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音韻論と音声学の違いについてわかりやすく、具体例を入れながら説明してくれる方はいないでしょうか?

言語学の専門の本やウィキペディアを読んでもよくわかりません。

音韻論(おんいんろん、phonology)は、言語学の一分野。言語音が、言葉の構成要素としてどのような働きをするかと言う、機能の側面を研究する分野である。音声学に依拠する研究分野だが、音声学との相違は、音声学があくまである言語音(発話に基づく)の「音」そのものに焦点をあてるのに対し、音韻論は、音声のより抽象的な側面に焦点をあてる点にある。ただし、具体的な研究対象や概念は、学派によってかなり違いがある。
と、ウィキペディアにありますが、難しいです。

A 回答 (2件)

簡単に説明するため、文字を例にあげます。



例えば、「あ」という文字を5回書くと、同じ「あ」でも5回とも全て微妙に違う形になりますよね?全く同じ「あ」というのは、おそらく二度と書けないかもしれません。このような文字の形そのものに関心があるのが、音声学です。

一方、多少形が違っても、日本人にとっては全て「あ」という文字に見えます。「あ」に見えるのかどうかが大事になります。こういうむしろ「意識の問題」を扱うのが音韻論です。

字が超汚い人が「あ」を書いて、これを日本人がはたして「あ」という文字だと認識できるのか?それとも「お」とか「め」とか他の字と勘違いしてしまうのか?音韻論はそういう所に興味があります。
音声学ではそれが「あ」に見えるかとかそういうことではなく、その汚い文字の形そのもの、さらにはそれを書くために使ったインクとか紙は何かとか、むしろそういう所に興味があります。


これを音に置き換えれば、「あ」と5回言っても、全く同じ「あ」は二度と言えません。音声学は5回の「あ」の質の違いをチェック、音韻論は全部「あ」に聞こえかどうかをチェック、聞こえるなら細かい違いは無視して全部同じ「あ」と扱う。


一言で言うと、音声学は「実際の音」、音韻論は「心の音」を扱うわけです。

音声学者は実際の音そのものが好きなので、カテゴリー化(グループ分け)をしないで、実物そのものを扱います。
音韻学者は、これは「あ」、これは「い」、という感じでカテゴリー化(グループ分け)するのが大好きです。


もっともこれはおおざっぱな分け方で、色々な学者が、音声学と音韻論の明確な境目はなく、この二つは切っても切れない関係だといいます。たしかに、実際の「あ」という音声があり(音声学)、それを話してや聞き手がどう受け止めるか(音韻論)、ですから、切っても切れない関係ですよね。

こんな感じでどうでしょうか?
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質問の趣旨をわざと外した回答をします。


『国語学大辞典』によれば、
 英語phonology, ドイツ語Phonologie, フランス語phonologie は、ふつう「音韻論」と訳すようですが、ソシュール・グラモン派の言語学のときには「音声学」と訳すようです。
 英語phonetics, ドイツ語Phonetics, フランス語phonetique は、ふつう「音声学」と訳すようですが、ソシュール・グラモン派の言語学のときには「音韻論」と訳すようです。
 同じ原語の日本語訳が学派によって「音韻論と音声学の違い」になるのはなぜなのか、『国語学大辞典』を読んでもよくわかりません。

ある教材プリントに

 言語の発音を表す概念に、音韻と音声の二つがあります。どちらも言葉の発音のことですから、大きな違いがあるわけではありませんが、言葉を研究しようとする人は両者の違いを認識しておくことは必要です(注、往々にして人は全くことなるものの共通点とか、ほとんど同じようなものの相違点とか、統計学的に無視した方がよい事柄を重要視しがちです)。

とあります。
   
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