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日本政府はなぜバランスシートの黒字化を目指すのか?

今日の朝テレビを見ていたら、民主党?の議員が持ってるフリップに、政府の目標として
「バランスシートの黒字化」が掲げられていました。
無知な自分も最近までは、借金(国債発行)の大きさが問題であれば借金しなきゃいいのでは、
と考えていました。

しかし最近読んだ経済の解説書(一般向け)を読むと、不況・デフレで財政出動を抑えるのは
バカのすることだ。資本主義経済ではお金が回らなければ経済が活性化しない。無駄でもいいから
どんどん公共事業でも何でもして社会にお金を回させるように仕向けるべき。
そもそも国債発行額が大きくなっても、経済が発展しGDPが上昇すれば、インフレが自然と起こり、
その分国債の実質の価値が目減りし、勝手に対GDP比は小さくなっていくんだ。
というようなことが書かれていました。(2冊読んで両方にそう書いてあった。)

この理屈はマクロ経済では基本なようなんですが、日本政府にはこう考えている人はいないんでしょうか?
それともこの理屈が間違っているんでしょうか?
よろしくお願いします。

A 回答 (5件)

国債を借金だと思っていた人が、債券だと思うようになると最初はこういった反応をするのかな。

経済学は成長の過程では役立つのですが、新しい発展の形を見いだせない今のような状況では、下手に筋道を過去と照らすと衰退に繋がります。

一言で言えば、質問にある考え方はグローバル化が進み、成熟した国家では通用しなくなりつつあります。人口がこれからも増え続け、仕事もこれからどんどん増え、給料も増え続け、購買意欲が高まり、物が行き渡り、経済が成長する確約があればそれは正しい解です。

しかし、今の日本の情勢は既にそれを越えたのです。具体的に言えば、経済成長のために湯水のようにお金を使い始めたのが、90年代です。赤字国債を垂れ流し、地方では公共工事が大量に行われました。
その結果、地方が自ら破綻を招く事態まで起きた、夕張市の問題は誰もが経緯は知らなくとも、記憶としては知っている人が多いでしょう。

国債も、地方債もそうですがこれは債券と呼ばれる投資の一つです。あくまで、その国や地方にお金を投資し、国や地方がそれを保証し、それに利息を付けて返してくれるため、その国も潤い安定しより活性化する。その連鎖が保証なのです。返済の予定があると見なされている間は、国債は発行を続けることができます。

問題となるのは、国債にその価値がないと思われるようになったときです。例えば、日本の場合は普通預貯金の半分以上が国債で運用されていますが、これを支えられるだけの国民がいてこそです。しかし、今後人口減少局面がやってきます。経済は外需便りになっていますから、既に先細りと見る人の方が多い。即ち国民性として既にガッツもない。

その状況で、政府が国内景気の投資を公共事業で後押ししても、捨てていると見られるのが一般的です。人の心を見たときに、若い世代を中心にお金をかけない節約が長い不況で浸透していますからね。
そこに少子高齢化が加わったときに、日本のお金の価値が今後高まるかどうかが重要です。

国債は、投資ですから価値がなければ今度は引き受け手が減少し、利率が上がります。人口増加局面であれば、国内の預金利率も高まりますから相対的に、国内だけで循環する可能性もありますが、減少局面では一人の人間が使うお金などしれていますから、徐々に先細り海外投資を呼び込まないと破綻に向かう危険があります。

これを決定づけたのは、欧州の通貨危機でした。ギリシヤの国債市場が急速に悪化し、デフォルト(債務不履行)を起こす危険性も指摘されました。日本とは比べものにならないほどの公務員を抱えており、管理もずさんな国でしたから当然ですが、その反面日本より国力がない国が、世界に大きな動揺を与えたのです。
この瞬間から世界各国は、国債の残高削減を目指すようになりました。

日本も例外ではありません。日本の場合、経済成長をしていても国民への恩恵が及ぶことが減ってしまっていますから、いくら公共事業をしても内需は伸びず内部留保などに滞留することが増えています。そのため、日本が疲弊し企業が潤うか、または日本が疲弊し企業も疲弊するという状態になっているのです。

お金が回ることを求めるなら、発展し成長するという確約が必要です。国民が、お金を借金しても使えるほどお金が回れば、経済は再び活性化するでしょう。しかし、国民が借金におびえ始め世界もその傾向が見られる状況で、これ以上借金を増やせば、信用を失います。
卵か鶏かのように、確約が先か、お金を使い始めるのが先かになります。このところ公共事業は、恩恵には乗る(もらえるものはもらう)が既に意味がないと半数以上の国民が理解していますから、別の手でなければなりません。
それこそこれほど知恵が国民に付けば、疲弊する原因でしかありません。
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理屈上はあっています。


世界大恐慌の時のアメリカが同様の経済政策を採り、
第二次世界大戦後は経済力が大幅にアップしました。

ところが日本は構造的な問題から、かなり悲惨になると考えています。
少子高齢化、中国をはじめとする新興国の台頭などです。
大戦終了後の米国と比べて、環境はかなり厳しいのが分かります。
 
