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リン酸緩衝液のpHの計算についての質問です。
リン酸ナトリウム緩衝液を作製して、その後に塩化カリウムを2Mを混ぜ合わせて、pH7の溶液を作製したいのですが、ヘンダーソン - ハッセルバルヒ式を使えば良いというのはわかったのですが、リン酸ナトリウム緩衝液中に塩化カリウムを混ぜ合わせる計算に混乱してしまいました。
緩衝液に詳しい方、計算方法を詳しく教えて頂けないでしょうか?

A 回答 (4件)

#2 です.



> これはKClを2mol/lとC1を0.027mol/l C2=0.073mol/l入れればpH7のリン酸ナトリウム緩衝液+KCLの溶液になるのですか?

まあ,#2 で書いた近似の範囲では,計算としてはそうなるはず,ということです.
ただ,イオン強度補正も一番ラフな近似式ですし,これでどこまで現実を再現できるかはよくわかりません.

> 最近緩衝液を使う研究をはじめたばかりでして、

単純に使うという観点からすれば,イオン強度補正のことは計算できる必要もなくて,解離定数と緩衝域の関係と緩衝原理を理解し,どのようなレシピで作れば概略近い pH にできるかがわかっていれば十分でしょう.そこから先は,中途半端な計算をするより,実際に混合比を実験的に決めた方が確実だったり,楽だったりすることの方が多いです.

私は,中性近辺のリン酸緩衝液は,最初に目的 pH になる混合比を pH メータで測って決めておき,次の回からはその比になるように試薬を質量で測り取って作っています.というか,今は必要そうなものについては自作レシピがあるのでそれでやってます.もちろん,ときどきチェックのために pH を測りますが,ほぼ確実に±0.1以内になります.他の pH の緩衝液の時も,緩衝剤を変えるだけでやることは同じです.
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
ここまで親切に対応して頂き本当にありがとうございます。
c80s3xxxさんのおっしゃる通り、実験で実際に検討してみます。
ありがとうございました。

お礼日時:2010/07/11 17:29

#1です。




デバイ・ヒュッケルの理論によると、

イオン強度μがだいたい0.1以下程度であれば、
次の補正式が比較的よい近似値を与えると言う事です。


水和イオン径パラメータという値を考慮するとより正確になり、
それによるとこの緩衝溶液で関係するpK2については、


H2PO4^- ⇔ H^+ + HPO4^2- ;pK2=7.20

(これは活量で表した25℃に於ける熱力学的平衡定数)


活量ではなくモル濃度で表した「イオン強度μに於ける見かけのpK2」の補正値は、

pK2≒7.20‐(0.51√μ)・{1/(1+3√μ)+9/(3+4√μ)}

で表せます。


平衡状態に於けるイオン強度μを見積もってからpK2の補正値を求める事になりますが、

μが0.1を超えるような大きい場合には誤差もそれなりに大きくなるでしょう。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
緩衝液の計算を何とかマスターしたいと思います。
親切にありがとうございました。

お礼日時:2010/07/09 20:23

塩濃度が高いときは,解離定数がみかけで変化してくるの,それを考慮しないとだめです.


たとえば,0.1mol/L リン酸ナトリウム緩衝液で pH 7 を想定します.
このとき,イオン種としては,Na(+),H2PO4(-),HPO4(2-) が実質的にイオン強度に効く分としてよいでしょう.

リン酸の無限希釈の pKa2 は 7.21 (25℃) とされていますが,イオン強度がある程度高い場合,みかけの pKa は近似的に以下のように見えます.
見かけのpKa ≒ (無限希釈のpKa) - {√I/(1+√I)}
ここで,I がイオン強度で,I = (1/2)Σmz^2 です.m は各成分イオンのモル濃度,z はそのイオンの価数.
0.1 mol/L リン酸緩衝液では NaH2PO4 を C1 mol/L,Na2HPO4 を C2 mol/L 溶かして作るとすると,
C1 + C2 = 0.1 mol/L → C2 = 0.1 - C1
[Na+]= C1 + 2×C2 = C1 + 2×(0.1 - C1) = 0.2 - C1
[H2PO4(-)] = C1
[HPO4(2-)] = C2 = 0.1 - C1
と,だいたい書けます.
すると,
I = (1/2) × {0.2 - C1 + C1 + (0.1 - C1)×4} = 0.6 - 4×C1
なので,pKa の補正項が出せます.
このようにして求めたみかけの pKa に対して,Henderson-Hasselbalch 式が適用できて,
7 = みかけの pKa + log(C2/C1) = みかけpKa + log{(0.1-C1)/C1}
となります.これを C1 について解けば,pH 7 を与えるために必要な C1,C2 が求められます.

KCl が入るときは,このイオン強度の項に KCl が影響することになり,2 mol/L 入れるなら,イオン強度が 4 増加することになるわけです.すると,上の場合には,I = 3.6 - 4×C1 となります.C1 は 0.05 mol/L 前後のはずですから,I = 3.2 前後,pKa の補正項は 0.65 程度となります.
この値は今の条件では C1 の変化には鈍感なので (KClが高濃度だから),2mol/L KCl を含むリン酸ナトリウム緩衝液中での pKa は,とりあえず 6.56 として扱っておけばいいだろうということになり,pH 7 にするには,logC2/C1=0.44 より,C2/C1 = 2.75,C1 = 0.027 mol/L,C2= 0.073 mol/L で作れば,pH 7 になるはず,という計算になります.なお,この数値を使ってイオン強度補正をやりなおしても,補正値はやはり 0.65 くらいなので矛盾はありません.
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この回答へのお礼

詳しい回答ありがとうございます。
これはKClを2mol/lとC1を0.027mol/l C2=0.073mol/l入れればpH7のリン酸ナトリウム緩衝液+KCLの溶液になるのですか?
最近緩衝液を使う研究をはじめたばかりでして、馬鹿な質問であるかも知れないですがよろしくお願いします。

お礼日時:2010/07/09 20:21

pHを7に調整した緩衝溶液にKClを2Mになるように加えた場合、


実測すればpHは無視できないくらい下がると思います。

計算で正確に求めるのは困難でしょう。


此は活量係数の減少に伴うものですが、
活量を無視した理論値を求めるのであればKClについては考える必要ありません。
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この回答へのお礼

回答ありがとうございます。
計算で正確に求めるのは無理なのですか・・。

活量を無視した理論値を求める計算を教えて頂けないでしょうか?

お礼日時:2010/07/09 09:19

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