これ何て呼びますか

「なぜ日本は植民地化されなかったのか」という質問は過去によくされていますが、回答の中で必ずといっていいほど「資源がなかったから」という理由を挙げられる方(もちろん同じ方ではありません)がいます。

・この場合の「資源」とは何なんでしょうか。
・「資源」が理由で植民地化された国なんてありましたっけ?植民地化されてから植民者により鉱物資源が発見される地域は多々ありましたが。

 トンデモ回答というにはこの理由はよく挙げられてますし、昔学校の授業でもこの理由が挙げられていた気がしないでもないです。が冷静に考えると明らかにおかしいと思うのですが、いかがでしょうか。
 

A 回答 (14件中11~14件)

質問者さんの「『資源がなかったから植民地化されなかった』という説明はおかしい」と言う疑問は良い疑問ですね。



正解は
「仮に日本が1868年(江戸時代の終わった年)の状態でシベリア鉄道開通(1901年)を迎えたら、日本はロシアに植民地化されていただろう」
となるでしょう。

(1) 19世紀半ばの日本を征服するには、十万人規模の欧米の正規陸軍部隊を上陸させなければならなかったと見積もれます。それを行うには蒸気船によるしかありませんが、当時の石炭を燃料とする船は航続距離が短かく、例えば「シンガポールから香港への航海」程度が限度でした。

1868年の日本を征服するには、
「朝鮮半島を完全に支配下に置き、釜山に大兵力を終結して、そこから朝鮮海峡を渡る九州への上陸作戦を行う」
という、元寇を近代的に再現するような、第二次大戦でのイギリスを基地とした連合軍のノルマンディー上陸作戦のようなことをやらねば勝算はありませんでした。
現実には、日本の近辺、例えば朝鮮の釜山に十万人規模の正規陸軍部隊を19世紀半ばに持ってこれる国は一つもなく、日本への侵攻は不可能でした。

(2) 20世紀初頭のロシアは、シベリア鉄道の開通と太平洋艦隊の建設により、満洲に数十万人の陸軍兵力を集めて、補給をする能力を手に入れました。
この時期、既に日本が近代的な陸軍とロシア太平洋艦隊に優越する海軍を建設し終わっていたので、史実にあるような日露戦争が戦われ、日本が辛勝しました。
仮に、ロシアがシベリア鉄道を完成させた20世紀末に、日本が未だ明治維新の頃の軍事力しかもっていなかったとしましょう。その場合、ロシアはまず朝鮮を支配下に置き、朝鮮半島を南北に縦断する鉄道を建設し、満洲の兵力を南下させて、釜山を基地として日本に十万人規模の完全武装の陸軍を上陸させることが可能だったでしょう。

この場合、明治維新の時点の装備の日本の武士(百万人単位)が総力を結集しても、九州に上陸した数十万人のロシア陸軍の前では「蟷螂の斧」です。史実の西南戦争での「近代陸軍とサムライ」の戦闘を想起して下さい。
※ 西南戦争での西郷軍は近代装備をそれなりに持っており、「サムライ」より強いです。逆に、西南戦争時の政府軍は「建設と上の陸軍」ですから、19世紀半ば~20世紀初頭のロシア陸軍より兵士一人当たりの戦闘力は明らかに劣ったでしょう。

史実の日本海軍は存在しないわけですので、ロシアの上陸船団を海上で迎撃することも不可能です。しばらく時間はかかるでしょうが、最終的に日本全土がロシアに征服される結果になったでしょう。

日露戦争と言うのは
「ロシアが朝鮮全土を支配下に置くのを日本が阻止しようとし、それに成功して、逆に朝鮮全土と南満洲を支配下に置いた戦争」
です。多くの論者が「日露戦争に敗北すれば日本はロシアの支配下に置かれた」と言うのは、
「朝鮮半島全土がロシアの支配下に入り、日本の海軍力がロシアに対抗できない程度まで弱くなれば、日本はいつでもロシアに征服される状況となる。即ち、ロシアは戦わずして日本に全ての要求を呑ませることができる立場を得る」
からです。

(3) 20世紀に入り、第一次大戦の頃に船舶の燃料が石油に変わると、航続距離が飛躍的に延びました。これによって、例えばアメリカが太平洋を越えて日本に侵攻することが可能になりました。
日本の海軍力・空軍力がゼロになりアメリカの行動を妨害することが不可能になると、アメリカ軍が日本に上陸することが可能になりました。これが1945年夏の状態です。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
先述した通り私が求めていた回答ではないですが純軍事的な側面からの解説はとても勉強になりました。
十万規模の陸軍が必要、そもそも計画された上陸作戦が必要という段階で、他の島国、インドネシアやフィリピン、ニュージーランド、マダガスカル辺りとは根本的にレベルが違いすぎますよね。

お礼日時:2009/04/07 13:44

英国


 ボーア戦争で軍隊を派遣できなかった。
米国
 南北戦争で軍隊を派遣できなかった。
露西亜
 中国、朝鮮からとりかかっていたので、時間がなかった。
仏蘭西
 インドシナで十分、元が取れること、英国ほどの艦隊をもっていなかたこと。
独逸
 自国が日本と同様統一過程であり、海外にまで手を出す余裕はなかった。

 距離と当時の国際情勢によるものというのが正解でしょうが、奇跡といっても良いでしょう。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
えーと、正しい理由というか、他の理由については質問の埒外です。「日本が植民地化されなかった理由はなんですか」ではなく「日本が植民地化されなかった事実について『資源がなかったから』という理由づけは明らかにおかしくありませんか」というのが質問の主旨です。

お礼日時:2009/04/07 12:41

石見銀山や佐渡金山、伊豆金山の存在を考えると


16・17世紀の昔から世界屈指の資源大国ですね。
「資源なし」は明らかに間違っています。
植民地化されなかった理由の第一は列強諸国の事情もあるでしょうが
やはり「遠すぎる」でしょう。なにせ「極東」ですから。
第2の理由としては組織化された軍隊をもつ軍事大国だった事。
第3には最新鋭の兵器(鉄砲・大砲)をいち早く自国で大量生産できた事でしょうか。
地理的・歴史的条件も運といえばそれまでですが。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
日本は「鉱物資源の博物館」(表現違ったかな)でしたっけ、とにかく種類だけは多いというのは言われていますよね。全く採れないのは宝石類くらいでしたっけ。量が少ないのと、古くから発見・開発されていたのが仇になって現在は見る影もありませんが。

なんで「資源がなかった」などというあらゆる意味で間違った(と言い切りますが)理由づけがよくなされるのか、むしろそちらに興味が湧きますね。

お礼日時:2009/04/07 12:29

武士のおかげです。

武士が怖かったのです、毛唐らは、あの威厳のある、侍の顔を見てください、いざというときには。完璧なまでも、頼りになるのです。
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この回答へのお礼

ありがとうございます。
「資源がなかった」などというトンデモ説(?)よりはお侍さんのお陰というほうがよほど確かな理由だと思います。

お礼日時:2009/04/07 12:13

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