
No.2ベストアンサー
- 回答日時:
まず、債権には色んなものがあることを理解しておきましょう。
金をよこせとか物を引き渡せとか勝手に作った柵を撤去せよとか肖像画を描けとか色々あります。そしてその性質によって、債務の履行を強制する方法は異なるのです。
この強制履行の方法は、3種類あります。直接強制、間接強制、代替執行です。なお、直接執行、間接執行なんて法律上の用語では言いません。しかも414条2項本文の規定は代替執行の規定であって間接強制の規定ではありませんしね。間接執行って間接強制と代替執行のどっちのことですかね?
直接強制とは、簡単に言えば、財産を差し押さえて売却して金に換えてその金を債権者に渡すとか、あるいは、引渡すべき物を差し押さえて債権者に渡すとか、要するに裁判所が関与して債権の内容を直接的に実現することです。そこで「借金を返せ」という場合には、要するに金を取ればいいのですから直接強制ができます。直接強制ができるのですから、そこで414条2項になんて該当しません。414条2項はあくまでも414条1項ただし書の「債務の性質がこれを許さないとき」に初めて問題になるのであって、借金返せなんて事例ではただし書の出る幕ではないのですから414条2項の問題になどならないのです。つまり、借金返せという話で414条2項を問題にすること自体が間違っているのです。
直接強制は、いわゆる「与える債務」と言われる債務の強制履行の方法で、つまり、何か金員をとるという債権であれば、この方法で解決できるので、他の話を考える必要はありません。
ですから、単純な金銭債権で裁判所が直接強制を許さないなどということはありません。許さないとすればそれは「債務の性質がこれを許さないとき」であることになりますが、それは既に単純な金銭債権ではないということになるのですから。
もっとも、「そもそも差し押さえる財産が無い」とか言えば、確かに強制履行は実現できませんが、これは法律の問題ではなくて、単なる事実上の問題に過ぎません。
また、差押禁止財産というのもありますが、これは、その財産が一般的に差押えできないという話であって、債権の内容とは関係がありません。その場合は別の財産を差し押さえるしかありませんが、逆に言えば、別の財産は差押えできるのです。
これだけで質問の回答は終わりですが、参考に付け足しを。
代替執行とは、414条1項ただし書に該当する債務の内で414条2項本文、414条3項に該当する場合は、債務者以外の誰かにやってもらってその費用を債務者から取るというやり方です。例えば、他人の土地に勝手にゴミを放置したなんてときに、土地所有者はゴミを捨てた人にこのゴミを撤去しろという債権を有するのですが、ゴミを捨てた人が撤去しない場合に、別に誰か別の人が撤去したって構いません。この場合、別の誰かに撤去してもらってその費用をゴミを捨てた人に請求するという方法がとれます。これが414条2項本文の定める代替執行です。
代替執行は、いわゆる「なす債務」と言われる債務について可能な執行方法であり、何かをさせる債権について、債務者以外の誰かがやっても同じ結果が得られる(代替的作為義務と言います。)場合に、有効な方法です。やってはいけないこと(不作為義務)をやった結果を誰かに排除してもらってその費用を債務者から取る場合は、414条3項になります。
間接強制とは、同じように何かしなければいけないが債務者以外の人がやっては意味がない場合(これを不代替的作為義務と言います。)とか債務者本人が何かをしてはいけないということに意味がある場合などに特に有効な方法で、義務を果たさなければ、一日当たり幾らの金を払えという内容を命じることで、金を払いたくなければ義務を果たせと、間接的に履行を強制することになります。ですから、間接強制というわけです。
ちなみに、高名な画家に自分の肖像画を描いてもらう債権などの場合は残念ながら強制履行はさせられません。間接強制ができそうにも思えますが、強制的に描かせてもまともな絵を描いてくれるという保証がありませんからね。そういう場合はしょうがないので損害賠償の問題として金で解決することになります。この場合の賠償金は単純な金銭債権なので414条1項本文に該当することになります。
No.1
- 回答日時:
民法414条1項が直接執行のことで、2項は間接執行のことの規定です。
金銭債権などでは、債務者の財産を直接差し押さえ競売して取り立てすればいいので、これを直接執行と呼んでいます。
差し押さえができない物もありますが、その場合は、他の財産を差し押さえればいいです。
他に、例えば「その看板を撤去せよ」と言う判決で、債務者が撤去しなければ、第三者が撤去します。
それらを間接執行と呼んでいます。
従って、「執行できなければあきらめなさい。」と言うことではないです。
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