
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
化学反応式は、基本的に式に電子を含めた半反応式というものが組み合わさって出来ています。
半反応式を理解しておけば、いちいち化学反応ごとに化学反応式を覚えなくて済むので暗記の負担が減ります。恐らくこの問題の趣旨は「化学反応式は半反応式の組み合わせで出来ているということを理解させる」ことだと思います。
半反応式の作り方や、半反応式から化学反応式を作る方法までは書ききれないので、調べる等してください。
この式の場合、ヨウ素(I)と塩素(Cl)に着目します。
化学基礎で習うかは覚えていませんが、ハロゲンは周期表の上に行くほど酸化力(電子を奪い、相手を酸化させる力)が強くなります。
F(フッ素)>Cl(塩素)>Br(臭素)>I(ヨウ素)
ですね。ヨウ素よりも塩素の酸化力が強いため、塩素が電子をヨウ素から奪い反応が進みます。
これは余談ですが、塩化カリウムにヨウ素を加えても反応しません。塩素からヨウ素が電子を奪っても、塩素の方が酸化力が強いのですぐ奪い返されて反応が進まないのですね。
まあ本題いきましょうか。
2KI+CI2→2KCI+I2
これは二つの半反応式に分けられます。
ヨウ素が電子を放出し塩素に与え、還元させます。
I2-→I2+2e-
(eーは電子です)
このように相手を還元させるものを還元剤、と呼びます。
※紛らわしいですが、相手を還元させる還元剤自身は酸化されます。電子を相手に与えて還元させる=自身が電子を失い酸化する、からですね
塩素は逆に酸化剤です。先ほど塩素の方がヨウ素より酸化力が強いという話をしましたね。酸化力が強い方が酸化剤となります。還元剤のまんま逆の働きをします。
CI2+2e-→2CI-
これで半反応式二つが出来ました。化学反応式はこうやって出来ていた訳です。
この2つの式を連立方程式みたいに足し合わせましょう。そうすると
I2-+CI2→I2+CI2-
※両辺に2e-があるので消し合います
これに反応とは関係なかったK+を両辺に2つ入れると、元の反応式
2KI+CI2→2KCI+I2
が出来ます。
電子は化学反応式の中に入ってはいませんが、それは半反応式を足し合わせた後、両辺に同じ量の電子が出てくるので消せてしまうからなのです。
この様に化学反応式を分解して出てきた半反応式を並べ、横に酸化、還元された元素を書けばマルになると思います。
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