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CVケーブル金属遮蔽層の接地方式について記載してみます。
【片端接地方式】
・非接地端に電圧が誘起されるので、誘導電圧対策が必要。
・併設弱電流ケーブルに誘導障害を生じる。
・常時電流においては、労働安全衛生規則の観点から50Vが判断基準、短絡事故時においてはシースのテープ処理がなされていないケースが多いが当然行う様指導する。
・電圧上昇は600V程度まで短時間許容しても問題無いと考えられる。(個人的考え)
【両端接地方式】
・大地を帰路とする循環電流が流れるので、金属遮蔽層の発熱の検討、併せて、接地線サイズの検討
・溶接機を使用したときに遮蔽層に迷走電流が流れて、過熱焼損ケーブルの地絡事故の事例が有ります。
参考資料としては
・高圧受電設備規程資料6にケーブル片端接地における誘起電圧の算出例が記載されています。
・遮断法人日本電線工業会技術資料(技資第101号)
単心CVケーブル金属遮蔽層の接地方式と許容電流
※ 短絡容量の大きな電力系統においてケーブル長が1kmを超える場合は両端接地を検討する必要があると思います。 一般的には片端接地の方がシールドアースの絶縁抵抗も測定がし易いし、迷走電流が流れての過熱焼損の心配も有りません。(2~3km程度の延長のスキー場、空港などでも片端接地を採用しています。) もしも発電所が電力会社のような大きな容量のものであれば負荷電流、短絡電流による電位上昇の計算、検討が必要です。
※ 電気設備の技術基準の解釈の一部改正(H22.1)
・高圧ケーブルの遮蔽層を利用した連接接地が認められた。(実運用にあたっては要検討事項)
★シールド接地の取り忘れ(省令違反)により遮蔽層の電圧が上昇してケーブル端末部が焼損した事例があります。
・交流、直流ともシールド接地は必要です。電磁誘導、静電誘導により電位上昇が発生します。可能であれば常時負荷電流での電圧測定を行うのも良いと思います。 以上 思ったことを記載してみました。
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