
No.3ベストアンサー
- 回答日時:
とても大きなスケールの良い質問だと思います。
中世ヨーロッパは、ビザンツの皇帝教皇主義と違って、教皇が皇帝を創りましたね。「コンスタンティヌスの寄進状」などという偽造文書も出回りました。その教皇と皇帝とが叙任権闘争で争い、大空位へと皇帝を追い詰めたはいいけれど、フランス王が元気になって、アヴィニョンに教皇庁を持っていかれ、ローマに戻ってすぐシスマです。
この「教皇は何をやっているのか」という時代には、「ではキリスト教とは何か」という問いも生まれ、三位一体説への疑問が普遍論争へと結実し、アンセルムスの「理解せんがために吾信ず」がトマス・アクィナスの「哲学は神学の婢」となります。「理解する」主体と「哲学する」主体はともに「理性」です。唯名論は、理性の活動を神―信仰―から解放します。その結果は、具体的個物の探求を進めさせ、抽象化して大局を捉えていきます。その歩みは、地動説から科学革命へと進みます。認識論的にもイギリス経験論や大陸合理論が「理性の働き方」の説明を試みます。モンテーニュの言う「人は何を知るのか」です。宗教史的にも、シスマの時代にウィクリフやフスが出てくるのは当然といっていいほどの勢いがあると思います。
こうして理性の認識する「リアルな現実」に人が迫ることを自覚することは、同時にルネサンスの運動を進めても行きます。ルネサンスは単なる「古代への回帰」ではなく、古代の民主政や共和政を意識しつつ、新しい時代を作ろうという運動でした。
芸術領域においては、キリスト教的テーマに加えて非キリスト教的テーマが噴出してきます。ギリシア神話は言うに及ばず、農民の日常や風景画、肖像画を描くようになります。
政治的にはルネサンス人は共和主義です。マキァヴェリも君主に限らず「統治者」の資質を問うています。しかしイタリア戦争などもあり政治的成熟に欠けていて実現できません。
しかし、自由を求める「市民」たちはその後は市民革命へと向かいます。彼らが捉えた「リアルな現実」には、腐敗した教皇による教会政治や、王侯による世俗政治が加わって行きます。つまり、ルネサンスを進めたのは北イタリアで成長した共和制を行う都市の市民たちであり、イギリス革命やフランス革命を担うのも、「平民」=市民です。
ルネサンスにおいても、芸術家たちによる単なる文化史上の運動と変化だけではありません。彼らの現実的役割にはダンテやマキァヴェリの政治家としての立場もあったのです。
No.2
- 回答日時:
啓蒙思想は、絶対君主政治の中で生まれてきました。
啓蒙思想の根本は、「君主が無知な国民を啓蒙する」というものです。
つまり、「君主は、国民にいろいろ教えてあげるのだから、君主のいう事を素直に聞いて、反抗などしないように」という考え方です。
国民に君主への反抗を起こさせないようにする方便として使っただけのものです。
No.1
- 回答日時:
世界中に女性が一人しか居なければ、男性はその女性のみを愛します。
複数女性がいると、「あああん、あっちのこも、いいじゃん」なんて思っちゃいます。
それは、いけないことです、異端です。
ということになっておりました。
ところが、どうも、自分の奥さんの言っている事は違うように思えてきた・・・
「愛って何?」
愛が何かを考える道具立てが揃ってきたので、考えてみるとどうも、本当の愛は違うように思えてきた。
で、愛の戦争が始まり、戦争の結果、各人は好きな人と結婚できることになった。
隣の奥さんと自分の奥さんと・・・どっちがいい奥さんだろう、見比べるようになった。
自分の奥さんが、いい奥さんだ!と、自分が納得したように他人を説得しないとならない。
「キミは、まだ愛が見えていないね」
と。
これが啓蒙主義です。
カソリックのみしか神との接触の仕方しか無かったが、
イスラム文化を経由して、古代ギリシャの思考方法が手に入った
→ 12世紀ルネサンスからいわゆるルネサンス
http://ja.wikipedia.org/wiki/12%E4%B8%96%E7%B4%8 …
どうも、カソリックのでの神との接触方法は違うんでないかい?
→ これが宗教改革
各国でカソリック OR ルター方式選択してよい
→ これが30年戦争の結果 1648年
「キミは、まだ愛が見えていないね」
→ つまり 暗闇にいるから光を届けなくては(啓蒙)となります。
力のあるものが権力を持ち自分の領土支配のために
→ これが原因であれば、中国やインドでも啓蒙思想に到達するはずです。
各自、自由選択になって、その選択を他人に証明しなければならなくなったので、啓蒙という概念が生まれます。
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