質問の内容は基本といえば基本であり、当初は多くが楽観していました。
既に財政出動はバブル崩壊後、一貫して続いています。
しかし、一向にデフレから脱却できずに、膨大な国債だけが残りました。
これは上記で述べた日本経済の構造的要因によるものだと思われます。

さすがに10余年を経て、国債を無尽蔵に発行することに
危機感を覚えた人達もそろそろ出始めています。
今は国債発行論者との間で揉み合いの議論を展開している時期です。

さてさて、市場は騙すことができません。素直に反応いたします。
現在、日本の長期金利は低下を続けていますが、
これが上昇に転じたところが転換点になると思われます。
そして、現在長期金利は上昇への道を模索している節がみられます。
つまり、国債がバブルに近くなっているということです。

したがって国債発行で景気浮揚とか言っている間に
市場の方は勝手にインフレに動いてしまうことになります。
恐らく、その後に待っているのは強烈な日本売りでしょう。

さてさて、その時代に生きる人々はどうなりますかね。
間違いなく激動の時代に揉まれることになります。
低所得者の人達は今から身を守ることを考えてないと危ないです。
 
色々と私の恣意的な考えも入っていて恐縮ですが、
現在私はフラットの状態でこの議論を見つめています。
 
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引用ですが。


「政府の仕事が減ると雇用が減る(民主党政権で公共事業が18.3%減らされたことに対するコメントとして)、
というところが一番の問題。

自由民主党、というか、私の時は少なくとも今は、リーマンショックという、しばらくしたら教科書に載る
ような、ウォールストリートの株価の大暴落に匹敵するような倒産により、全世界的に大規模な金融収縮が
起きた。ために、世界は一気に景気体質が変わった。中で、どうやって日本という国の景気を維持するか。

景気を良くするためには、目先(企業)でいえば、雇用を切っていくから、その意味では、『雇用調整助成
金』という名の補助金を出した。また、会社が資金繰りがつかないから倒産する、というのであれば、20兆
の中小企業金融をつけます。このような方法で、もっとも高い優先順位をつけて企業を守り、雇用を守って
きた。

これがほぼ一巡した次の段階では、景気を回復させて、仕事=実需というものを作ることが必要。
少なくとも、雇用に結び付く仕事であれば、少なくとも目先、短期的には『公共工事』が一番即効性がある。

したがって、どのみち新幹線とか、学校の耐震構造とか、電柱の地下埋設とか、やらなくてはならないの
だったら、金利が安い、土地が安い、工事費が安い、工期が短い。やるなら今でしょ。

土地や金利が上がってから投資するのは二流の経営者のやること。一流の経営者は一番安い時にやる。
どのみちやらなければならないのだったら、今だと私は思います。

元のもとをたどると、バブル崩壊の折、1990年。土地の売買に総量規制が行われた。ことにより、土地に
投資ができなくなり、土地の価格は暴落した。土地=資産だから、土地を担保にしてしかお金は借りられ
ない。当時の銀行には個人個人の能力を査定してお金を貸すような能力がなかった。土地を持っている人
にはお金を貸した。6大都市で、土地の価格が87%下がった。

資産がないから土地は売った。土地はさらに下がった。株価は下がった。
銀行は、一斉に、金を借りるより返済を優先した。今は、お金を貸し出す金額より、返済する金額の方が
多くなった」

内容から想像できると思いますが、これはとある政治家の言葉です。少なくとも今の日本政府の人間では
ありません。なぜ国が銀行から金を借りている=国債を発行しているのか。

銀行からお金を民間人や民間企業が借りなくなったからです。
どうせお金を借りるんだったら、雇用に結び付く仕事として、即効性のある『公共投資』を行えばいい。

同じ投資をするんだったら、どうせ将来投資の必要となる分野に金利の安い今、投資を行うのが一番即効
性があるんじゃないか、と。そういうことを言っています。

少なくとも、現与党にここまで考えている人は、いませんよね。

参考URL:http://www.nicovideo.jp/watch/sm12284858?mypage_ …
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>2%台をキープしておりそうなる傾向はまったく見られない。とあります。
国もバカでは有りません、国債が暴落すれば困るのは国だから色々工夫してます。
銀行、郵便局、保険会社など従来の引き受け先だけでは困難になってきたから、2003年には個人向けの国債を作りました、最後の悪あがきではないでしょうか?
 
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国債は発行しただけではお金になりません。
誰かが国債を引き受けて(買って)くれないとお金にならないから公共事業もできません。
バランスシートの黒字化とは発行済みの国債を買い戻す事、そうすれば国債を発行したい時に誰かが買ってくれます。
しかし、現状では国債を買いそうな人(銀行、保険会社、個人)が目イッパイ買ってるので新しく発行した場合、新たな購入者を見つけるのが大変です。
 
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この回答へのお礼

回答ありがとうございました。

>新しく発行した場合、新たな購入者を見つけるのが大変です。
 本によると、本当にそうなら国債の利率が上がっていくはずだが、
 2%台をキープしておりそうなる傾向はまったく見られない。とあります。

 わたしもそう思ったんですが、、、。

お礼日時:2010/10/02 18:21

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