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酸化アルミニウムはコークスで還元できないのは何故でしょうか?

よろしくお願いします。
酸化された鉄や銅は銑鉄、粗銅などの段階までコークスを使って還元しますがしますが
アルミニウムは融解塩電解の際に炭素から電子を貰っていますよ。
なぜ、もっと簡単にコークスで酸素を取ってしまうという事ができないのでしょうか?

水溶液で電解できないのは、イオン化傾向が水素より大きいからと理解できますが
コークスでそのまま還元できないのはなぜでしょうか?

A 回答 (2件)

>コークスでそのまま還元


それは 無理でしょう。反応は,複雑なものがあるとしても,要は下記です。
Al2O3+3/2C=2Al+3/2CO2
Al2O3+3CO=2Al+3CO2
この反応は,常温では起きません。平衡が極端に左に偏っているからです。高温にすればいくらか右に進みますが,それでも量産するほどの範囲には入りません。
要するに,Alが酸素に結合する方が,Cが酸素に結合するよりも強いということです。

だから,

この質問の回答は,「酸化アルミニウムだから,還元できない」ということです。事実そうなっているから,そうなんです。

もう少し,真面目な話をすれば,反応の前後のギブスエネルギー変化ΔGが,高温域に渡って 正です。平衡定数は,ΔG=-RTlnKであらわされます。ΔGが正なら,Kは非常に小さい。要するに右には行かないということです。

でも,これは,「イオン化傾向が水素より大きいから」ということで,理解したと同じことなのですが,本質的には,これは何の説明にもなっていないことに納得できますか。
だから,「酸化アルミニウムだから,」というのが本質です。
物事の説明で,後からいろいろ言うのですが,わからないのはわからないのです。うまい説明は,うまい説明以上のものではありません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
平衡の問題もあるんですね

お礼日時:2010/09/26 18:08

>コークスでそのまま還元できないのはなぜでしょうか?


コークスで還元できます。
そのプロジェクトは各国で行われ、我が国でも国がお金を負担して(数十億円)試験炉を造り実際に動かしてみました。
で、結論は、「コークスで還元できるが、鉄のように炉の下から液体で取り出せない」事が分かりました。
溶鉱炉は実際には一酸化炭素で還元をするため、大量の空気を送り込みます。
鉄の場合、比重が大きいことと酸素との結合エネルギーがそこそこ小さいので、溶鉱炉の底から液体の銑鉄として取り出せますが、アルミの場合酸素との結合エネルギーが鉄より大きいため、かなりの部分が平衡状態にあり下から吹き上げる気体の中で小さい金属飛沫となったとき表面が酸化されアルミナに覆われた粒子になって上方へ吹き上げられてしまいます。
表面がアルミナのためこの粒子はアルミの融点で液体になってくれません。
で、国家プロジェクトは「失敗」しました。
どこの国でも、どこの企業でも溶鉱炉法アルミニウムは成功していません。
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この回答へのお礼

ご回答ありがとうございました。
なかなか難しんですね

お礼日時:2010/09/26 18:10

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