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触媒反応の反応速度解析でアレニウスプロットを学びました。
これにより活性化エネルギー及び頻度因子が求まることは分かります。しかし、求めたこの二つの値から何がいえるのか分かりません。
例えば、活性化エネルギーが高く、頻度因子が小さいときは触媒の反応性能は十分なのに、反応物と触媒がうまく接触せずに触媒性能が十分生かされていない。したがって、触媒構造もしくは反応物が十分触媒に接触するように何らかの工夫が必要である。
などと考察してもいいのでしょうか?
お願いします。

A 回答 (2件)

Arrhenius Plot自身の素性が問題です。

本来は速度定数を出すのに速度式をきちんときめなければならないからです。
たとえばMichaelis-Mentenの式という比較的単純なものでも
dP/dt=(k1[E0][S])/(K+[S])
の形でk1,Kは温度に依存します。
1次反応のように見えても実は1次反応でないこともあります。HIのPt上の分解は一見1次反応
-d[HI]/dt=k[HI]
の形ですが、本当は分解してできた水素と競争吸着しているHIの分解が律速で
-d[HI]/dt=[HI]/(C+K1[H2]+K2[HI])
の式となのです。K1/K2≒2になっていて2分子のHIが消えて1分子の水素ができるので、分母が一定に見えてしまうのです。
また予備平衡があって、その平衡物の反応が律速の時
A+B⇔C(中間体)
C→P(生成物)
dP/dt=kC(Cは判らないのでA、Bに対しては0次反応)
の場合kCで一見一まとまりの速度定数です。
温度依存性はもしA+BがCになるのが発熱の予備平衡なら温度があがればルシャトリエの法則でCの量は減ります。その結果kは大きくなってもkCとしては小さくなることがあります。つまり活性化エネエルギーは見かけ上負です。

v=kF, (k=Aexp-E/RT、Fは反応物、生成物の濃度に依存する関数)
ということにして、Fに温度依存項はないものと(仮定)して、
lnv=lnk+lnF
=-E/RT+lnA+lnF
で速度を使ってlnvと1/Tから形式的にEを出しているとすれば頻度因子は辻褄あわせの数にすぎない可能性があります。

単純に活性化エネルギーとか頻度因子だけではあまりはっきりしたことはいえません。

さりながら活性化エネルギーがあまり小さいと(数kcal/mol)、もしかして化学反応律速でなく、ガスの拡散律速を疑いますが...
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そのような「考察」は行き過ぎだと思います。


通常活性化エネルギーの方は反応バリアの高さの評価に使えますが、それは触媒を変えて同じ反応を行った時の比較での話です。
単一のデータからは何も言えません。
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