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質問なんですが、
フェノールに置換するその置換基の配向性についてです。
配向性にはどんな特徴、違い等があるのでしょうか。。。
できればニトロフェノールを例として使って
その仕組みなどを説明していただきたいのですが・・・

なにぶんさっぱりわからないもので・・・
教えていただけると嬉しいです(^-^)

よろしくおねがいいたしますっm(_ _)m

A 回答 (5件)

フェノールのOH基はオルト-パラ配向性なので,濃硝酸でニトロ化すると


2つのオルト位とパラ位にニトロ化が起こり,2,4,6-トリニトロフェノール
(慣用名ピクリン酸)が生成します.
モノニトロ化で止めたい場合には,20℃希硝酸でニトロ化しますが,その場合,
o-ニトロフェノールが約40%,p-ニトロフェノールが約13%の収率で得られます.
それで回答になっているでしょうか.

この回答への補足

回答ありがとうございます(^^

>フェノールのOH基はオルト-パラ配向性なので
これには何か理由があるのですか?
それとも、そういうものだと割り切ってしまうのでしょうか?(^^;

>o-ニトロフェノールが約40%,p-ニトロフェノールが約13%の収率で得られます
こちらにも何か理由がありますか?
電子の偏りとかが関係してそうですよね・・・。。。

質問ばっかりですみません
どなたか教えていただきたいですm(_ _)m

補足日時:2002/12/24 18:15
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 確か goldengirl さんは高校生だったと思いますが,「共鳴」という事は習ってられるでしょうか? お書きの配向性をキチンと説明するには共鳴の理解が必要になります(参考 URL の図5/説明5 にありますが,チョット難しいでしょうか?)。



 とりあえず簡単に説明してみますが,参考 URL の「図21」を使います。なお,説明は「説明21」にあります。

 お書きの反応はカチオン性の試薬(図にある E+)が芳香環のπ電子に対して攻撃して起こる「求電子反応」で,芳香環の炭素に+電荷を持つ中間体を通ります。

 既に存在する置換基(Z)に対して,オルト又はパラ位で反応した場合,共鳴によってZが付いた炭素も+電荷を帯びます。

 Zが電子を押し出す性質(「電子供与性」と言います)を持った置換基(-OH, -NH2, -CH3 等)の場合は,この中間体の+電荷が弱められるため安定化を受け,この経路の反応が起こりやすくなります。結果,オルト・パラ置換体の割合が増加します。

 逆に,Zが電子を引っ張る性質(「電子吸引性」と言います)を持った置換基(-NO2, -COOR, -Br 等)の場合は,中間体の+電荷を強めるため中間体が不安定になり,この経路の反応は起こり難くなります(オルト・パラ置換体ができ難い ⇒ メタ置換体の割合が増加)。

 なお,Zのメタ位で反応した場合は,どちらの性質の置換基も中間体の安定性には影響を及ぼしません(つまり,配向性には影響ありません)。

 以上の結果をまとめると,

  電子供与性の置換基 ⇒ オルト・パラ配向性
  (-OH, -NH2, -CH3 等)

  電子吸引性の置換基 ⇒ メタ配向性
  (-NO2, -COOR, -Br 等)

 いかがでしょうか。

参考URL:http://www.geocities.co.jp/Technopolis/2515/chem …
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この回答へのお礼

rei00さんいつもいつもお世話になります(^^)
といってもしばらくぶりですよね・・・(^-^;

共鳴というんですか。聞いたことあるような気がします
参考ページもとっても詳しくてためになります。
ただ、ホント難しいですね(^^;

とにかくありがとうございました!

あともう一つ質問いいですか?(^-^;
蒸留の原理を用いてニトロフェノールをオルト体とパラ体に分離できるとか聞いたのですが、そのことについて(原理等)詳しく教えていただけませんか?
あつかましくてすいませんっ。。。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m

お礼日時:2002/12/24 21:03

オルト体とパラ体のどちらが生成しやすいか,というのは,


共鳴における電子密度の大小関係と,-OH基の存在による立体障害などの
影響によって決まると思います.他の反応の場合には収率の比は変わります.
あと,o-ニトロフェノールとp-ニトロフェノールの分離についてですが,
前者の沸点は約215℃,後者は約273℃(分解)なので,
o-ニトロフェノールが沸騰するような条件(普通は減圧して沸点を下げると
思います)にしてやれば,分離することができますね.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます^^
蒸留についても大体理解できました
ありがとうございました☆

お礼日時:2002/12/25 17:04

ほぼ完璧な回答が出ており,今さら何も補足することはありませんが,少しだけ…。



共役系を通じて電荷の偏りが伝播される効果のことを“メソメリー効果”と言いますね。これは置換反応の o-, m-, p- 配向性を説明できるだけでなく,今後習うあらゆる有機化学反応機構の基礎になりますので,ぜひとも身に付けてくださいね。ポイントは以下のとおりです。

・メソメリー効果は,共役系(二重結合と単結合が繰り返される結合)を持つ化合物に特有。
・共役系に置換基がつくと,比較的安定ないくつかの構造(極限構造式)が描けるようになる。
・それらの極限構造は“共鳴”し,平均的に存在していると考える。

そして,その結果わかる重要な事実は,

・置換基が作る電場の偏りが,非常に遠くまで伝播される。

ということです。置換基の影響が o- 位や p- 位まで届くため,配向性に差が生じるのですね。

ところで,電子吸引基は“電子求引基”と書くこともあるようです。本によって書き方がまちまちで混乱されるかもしれませんが,両者は全く同じ意味で使われ,またどちらが正しいということもありません。
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この回答へのお礼

アドバイスありがとうございます
メソメリー効果ですかぁ・・・はじめて聞きました
難しそうですね・・・(^^;
ちょっと自主的に学んでみようかと思いますー^^

お礼日時:2002/12/25 17:07

rei00 です。



 共鳴の考え方(と言うか,電子の状態やその挙動に基づいての考え方)は「化学」の基本です。そして,これを理解してしまえば,ほとんどの化学的現象の(一応の)理解が可能になります。

 もっとも,高校化学ではその辺りが教えられていないように思いますが・・・。で,参考になりそうな本を1冊御紹介しておきます。記述は難しくありませんが,レベルはナカナカのものだと思います。興味があれば,書店で御覧になってみて下さい。

「電子を見れば化学はわかる 暗記しないで化学入門」
 平山令明 著,講談社,980円
 講談社ブルーバックス B1296(↓)

 ご参考まで。

参考URL:http://www.bookclub.kodansha.co.jp/Scripts/bookc …
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この回答へのお礼

毎回どうもですー^^
前から化学って電子がわかればカナリわかるんじゃないか
とは思ってたんですけど(^^
実際はその電子でさえ難しいですもんね

参考の本、書店で見てみてよかったら買おうかと思っています
アドバイスありがとうございました☆
これからもよかったらお願いしますね(^^;笑

お礼日時:2002/12/25 17:13

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