
18年ほど前少年ジャンプの後ろのほうのページで車好きな鳥山明先生がF1の車の解説をしてるコーナーがあって、そのページで
F1で使用するタイヤは特殊で、長い時間走ったあとの高熱を持ったタイヤは、人差し指でぐっと押すと指がズボッと入るくらいやわらかくなっているというのを見ました。
当事小学生だった私もにわかには信じられませんでしたが、
その後友達にそのことを話したんですが、そんなことはない。そんなやわらかかったら走れないと信じてもらえませんでした。実際はどうなのでしょうか?

No.6ベストアンサー
- 回答日時:
元レーシングカーデザイナです。
全ての疑問にお答え致しましょう。
>長い時間走ったあとの高熱を持ったタイヤは、人差し指でぐっと押すと指がズボッと入るくらいやわらかくなっているというのを見ました。
ウソです。ユビで強く押すと指のカタチが付く程度には柔らかいですが、ズボッと入るほどフニャフニャなワケではありませんし、そもそもフォーミュラ用のレーシングタイヤは軽量化の為かなり薄く、ユビがズボッと入るほどの厚みはありません。
皆様御回答の通り、レース用スリックタイヤが路面との間で摩擦力を発生させるメカニズムは、フツーの市販タイヤとは異なります。
市販タイヤでは路面のブツブツに沿って接触面が変形し、これらの細かい凸凹を『つかむ』事によって摩擦力を発生させていますが、レーシングスリックでは表面が溶けてベトベトになり、それで路面に『貼り付いて』摩擦力を発生させます。
このベトベト感をオーバーに表現して『指がズボッと入るくらいやわらかくなっている』と言ったんでしょう。
ちなみに。
表面が溶ける以上タイヤの表面温度はかなり高温になります。自分がレースをやっていた頃は・・・タイヤウォーマを85℃に設定し、レース中は90℃を超える温度になっていましたが(タイヤウォーマを最初から90℃に設定しないのは、90℃にするとタイヤのトレッド面が溶けだしてベトベトになり扱い難いから)、現在のF1では、BSさんに伺ったところ120~140℃にもなるそうです。90℃でも不用意に触るとヤケドするな~と思いましたが、140℃といったらスフェロイダル・ステート現象(表面に落ちた水滴が玉になって激しく蒸発しながらコロコロ転がる現象。空焚きしたフライパンに水を落とすと見られます)が発生する温度ですよ。ピットクルーは大変ですねぇ。ワタシがレースをやっていた頃は、ピットクルーは揃いのポロシャツや開襟シャツにゴルフズボンの様なスラックスってユニフォームが一般的でしたが、今のピットクルーが耐火スーツを着込んで耐火マスクを被っているのも、もっともです。
>それでよく飛び散らずにあんな回転速度で走行できますよね。
ユビで強く押したらヘコむ程度なので、遠心力でハデに飛び散るほど柔らかいワケではありませんが・・・レース終了後のマシンを見ると、カウルにゴムの小片が点々とついています。部分的に温度が上がり過ぎて流動性を増したゴムが、若干は飛び散っている様にも見えました。
また表面が溶けているので、荒いサーキット用タールマク舗装に擦りつけられたらヒトタマリもありません。レースが進むと、ちょうどケシゴムをゴリゴリやった様な細長いカスがコーナの外側に溜まっていきます。(勿論、形はケシゴムカスに似ていても、太さは油性マジック程度もあります。ワタシの仲間内では、このタイヤカスの事を『ヒジキ』と呼んでいました。現物は巨大な細長いゴムの塊ですが、遠目にはヒジキそっくりです。)
>速度とかは抵抗が大きくて落ちるような気もします。
これは盲点ですねぇ。そういえばタイヤの正確な転がり抵抗値はタイヤメーカからもらった事がありませんでしたが・・・基本的には御意、です。ものすごい走行抵抗なのは間違いありません。
タイヤがムキ出しで巨大なウイングを持つF1やFニッポンクラスのマシンでは空気抵抗が驚くほど大きく(空気抵抗係数=CD値は、ほぼ観光バスに匹敵します)、レースで走らせている限りタイヤの転がり抵抗だけを検出するのは困難ですが・・・フツーの市販タイヤの転がり抵抗と比べると、倍以上は確実にありそうです。今度BSさんに確認してみます。
>毎レースごとにそれはクリーンにすると思いますからそれだけのゴムを路面から取り去る作業が大変そうですね。
次のレースでサーキットに行くと、キレイサッパリコース上のゴムが除去されています。
作業の現場を目撃したワケではありませんが、バーナで焼きながらコスリ取る、という話を聞いた事があります。なんか大変そうですが、一般路に引かれているラインも同様にバーナであぶって剥がすので(一般路のラインはペンキでなく樹脂なので、温度を上げて軟化させないと剥がれません)、土木系では案外フツーの作業なのかもしれません。
とてもわかりやすい解説有難うございました。
タイヤウォーマーなんてものがあって予めある一定まで暖めておくんですね。ヒジキなんていう呼称も面白かったです。
速度<<<グリップ力だと思ったのは、たぶんスピードよりも横Gに対する滑りを抑制するほうが重要課題だと思ったからです。
乾いたタイヤでいくらスピードが出ても滑りやすくてコーナーの前で減速しなければならないならあまり意味がありませんし、あとは急激に減速する場合も乾いているよりもより効くんじゃないでしょうか。
乾いていると急激な減速で横には滑らなくても、前に滑っていきやすいですよね。そこでハンドルが少しでも曲がっていればスピンに繋がるし。結局は直線のスピードは莫大なエンジンパワーで補うとして、繰り返しの減速がしやすくグリップ力が発揮できることが過酷なレースでは優先項目なんでしょうね。
一般車道の路面のラインは勉強になりました。あれはかなり強い塗装で張り付いてますよね。ラインの書き換えなどどうやって剥がしてるんだろうと思ってましたが、なるほどバーナーの高熱で溶かすやり方なんですね。実際にそのようです。
とても参考になりました。有難うございました。
No.4
- 回答日時:
>ただあれだけ長時間、ほぼ同じ場所を何台もの車が路面にゴムを擦り付けて走ってるわけですから、時間が立てば経つほど路面は滑りやすくなるんでしょうか?
