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ヴェネチアなどの地中海世界の歴史が好きで、時々本を読んでいます。
そうすると、交易都市国家のヴェネチアが、トルコなどの異教徒の交易等に関して教皇と対立し、都市丸ごと破門とかに時々なっていますよね。

何かの本を読んでいたときに、「超破門」と言うのがあったように思うのですが、本当にそういうものはあったんでしょうか?
確か、破門の撤回は無しで、救いようが無いくらいのものだった気がするのですが、調べてもヒットしないので小さな疑問でした。

ご存知の方がおりましたら、よろしくお願いします。

A 回答 (2件)

確かに破門にはレベルがあって、民衆の前で教皇が破門を宣言するのが「大破門」だそうです。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A0%B4%E9%96%80
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破門されると、教会からの追放となります。


追放されれば、宗教行事に参加できく、いわば「神の赦し」に授かれないことなります。
そうなると、死後に地獄行きが決定的であり最後の審判の際には神の国に入れてもらえない、つまり復活できないくなります。
これは、キリスト教徒にとっては耐え難い苦痛であり人生にとって決定的な打撃をあたえることになります。
また、現世においても、破門された人間とは関わってはならない(自分も破門される恐れがある)ので、中世には社会から締め出しを食らうことになります。
まぁ、日本でいう村八分と同じようなモノです。
破門は教会の専権事項であり、俗権の最高権力者である国王や皇帝でも手が出せない領域です。

さて、この破門には大きく分けて二種類あります。
一つは、個人に対して行われるモノ。
こちらは簡単で、教会に楯突いたり異端とされた宗教・宗派を信じているモノに対して行われました。

もう一つは、一つの都市単位・修道院など組織に対して行われる破門です。
こちらは、その都市に住んでいる人・組織に所属する人全てに対して行われる破門です。

前者の好例は「カノッサの屈辱」のハインリヒ4世とフェデリーコ2世(独名ではフリードリヒ2世)に対するものでしょうか。
こちらは、どちらも皇帝個人に対する破門でした。
まぁ、破門された人と付き合うとその人も破門されましたので、臣下が離れていくこととなり、結果求心力が落ちることにもつながりました。
なので、為政者に対する破門というのは、教皇にとって俗権力を操る「伝家の宝刀」だったといえます。

後者の例では、ヴェネツィア共和国に対するモノとフィレンツェに対するモノが有名でしょうか。
ご質問がヴェネチアということですので、その例をもって後者の説明にしたいと思います。
ヴェネツィア共和国というのは、所謂ゲルマン民族大移動期に、そのゲルマン民族の略奪から逃げてきた難民が、干潟にある島々に立てた国です。
その黎明期は、ヨーロッパ大陸はいくつかのゲルマン王国が出来ては消えていく群雄割拠の時代でした。
その一方で東ローマ帝国(ビザンティン帝国)が、唯一のこったローマ皇帝が支配する国家で、ヴェネツィアはギリギリその支配下に入るかどうかという位置にありました。
そして、フランク王国が台頭してくると、ヴェネツィアは東ローマ帝国の支配下であることを理由にフランク王国の侵入を防ぐという外交で、事実上の独立を果たしました。
そして、得意な航海技術を生かして東地中海交易で成長していきました。
また、商人の国(エコノミック・アニマル?)としても成長していきました。
そして、イスラム勢力が東から拡大し、北アフリカ~イベリア半島などをその領土に加え、さらに東ローマ帝国を圧迫するようになりました。
しかし、ヴェネツィア人は宗教の違いもなんその、平気でイスラム教徒と交易活動をしていました。
そして、中世末~近世にはいると十字軍運動の機運がたかまります。
そんな中で、敵であるイスラム教徒と交易するとはけしからんとして、都市が破門されることがしばしば起こりました。
しかし、ヴェネツィア人たちは破門をものともせず平気で交易を続けました。
他にも、破門する理由には(大陸側の)ヴェネツィア領と教皇領の争いも加わりますけど。
とはいえ、ヴェネツィア人は「まずはヴェネツィア人、次いでキリスト教徒」というモットーを貫いた彼らには、破門も効果なしでした。
誰の言葉だったちょっと失念してしまいましたが、「ローマ教皇に支配できないのはヴェネツィア共和国だけだ」というようなことを、言われたりしていました。

最後に、都市に対する破門に次ぐ恐ろしい制裁にインテルテッド(聖務禁止令)というのがあります。
こちらは、都市内で聖務(洗礼・結婚・ミサetc,,,)が行えない・行っても無効であるという制裁です。
洗礼や結婚など聖務が行えないというのは、地獄行きを決定的になったことを意味します。
これは、当時の人々にとってはとても恐ろしいことでした。

ではでは参考になれば幸いです。
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