
No.7ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
素人ですが。
歴史的な順番からいくと,まず「ラ」を基準として今私たちが知っている七つの音(ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)が作られ,それを並べた音階の中でもっとも都合がよかったものとして「ド」からはじまるメジャースケールがのちに主流となり,「ラ」からはじまるマイナースケールはメジャースケールの裏返しとして生き残った,ということだと私は勝手に理解しています。
以下,ある程度音楽理論が分からないと意味不明かもしれませんが,かなりあてずっぽうの憶測も交えながら説明を試みます。(投稿しようと思ったら,回答#6の中で参照されているサイトに似たようなことが書いてあるのを発見してしまいましたが,せっかく書いたので載せちゃいます,笑)
ヒトが音楽理論を確立しだしたのは,ギリシア時代らしく(ピタゴラスの定理で有名なピタゴラスさんは,音楽理論家としても有名です)。この時に基準となったのが,今の階名でいうと「ラ」に相当する音だったようです。ちなみにピタゴラスは弦楽器の一種のようなもので音楽理論の研究をしていたそうです。現代の弦楽器にAの音が含まれているのは,その辺の名残でしょうか。
ここから七つの音が発生した経緯について。
音階の起源は「テトラコード」と言われています。先ほどの基準「ラ」と,そこから四度さがった「ミ」の間に音をふたつ入れた四つの音からなるものです(テトラコードとはそのまま4つの音という意味)。ここで「ミ」がなぜ登場するかといえば,おそらくは数学的に一番簡単に導かれる音だからでしょう。ラの周波数の1.5倍の周波数を持つ音がミになります。(整数倍だと,ラのオクターヴ違いしか出てきません)
なお,理由は分かりませんが,当時は音階は下におりる方向に考えていたようです。
いくつかあるテトラコードの中で一般的だったのが「ラ-ソ-ファ-ミ」という4つ。ミからはじめて同じ間隔で4つつなげると「ミ-レ-ド-シ」。これで今私たちが知っている階名が揃いました。
ギリシア時代には,この7つの音を並べたギリシア旋法というものがありましたが,それは,基準「ラ」から上にいくつ・下にいくつつながるか,というようなもので,今で言うところのキー(調性)のような考え方はなく,旋法の一番上(下)の音がなんであってもあくまでも基準(メーセ「中心音」というらしい)は「ラ」だったようです。
さらに,その後「ラ」基準ではなくて「ド」基準のメジャースケールが主流になった経緯について。
時代はくだって,中世ヨーロッパ。
その後,経緯は不明ながら,常に「ラ」を基準とするのではなくて,一番下の音を終止音とする旋法(正格旋法)と,下から4番目である(上から五番目,というべきか)下属音が終止音となる旋法(変格旋法)をもつ教会旋法が中世では主流となりました。
しかし,初期の教会旋法では,終止音となり得たのは今の階名でいえばレ,ミ,ファ,ソの四つであり,今でいうメジャースケールやマイナースケールは存在していませんでした。ドやラを終止音とする音階は,自然発生的にできたのではなく,教会旋法の理論的な拡張として,ある意味人工的に作られたようです。(なぜ初期の教会旋法の中にドやラを終止音とするものが入っていなかったのは分かりません)
ところが,あとから登場した「ド」からはじまる旋法が,和声的な音楽をつくるのに極めて都合がよかったのです。それは,ドのすぐ下に半音間隔でシがあり導音の役割を果たすこと(シを聴くとドに解決して欲しいと思う),主和音/トニック・属和音/ドミナント・下属和音/サブドミナントがいずれも長三和音/メジャーコードであったからです。
結果として,何種類もあった旋法の中から,「ド」からはじまるものが「メジャースケール」として生き残りました。
「ラ」からはじまる旋法は,トニック・ドミナント・サブドミナントの三つのコードが短三和音/マイナーコードであったため,「ド」からはじまる旋法の裏返しのような形で生き残ることになりました。
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
全て頂いた情報は私の知らなかったことばかりで、大変勉強になりました。感謝です。これからも宜しくお願いいたします。
No.8
- 回答日時:
確実な情報ではありませんが他の方と違う観点から。
基準音がA(英語ではエー、ドイツ語・イタリア語ではアー)・イなのは
何故かと言うことについて。
人類(哺乳類という説も)の産声はキーの違いはあれ
Aの音なんだとか・・・。
だから時報の音もA、チューニングもオーケストラの場合にはAが多い
という話を聞いたことがあります。
