dポイントプレゼントキャンペーン実施中!

もうすぐ大学の後期試験があり、「この用語の意味を100字程度で説明せよ」という問題があるらしく、自分でいくつかピックアップして調べてまとめてみたのですが、説明が短すぎたり、分からない用語があったりします。チェック(補足・修正)してもらえませんか?

・フェミニー準位・・・低いエネルギーの順につまっていく電子の中で最も高エネルギーにある電子のエネルギー準位

・仕事関数・・・真空準位(E=0)-フェミニー準位

・トンネル効果・・・電子の波動性により、壁などを通過することができる

・移動度・・・単位電界あたりの電子の移動速度で、電子の動きやすさの指標

・電気伝導率(導電率)・・・単位電界あたりの電流密度で、電流の流れやすさの指標

・空乏層・・・キャリアの存在しない領域で、電子・正孔に対する障壁

・電子波の群速度・・・分かりません

・交流の実効値・・・分かりません

・(伝導帯もしくは価電子帯の)有効状態密度・・・分かりません

A 回答 (2件)

有名な岩波の「理化学辞典」を一度引いてみるとよいと思います。

もちろん紙面の制約から説明の分量は限られていますが、かなりの手がかりがつかめるはずです。さらに詳しく知りたければ固体物理の教科書で調べてみてください。ご質問からすると量子力学や半導体の話と思われますので「量子力学」「半導体物性」「電子物性工学」のようなタイトルの本を探すとよいでしょう。

さてご質問ですが、まず「フェミニー準位」でなくフェルミ(Fermi)準位と思われます。
・フェルミ準位は「最も高エネルギーの電子の準位」でなく、「電子の平均的な準位」を表す指標です。正確に言うならば「Fermi-Dirac統計において、その準位の占有確率が1/2になるようなエネルギー準位」です。

・仕事関数は仰る通りです。真空とフェルミ準位とのエネルギー差です。

・トンネル効果 ご理解のとおりでほぼOKですが、「壁」というのがあまり物理学的な表現ではないですよね。「電子の持つ波動性により、古典物理学では乗り越えられないようなエネルギー障壁を乗り越え、障壁の向こう側にまでしみ出す(存在確率を持つ)現象。」辺りでいかがでしょう。

・移動度 ご理解の通りです。単位電界中における電子(あるいは正孔)の移動速度を指します。通常は「電子の移動度>正孔の移動度」です。

・電気伝導率 これもご理解の通りです。移動度が小さい物質でも、キャリア密度が高ければ電気伝導率は高くなります。

・空乏層 「キャリアの存在しない領域」は仰る通りです。後半の「電子・正孔に対する障壁」は、「電子・正孔の移動に対する障壁」と読み替えたとしても正しくありません。(例えば、バイポーラトランジスタのベース-コレクタ接合は空乏層になっていますが、ベース側から注入される大量のキャリアは空乏層中でむしろ加速されて容易にコレクタ電極に到達します) 「自由電子、空孔とも極めて乏しい領域のこと。半導体のPN接合部に逆バイアスをかけた場合などに生じる。」辺りでいかがでしょうか。

・電子波の群速度 量子力学に限らず、波動の進む速度には「群速度」「位相速度」の2種類があります。群速度とは「波束が塊となって進む時の、その塊の速度」です。
さて量子力学では古典力学と異なり電子の位置を時々刻々表示することはできず、その電子の存在を表す波動関数の重ね合わせ(波束)として表現しなければなりません。古典力学で「電子が移動する」ということは量子力学では「波束が移動する」ということに対応します。
「古典力学の電子の速度に対応する量子力学での物理量、電子を表す波束が進行する際のその波束の速度。より詳しくは波束の平均位置の移動速度を表す。」辺りでいかがでしょうか。

・交流の実効値 任意の波形が与えられた時、その1周期について二乗平均をとった値の平方根のことです。特にその交流が正弦波であれば、実効値はピーク値の√2分の1の値になります。多くの場合交流の大きさは実効値で表示されます。(家庭用コンセントに来ている電力は「100ボルト」と呼ばれますが、これは実効値が100ボルトという意味です。瞬間的な最大値は100÷(1/√2)で、約141.4[V]あるわけです)

・有効状態密度 価電子帯の電子はいろいろな準位に分布しています。エネルギー準位の低い電子は伝導帯まで励起しにくく、エネルギー準位の高い電子は比較的励起し易いわけです。有効状態密度とは各準位の状態密度の数を、励起のし易さで重み付けして足し合わせたものです(50%の確率で励起している準位が100個あるのと、20%の確率で励起している準位が250個あるのは、自由電子の総数に対する寄与は等価ですよね)。
まとめますと「伝導帯上端の準位とのエネルギー差をEとして、exp(-E/kt)の重みを付けて全準位の状態密度を足し合わせたもの。この値を導入することで自由電子の数(あるいは正孔の数)を容易に計算することができる」となると思います。詳細は下記を参考にして下さい。
http://www6.eie.eng.osaka-u.ac.jp/oxide/html_qyc …

回答者はその昔あまり真面目に勉強しなかった人なので、回答の信頼性は割引いてお読み下さい。

参考URL:http://www6.eie.eng.osaka-u.ac.jp/oxide/html_qyc …
    • good
    • 0
この回答へのお礼

フェミニー準位→フェルミ準位だったんですね。
ずっとフェミニー準位だと思ってました。
細かく、分かりやすい説明本当にありがとうございます。
参考にさせていただきます。

お礼日時:2003/01/26 03:12

 手元に高校の時の物理の本があったら開いてみて下さい。


全部は無理と思いますが、ご質問の回答に当たることが
かなり出ていると思います。

 全く理解できないで難しい説明を調べ、覚えようとするより
少しでも意味を理解したほうがいいでしょう。

 辞典などは専門家が目安程度に引くことを考え説明していますから、
それより高校の物理の教科書のように初学者に理解してもらうこと
を考慮しているもののほうがいいかと思います。
    • good
    • 0
この回答へのお礼

一応開いてはみたんですが「交流の実効値」についてのほんのちょっとした説明しかなく、こちらで質問させていただくことにしました。
高校のレベルが低かったからかな?

>全く理解できないで難しい説明を調べ、覚えようとするより、少しでも意味を理解したほうがいいでしょう。

ほんとにそうですよね。少しでも意味が理解できるように頑張ります。

お礼日時:2003/01/27 18:35

お探しのQ&Aが見つからない時は、教えて!gooで質問しましょう!