
電界をかけてその電荷が移動する「電気伝導特性」には物質ごとに色々とあると思います。金属中や半導体中の電気伝導特性は大学の固体物理等でなじみが深いのですが、ホッピング伝導とは具体的にどんなものをさすのかちょっとわからないので教えてください。
分かっているのは「連続ではない状態を電荷がホッピングしながら伝導していく」といった事くらいで、もっとちゃんと知りたいと思っています。特に
・ホッピング伝導のメカニズムは何か。
・そのメカニズムからホッピング伝導を数式化するとどうなるか。
・ホッピング伝導と言われる物質は具体的にどんなものがあるのか。
・この物質はホッピング伝導である。と言い切るには実験的にどのような電気伝導特性を示せばいいのか。
以上四点を知りたいと思っているのですが、ホームページ検索では表層しか分かりませんし、手元の書籍にはヒントは見当たりませんでした。
もしも良い書籍、およびホームページをご存知でしたら教えていただけるだけでも嬉しいのでよろしくお願いいたします。
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
私が知っていることと,お知りになりたいことがどの程度マッチしているのか自信がないのですが,
私の知っている範囲(半導体関連)でアドバイスしたいと思います。
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電流をになうもの(キャリア=電子and/orホール)が,キャリアの捕獲準位を伝わりながら,
流れているのをホッピング伝導といっており,これをPoole-Frenkel(PF)伝導と言ったりもします。
キャリアの励起は,電界,熱で行います。
私の関わる分野で,たぶん一番有名な材料は窒化シリコン膜です。
定式化してあったのは,確か電気学会で出している「誘電体現象論」です。
半導体物理の本(SzeのPhysics of Semiconductor Devicesなど)にも出ていると思います。
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PF型の伝導か否かは,測定した電流-電圧特性をPFプロットし,そのグラフの勾配が
所定の値になっているかどうかで判別できたと思います。
今,手元に本がないので正確なことが記述できません。本を見ていただくのが一番と思います。
または,WEB検索で「プール フレンケル」,「Poole Frenkel」と入力すれば,
関連のWEBサイトが見つかると思います。
以上
どうもありがとうございました。お礼が遅くなりまして本当に申し訳ありませんでした。 Poole-Frenkel(PF) とのキーワードをお教えいただきまして、本当に役に立ちました。これまでホッピングとか伝導で探してても得られなかったような本質的な情報がたくさん得られました。ちゃんと本を探して勉強しなおしております。
本当にありがとうございました。
No.1
- 回答日時:
ちょっとかじっただけなのであまりちゃんとした回答じゃないかもしれませんが、
まず、概念として
穴のたくさんあいている坂をイメージしてください。そこにボールを転がします。
ボールは穴に入るとそこから動かなくなりますが、
ボールを穴の底から突き上げる力が働いて、ボールが穴から出ることができると
次の穴にはまるまで転がることができます。
ホッピング伝導はざっとそんなことです。つまり、
坂の高さがエネルギー、ボールが電荷(電子またはホール)です。とりあえず電子とすると
電子はエネルギーの高いところから低いところに動こうとします。
坂の上から下にボールが転がるイメージです。
もしその坂の面よりも、もっとエネルギーの低いところ(穴)があると
坂を転がるよりも穴に入ってしまいます。
でも、電子は熱や光などのエネルギーを絶えず得ているので、穴の底でじっとしていないで
ぴょんぴょん穴を飛び出そうとします。
ある確率で穴を飛び出すことができた電子はさらに低いエネルギーに向かって坂を転がっていきます。
これが繰り返されるのがホッピング伝導です。
何かすごく感覚的な説明ですが、少しは何かの役に立ったでしょうか?
やっぱり、表層のさらに表層しか説明できて無い気がしていますが・・・・
ホッピング伝導をする物質ですが、実は結構身近にあって
オフィスやコンビニでおなじみのコピー機に使われている感光体は
たいていホッピング伝導する物質が使われています。
有機感光体って言われてるものです。
どうもありがとうございました。忙しくてお礼が遅れましたことお詫びいたします。
ボールのイメージは良いですね!より理解しやすいです。
私の知りたいのは実は坂の傾きと穴の密度に対応した転げるボールの具体的な量が果たして計る場所で異なるのかどうか、だったのですが、このモデルだと、どこで計っても一定量のボールが転げてくるのですね。
どうもありがとうございました。
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