後は弦楽器のヴァイオリンではAが出しやすい
弦楽器を余り使わない吹奏楽ではBのほうが合わせやすい
(オーボエでしたっけ?)と言うように
基準音を出す楽器の特性なども関係しているみたいですね。
440HZになる前はもう少し高かったのか低かったと言う時代も
あったようですし絶対的な基準ではないですよね、きっと。
ハ長調(のド)と言うのはピアノの鍵盤ではすべて白鍵で弾けますけれど
それが全ての基準というわけではないと思います。
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
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No.6
- 回答日時:
簡単に言えば、なぜ、ドではなくラで音を合わせるのかということでいいのですね。
A=440Hzとか440Hz以外もありますが標準ピッチと言います。
ANo.2の回答に書いたようなことがありました。
長い文ですが、1.音楽基礎知識編の【音名と階名について】と【音名の成り立ち】をお読みください。
http://www.ne.jp/asahi/voce/home/MameChisiki/Mam …
ここにある
>基準になる音(a=ラ)から、下に向け「全音、全音、半音」の4度を2つ重ね、さらに全音1つを足すことで1オクターブが完成する、
が後に、
>この基になる「ラ」に相当する高さの音をAと定め、上(高い音)に向かって順にABCDEFGと名前をふることで成立しました。
ラから下に向かって音階を作るのは教会旋法よりも古い話のようです。
古代ギリシア旋法? もっと古い話かも。(よく分かりません)
楽器の歴史よりは古い話みたいです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%8B%E6%B3%95
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
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No.5
- 回答日時:
>英語でA(440Hz)と呼ぶ
ドイツ語で「アー」では無かったかしら?
>楽器のチューニングの基準となる音をA(440Hz)
基準は決まっていることはありません。
管弦楽では音程調整の困難なオーボエ(A管であればA、C管であればC)
調弦の済んだピアノが居ればピアノ(曲の基音)
管楽器であればメインの開放音、或いは、A、C
弦楽器が多ければ開放弦の音
つまり、チューニング音は各楽器が安定して出せる音、ということです。
楽器はその種類により基音(調子)が異なります。
ピアノの白鍵構成;C長調
管楽器;B♭、C、F、Es 各長調(最近はその間を埋めるものも有る)
弦楽器;(複数の開放弦音に共通性はあるのか不明、知識外、未調査)
なお、国際基準音は440Hzとなっているため、「A」、「イ」が当てられ、時報もこの音ですが、音楽に於ける実用音「A」は若干ずれています。
>440Hzがハ長調のドでは無い理由を教えてください。
440Hzを「A」としたたらそれがハ長調の「ラ」だった、ということでしょう。
余談ですが、譜面の左端には、ト音記号、ヘ音記号が使われています。
この名称は初めからあったのではなく、「トから書き始める」「ヘから書き始める」という統一の目的からと聞いています。
「何故そうなるのか」ではなく、どういう経緯でそう決められたのか、という、歴史のお勉強みたいなものでしょう。
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
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No.4
- 回答日時:
この質問で挙げられている「チューニングをA音とする」というのは、管弦楽や弦楽についてあてはまるもので、楽器の成り立ちや音楽の古い歴史をひも解いていくと正確な説明になるのでしょうが、ここではそれにはあえて触れず、簡略的に説明を試みます。
ヴァイオリン属は、チェロが最低音(C)から、五度ずつ上に調弦されています(C、G、D、A)。ヴィオラは、チェロの1オクターブ上、ヴァイオリンは、ヴィオラの低い方から2番目の音(G)から五度ずつ上に調弦されています(G、D、A、E)。コントラバスは、4弦の場合、最低音(E)から四度ずつ上に調弦されています(E、A、D、G)。そして、これらの楽器が、合奏において、ピッチを合わせる場合、開放弦で合わせるのが理にかなっているのですが、すべての弦楽器に共通する音が、(G、D、A)の三つです。調律(調弦)の生い立ちはともかく、C音ではチューニングしづらいという現実があることは確かなようです。
