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いろいろなところに電子というものが出てきますが、陽電子と反応すると消滅吸うと聞いています。消滅しても分解はしないのでしょうか。

A 回答 (5件)

陽電子は、半導体中の電子に対する正孔のようなもので、真空中から電子が飛び出した穴のようなものです。


なので2つが出会うと、ぴったりはまり込んで消滅します。

陽子や中性子、中間子などはクォークに分解できますが、電子は現代の物理学では、これ以上分解できないとされています。
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この回答へのお礼

電子はほかの素粒子と共通の何かを備えていないのかと思っています。ご教示ありがとうございます。

お礼日時:2011/12/25 19:52

こんにちは。



まず、陽電子は半導体の中の正孔(ホール)とは違い、れっきとした粒子です。
私は半導体の開発技術の経験者ですが、正孔は、おとぎ話の登場人物ととらえてください。
半導体物理では、便宜上、電子がない場所を正孔と呼んでいるだけです。

そして、私は大学で放射線を学んだ者でもあります。
原子核の種類によってはβ+崩壊という、電子(ベータ線)ではなく陽電子を出して崩壊するものがあります。
電子と陽電子は、ともに質量が、エネルギー換算で0.51MeV。
対消滅すると、2つの光子(フォトン)になり、それらも0.51MeVずつのエネルギーを持ちます。
分解ではなく、光(ガンマ線)に化けるということです。

下記もご参考に。
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~ric/html/RI-HP6/k …

ちなみに、ファインマン先生は陽電子のことを、量子力学の理論上、「時間を逆に進む電子」という表現を用いることもありました。

余談ですが、電子と陽電子がペアになって、くるくる回転しているものを「ポジトロニウム」と呼びます。
まるで、原子のような状態だからです。
固体の物体の中に空乏(ボイド=泡粒みたいなもの)がどれだけあるかどうかを検出することに実用されています。
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この回答へのお礼

興味深いお話を伺いました。陽電子と対にして考える必要があるようですね。ご教示に感謝いたします。

お礼日時:2011/12/25 19:55

 電子は少なくとも現在のところ、それ以上は内部構造がない、つまり分解できない最終的な素粒子の一つと考えられています。



 電子の時間を逆転させたのが、反対の電荷を持つ反電子、つまり陽電子ですが、内部構造を持つものを含めた反粒子一般の性質として、普通の同じ粒子と接触すれば、電磁波を発して物質は消滅します。電子・陽電子反応も例外ではありません。

 この反応を対消滅と言ったりしますが、電磁波、つまり光子が出ますが、これは分解されたのではなく、エネルギーとしての形態が「変換」されたものです(主に質量エネルギーがら電磁波のエネルギーへ)。

 ですので、光子が電子の内部構造ということではなく、あくまでも電子も陽電子も、大きさの無い、内部構造もない、それ以上分解できない究極の素粒子の一つです。
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この回答へのお礼

ほかの素粒子と共通の性質がないということだと素人ながら不思議な感じがします。丁寧に教えていただきありがとうございました。

お礼日時:2011/12/25 19:57

No.1です。

ちょっと補足です。

真空は何もない状態ですが、量子論的には常に揺らいでおり、物質と反物質が常に対生成と対消滅を繰り返しています。
ここにガンマ線などの高エネルギー線が当てられると、イメージ的には電子が弾き飛ばされ、その反作用として、残された反物質である陽電子が反対方向に弾き飛ばされます。(電子対生成)

逆に電子と陽電子が出会うと、そのエネルギー差に相当する元のガンマ線を放出して消滅します。(電子対消滅)
http://homepage2.nifty.com/einstein/contents/rel …

余談ですが、正孔もれっきとした粒子として扱うことに何の問題もありません。
また半導体や絶縁体中でも電子と正孔の束縛状態(ペアになってくるくるまわる状態)が存在し、これは励起子(エキシトン)と呼ばれます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%B1%E8%B5%B7% …
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この回答へのお礼

いろいろ教えていただいておりますが、電子に限らず素粒子というものは不思議なものだと思います。再びのご教示に感謝いたします。

お礼日時:2011/12/25 19:59

其の昔にサブクォークというものを提案した人がいたかと思います.


その中では電子も分解されていたと思います.(その説がどうなったかは知りません.)
電子と陽電子では反粒子同士ですので,対消滅してしまいます.
今のところ電子が分解できるとは聞きませんが
さらなる高エネルギーで見ることができれば
電子を分解できる可能性はあると思います.
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この回答へのお礼

私のような何も分からない人間にとっては、それ以上分解できないものとして特定の粒子が存在することが不思議なわけです。興味深い説をご紹介いただきありがとうございます。

お礼日時:2011/12/26 12:03

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