合したときの形状や電子の分布の変化で、同じタンパク質の別の部分の活性がON/OFFされたりします。好きな機能を持つタンパク質を自在に設計するには、今のところコンピュータの性能が全然足りませんが、近い将来できるようになる。遠い将来には、天然には全くあり得ない人工細胞を作る所まで行くんでしょう。
「DNAコンピュータ」というのもナノテクの仲間に入れて良いんじゃないでしょうか。DNA分子同士がくっついたりくっつかなかったりする反応を利用して、一つの簡単な計算、たとえばパターンマッチングをする。これを試験管の中でもの凄い数の分子に並列動作させることによって、しらみつぶしで計算していたのではいつまで経っても終わらないような組み合わせ問題を短時間で解く、そういう極超並列型計算法です。プログラミングの代わりに、問題に合わせてDNAを人工的に作って、これを大量に複製させる訳です。見かけは生化学実験をやっているのと何ら違わない。従来のコンピュータとは似ていません。
物凄い詳しい!!びっくりしました!!「どんな人:一般人」って書いてますけど、ホントは専門家なのでは??
とにかくすごくためになりました@ありがとうございます。また質問を書いたときにはよろしくお願いします。m(_ _)m
No.5
- 回答日時:
もう一つ、重要な分野を忘れてました。
原子間力顕微鏡。非常にとがらせた(先端が原子数個!)針を結晶などの表面に精密に近づけて、結晶表面にある原子と針との間に生じる僅かな力を測定し、モニター画面上にその力の大きさを色で表して点を描く。またちょっと針の位置を動かして、測定し、点を描く。これを繰り返すと、原子サイズの物の像が得られます。逆に、この力を積極的に利用して、結晶表面にある原子1個を表面に沿って引きずり回すこともできる。原子を並べて好きな絵を描く。原子を並べて作った柵の中に電子1個を閉じこめてその様子を観察する、なんてことまで出来るようになっています。
この技術は大量生産には全然向かないけれど、物理学の研究手段としてはもの凄く重要です。
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