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かつて大奥があった場所を見たくて皇居東御苑に行ってみました。
実際、行ってみると芝生の広場状態でした。
江戸時代は女中たちが暮らした建物や御鈴廊下などがあったそうですが
いつ頃までそういった建物は存在していたのでしょうか。
なぜ建物はなくなってしまったのでしょうか。もし現存していたら、
史跡としてはすごいと思うのですが。

A 回答 (3件)

日本の城郭は木造部分が多いため、維持費が嵩みます。

放置して置くといずれ倒壊してしまいます。

例えば、戦国時代に蒲生氏郷が築城(1588年)した伊勢の松坂城は、後の城主古田氏が転封して紀州藩の持ち城になった(1619)後メンテナンスがなされず、1644年に天守閣が倒壊してしまいました。古田氏は数万石の小大名ですからその時代にも資金不足でメンテナンスが不足していた可能性がありますが、木造の城郭を維持するのは大変なことなのです。
松坂城
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E9%98%AA% …

古写真大図鑑 日本の名城 (講談社プラスアルファ文庫)
http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A4%E5%86%99%E7%9C …
という本で、明治維新前後の、当時現役だった各地の城の写真が見れます。中には、明治維新の段階で既にメンテが行き届かず荒廃している城も珍しくありません。

また、現在は立派に復元されている重要文化財の
備中松山城
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E5%B1%B1% …
が、昭和の初め頃にはボロボロに腐って「廃屋」としかいえない状態になっていた写真が上記の「古写真大図鑑 日本の名城」に載っています。

江戸城内の江戸時代の建造物は門や塀以外は何も残っていません。
「維持に巨額の費用がかかるため残せなかった」
というのが第一の理由と考えて下さい。

各地に現存する城も、残されている建造物は天守閣といくつかの櫓程度です。「古写真大図鑑 日本の名城」を見ると、現存している城についても「天守閣以外の建物は順次破却された」「旧藩士の団体が城を維持しようとしたが資金不足で断念し、破却して売却した」といった記録が目に付きます。

現在、比較的多くの建造物が残っている城といいますと、

姫路城
二条城
彦根城

等が挙げられると思われますが、これらの維持には明治以来多額の公費が注ぎ込まれ、例外的に残存しているのだと考えて下さい。
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この回答へのお礼

詳しい説明ありがとうございました。
大奥とはまた別に興味がわいてきました。
それにしても木造建築は維持にお金がかかるものなんですね。
確かに当時の建物の見取り図や想像図からすると莫大な費用が
かかりそうです。
お城に関する本も見てみようと思います。ありがとうございました。

お礼日時:2008/07/01 23:29

>いつ頃までそういった建物は存在していたのでしょうか。



明暦の大火で消失するまでです。

>なぜ建物はなくなってしまったのでしょうか。

和暦明暦3年1月18日(西暦1657年3月2日)から1月20日(3月4日)にかけて、江戸城外堀内部の大半を焼失しました。大奥も例外ではありません。
この火災を「明暦の大火・振袖火事・丸山火事」といいます。
三箇所から同時に出火している状況から、政治的な意図もあるかも?

>もし現存していたら、史跡としてはすごいと思うのですが。

明治新政府になってから、無用の長物として解体処分になっていたでしようね。
旧城郭は、旧兵部省管轄になり多くが解体しています。
貧乏な明治政府は、維持費を考慮したのでしよう。
太平洋戦争前に残っていた旧御殿などは、数箇所しかありません。
戦中戦後で、残念ながら多くの御殿が消失しました。

もし、大奥が現存していれば資料的価値は創造を絶するでしようね。
ただ、維持するのに毎年20億円もの大金が必要です。
幕藩体制下の大奥予算は、毎年20万両(150億円から200億円)でした。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
度重なる火事、明治政府の財政難と現代に残るには
条件が難しかったんですね。
紹介されている本やドラマを見ると、一部でもいいから
大奥をほうふつさせる建物が見てみたいんですけどね。

お礼日時:2008/07/01 23:23

1863年に炎上して、再建されなかったから。


すぐに江戸幕府が亡くなりましたので。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

お礼日時:2008/07/01 23:24

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