逆です。
ラバーグリップともいいますが走行ラインにレース日程が進むにつれ路面にラバーグリップがのってくることでタイヤグリップも上がるのでそれに比例するように
ラップタイムも上がっていきます。
ラバーグリップののっていない路面は砂ぼこりなどで逆にグリップしにくくなっています。
F-1中継を見ていると前走車を抜かすなど走行ラインをはずしたときに砂ぼこりが舞う様子が見れるときもあります。
No.3
- 回答日時:
>それでよく飛び散らずにあんな回転速度で走行できますよね。
驚きです。・・・いや、飛び散りますよ、だからサーキットの路面はタイヤカスで一杯です。考えてみればあれだけのタイヤを1レースで数セット使い切ってしまう訳ですから、タイヤの減った分はどこへ行くかと言ったらやはり飛び散っている訳です。
ご回答有難うございました。飛び散るというよりタイヤを溶かして路面に塗りながら走ってるというような感覚でしょうか。なので路面を見るとタイヤの軌道の跡が黒くなってますよね。コーナーの赤白の部分を見るといつも黒くなっているので分かりやすいです。ただあれだけ長時間、ほぼ同じ場所を何台もの車が路面にゴムを擦り付けて走ってるわけですから、時間が立てば経つほど路面は滑りやすくなるんでしょうか?毎レースごとにそれはクリーンにすると思いますからそれだけのゴムを路面から取り去る作業が大変そうですね。
No.2
- 回答日時:
F1のタイヤは触ったことがないですがw
レース用のやわらかいコンパウンドを使用したタイヤで、
ジムカーナ走行をし終えた後にトレッドを見ると、
やわらかく波打って溶けたようになっています。
もともとやわらかいですが熱と圧力で更にやわらかくなり、
ベタついて路面に喰い付き高グリップを得ているのです。
指がズボッとというのは恐らくその状態を読者に伝えるための大げさな表現でしょう。
ケンシロウが秘孔を突くようにズボっと入ったら面白いですw
コンニャクゼリータイヤではズリズリで走れませんw
それがあんまり理解できないんですよね。表面が溶けたようになってグリップ力が高くなるというのはなんとなく理解できるのですが、速度とかは抵抗が大きくて落ちるような気もします。しかしあれだけの高速で走るわけですから
速度<<<グリップ力重視なんでしょうね。ご回答有難うございました。
No.1
- 回答日時:
レーシングタイヤとありますがF1で・・・とありますのでスリックタイヤのことだとしてお話します
スリックタイヤは一般タイヤと材質も異なり溝もなく、タイヤ表面が摩擦で発熱することでタイヤ表面を溶かして路面にくっつきながらグリップしているのです。F1中継など見たことありますか?雨が降り出すとピットインしてタイヤ交換しますよね。あれは雨でタイヤ表面が溶ける温度にならなくなりグリップしなくなるからです。また雨が降らなくても極端に寒いときや走りはじめなど『まだタイヤ温度が上がっていなくてグリップが足りない・・・』などと解説やドライバーコメントなどで流れることもありますので機会があったら注意してみてください
長時間走行後のタイヤに指を押し付けるような危険なマネをする人はいないと思いますが、喩えとしては合っています。この状態のタイヤはすでに競技走行するには危険なレベルだと思います。
ご回答有難うございます。スリックタイヤのことだと思います。その時鳥山先生の書かれていた図はスリックタイヤでしたので。たしかにF1などで本番スタート前に蛇行運転をしているのをたまに見かけますね。あれは暖めるためでしょうか。ただ表面を溶かしてグリップするというのは驚きでした。それでよく飛び散らずにあんな回転速度で走行できますよね。驚きです。
それよりもタイヤ自体がホイールにくっついていられる事が当時も小学生ながらに不思議でした。
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