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管工事の勉強をしています。

参考書のDO(溶存酸素)の項目で、
「溶存酸素は水質の汚濁を示す指標ではないが、酸化物、亜硫酸第一鉄などの還元性物質による直接酸化、
 微生物による有機汚濁物の浄化作用、魚介類の生活などにとっては欠くことのできないもの」
との説明がありました。

亜硫酸第一鉄とは何なのかを踏まえて、前半のくだりを具体的に説明していただけないでしょうか。

化学にはかなり疎い自分ですが、以下にように推測解釈してみました。
あっているでしょうか?

第一鉄は二価の鉄イオンでFeSO3のこと。
人間の生産活動等で自然界に放出(または、間接的に生成)されるが、
生命にとって有害性があるので、溶存酸素による酸化除去作用が必要。

A 回答 (1件)

> 第一鉄は二価の鉄イオンでFeSO3のこと。



こちらはその通りです。


> 人間の生産活動等で自然界に放出(または、間接的に生成)される

鉄(II)イオン(=第一鉄イオン)は、確かに人間の生産活動によっても放出されますが、
鉄自体は岩石の有色鉱物の成分やその風化物として自然界に存在するため、
地下水などにごく普通に含まれています。

地中は地表に比べると圧倒的に気体の酸素と触れる機会が少ないため、
鉄イオンは二価の状態でも比較的安定に存在できます。
ところが、これが自噴したり人間によってくみ上げられたりすると、空気中の酸素に
触れるなどして、より安定な三価の鉄イオンへと酸化されます。
これが、赤水の原因の原因になります。
http://www.city.numazu.shizuoka.jp/sisei/suido/i …
(「鉄」、及び「色度」の項を参照。ともに、キーボードでCtrl+Fキーで「赤水」で検索すると
 すぐに見つかります)

二価の鉄イオンは水溶性が高いのに対して、三価の鉄はいわゆる「赤錆」のような
もので水に不溶なので、溶存酸素の高い状態であればすぐに酸化・沈殿するため、
ご質問のような記述がされているものと思います。
(ところで、引用文中の「酸化物」は「被酸化物(=酸化されうるもの)」の、「還元性物質
 による直接酸化」は「還元性物質に対する直接酸化」の、それぞれ誤記のように
 思われます)

なお、赤水自体にはそれほど大きな毒性はありません(よほど濃くない限り)。
どちらかというと、味、及び生活用水(洗濯・炊事など)として使用した場合の着色が
問題になります。
http://www.pref.chiba.jp/suidou/suisitsu/situmon …
(「<安全性>」の段を参照)
*溶存酸素が注目されるのは河川水・湖沼水の場合が多いのに対し、赤水が問題に
 なるのは水道水として使用する場合なので、溶存酸素の必要性の説明で筆頭に
 挙げていることには、やや疑問がありますが・・・*


また、溶存酸素が水質汚濁の指標とならないのは、流れの激しい河川では、たとえ
汚濁が激しい場合であっても波立つことで空気中から酸素が溶け込むということが
あるためです。
(大陸の河川に比べて水源から海(河口)までが短く急峻な日本の河川では、比較的
 溶存酸素が高くなりやすい:水中の有機物は必ずしも即座に酸化されるものばかり
 ではないため、酸素の消費には時間が必要)
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この回答へのお礼

すばらしい回答ありがとうございます。
期待の200%のパーフェクトな回答で感激しました。
補足説明が豊富で納得いくまで理解を深めることができました。

引用したテキストは国交省所管の財団法人より編集、発行されたものだったので、あまり疑いなく読んでいたのですが、
この一文だけで2、3点の校正、物言いが入ろうとは・・恐れ入りました。

お礼日時:2008/01/21 00:17

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