No.2ベストアンサー
- 回答日時:
医師です。
全身状態が悪いという表現がそもそも曖昧ではありますが、造影剤の場合にはまず気にするのは腎機能です。具体的にはクレアチニンの値が高くないかどうかでだいたい判断します。医師によってその評価は異なりますがだいたい1.3以上ぐらいなら造影剤投与はあまりしたくないところです。それでも投与の必要がある場合には毛血圧、心電図、動脈血内酸素飽和度(SpO2)などのモニタリングを行いながらの投与になるでしょう。
慎重という表現はおそらくそういうことを指しているものだと思います。
まあ実際はクレアチニン高かったりして全身状態が悪かったら造影を無理にはやらないですね。造影剤を使用した検査のメリットが造影剤を使用した場合のデメリットを上回る場合のみ行います。具体的には透析患者など本当に腎臓の悪い人が心筋梗塞、心不全など起こした時には造影剤による撮影、心臓カテーテルなどを行うこともあります。しかしながらその場合はその日の造影後に透析予定であることが通常前提です。たまに透析設備が充実していて腎臓内科医が常勤でいる施設から透析設備が充実していない腎臓内科医がいないような施設に来た循環器内科医などが透析日が2日後でも造影してと放射線科医に依頼することがありますが、放射線科の専門医に言わせるとナンセンスだそうです。
おっしゃるとおり全身状態が悪いという表現からして曖昧ですね。また、お書きになっているとおり血清クレアチニンの値をどう評価するのかも医師によって異なるようです。絶食の指示にも大きなばらつきがあります。製薬会社も後々問題になりにくいように曖昧な表現を多用し、副作用の発生率などを列挙するだけで、後は自分で判断しろと言う事なのでしょうか。経験豊富な方はいざ知らず、調べるほどにいろんな考えに遭遇し、不安は増すばかりです。
ありがとうございました。
No.3
- 回答日時:
端的に言うと、もし副作用や事故が起こった場合に、適切に対処できる態勢を取った上で使いなさい、と言うことでしょう。
幾ら事前に検討しても、(例えば腎機能やショック歴等)アナフェラキシー等の事故は100%防げませんし、予知も出来ません。
血管確保とか気管内挿管とかの救急措置をとれる状態で使いなさいと言うことでしょう。
漫然と使用して事故が起きたら、貴方の責任ですよ、と言っている訳です。
なるほど,副作用の予測が不可能であるため,生じた時のために万全を期しておくようにという事ですね。投与前から中のことばかり考えていたのかもしれません。どうも有り難うございました。
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