合奏形態によって、チューニングの基準音は、変わっていくことができると思いますが、それを如実に表しているのが、吹奏楽では、B♭(変ロ)音でチューニングするのがほとんどです。管弦楽と吹奏楽では、管楽器は共通している楽器が多いのに、コントラバス以外使わないということで、変ロ音になったように思えるので、管弦楽におけるチューニング基準がA音になったのは、やはり弦楽器の事情によるものだと推察します。
「音名がA=ラから始まったわけ」「管弦楽でC音は適切でないとしてもなぜA音になったのか」などの詳しい史実などは、おそらく他の回答者の方が、述べられると思いますので、そちらを参照されてはいかがでしょうか。
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No.3
- 回答日時:
聞きかじりの知識で恐縮ですが、現在では長調の基本はハ長調、短調の基本はイ短調、そして短調は長調の派生系というか、オマケのような扱いで、事実ピアノの鍵盤もハ長調を基準に作られていますが、平均律以前の音律の主流であった教会旋法では、現在のAマイナースケールとほぼ同じ音律の「エオリア正格」が一番自然な音階とされていたようです。
バイオリンを初めとする弦楽器に必ずA弦があるのもその時代の名残だという人もいます。
やがて十二平均律が主流となり、下属音を持たない「使いにくい」Aマイナースケールよりも論理的に整合性がとりやすく、音階として自然なCメジャースケールが基準となってからも、その名残が今でも残っていてA音がチューニングの基準となっているみたいです。
もう一つの側面として、バロック以降、唯一半音階を演奏できる金管楽器であるホルンの「C調管」が飛びぬけて響きが悪く、平均律以降も作曲家がハ調の曲を書くのを嫌がったので、その論理的整合性のわりにそれほど「ハ音」が主流にならなかったということもあるそうです。
とある音楽の先生に伺った話の受け売りです。先の回答者さんもおっしゃるように、既に確立していた弦楽器のチューニング法にピアノがあとから「乗っかった」ということなのではと思います。
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
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No.2
- 回答日時:
今の長調や短調の音階ができるずっと前の時代の音階で、最も低い音をAと定めていたそうです。
なぜ、最低音がAと定められたのかは分かりません。物理的なものなのか?生理的なものなのか?
今の音階なら、ドレミファソと上がっていきますが、はじまりは、ラソファミレと下がっていく音階だったとか。
その下がっていくときの最低音です。
その後、教会旋法の中から今の長調と短調の音階へと発展し、ハ長調ならドレミファソはアルファベットなら
CDEFGというようにAから始まりません。最低音をA(ラ)と定めていた、つまり、基準をAと定めていた頃の
名残があるとか。本当はどうなのかはよく分かりません。
Cの音を中心に考えるのは、その後のハ長調の音階ができてからなので、基準音がAだったのは、
もっともっと昔になります。
すみません。回答が多いのでまとめてお礼させていただきます。
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No.1
- 回答日時:
楽器はピアノだけではありません。
もしCだと、Cの開放弦を持たないヴァイオリンはチューニングが出来ません。チューニングの音がAになった理由は、全ての弦楽器でAの開放弦があるから、そもそもAが音階の始めの音だったから、などいくつかの説があるようですが、合奏の中心となる弦楽器に都合の良い上記の理由が実用的にも最も信頼できると思います。
なお、あくまでもAが基準になるのであって、440Hzが基準ではありません(A=440Hzと決まったのはごく最近のことで、それまでは300Hz代後半から400Hz代後半までさまざまなピッチがありました。今でも古楽の演奏にはそのようなピッチが用いられます)。
dipearlさん回答有難うございました。
いろいろ教えていただき勉強になりました。
質問のなかで、ピアノを例にしたのは、まずかったですね。
要するに、何が言いたかったかというと、基準音と調の表記のズレに何か理由があるのか、つまり、五線にシャープもフラット付かないのがCメイジャーとAマイナーであることと、基準音がAであることとの関連がどうなのかということが、知りたかったわけです。
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