No.5ベストアンサー
- 回答日時:
戦国時代における武士の定義自体がいまだ明確になっておりません。
武力を行使できる存在=武士といえるでしょうから、村落における農業民が武器を持っていなかったと断言できない以上武士とそれ以外の線引きは困難です。
極端な話ですが、田んぼ一つでも、なにがしらの時に武器を持って戦う存在であれば武士なのです。
ご質問の「戦国以来の」という範囲で考えるのであれば、
戦国末期(諸説ありますが、大坂の陣ぐらいまで広く考えます)に、大名の家臣として、あるいは家臣の家臣(陪臣)として知行を保証されて、江戸期も存続した家系が該当するでしょう。
出自や過程はどうであれ、戦国末期に公的権力に認証された存在が「戦国時代以来の武士の家系」といえるでしょう。
系図はそれらしく体裁を整えていますが、江戸時代の大名も少なからず戦国以来の武士が存在します。前田・藤堂・蜂須賀・脇坂などなど。徳川家そのものも戦国以来と言えそうですね。
>戦国時代における武士の定義自体がいまだ明確になっておりません。
そうだったんですか。この部分もかなり気になっていたのですが、はっきりとはしていないんですね。
ポイントとしては知行を保証されていたかどうかなんですね。また一つ勉強になりました。
回答ありがとうございました!
No.4
- 回答日時:
江戸時代になると士格かどうかで大きく違ってしまいます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%AB%E5%88%86
検地前までは土地の権利者が二重三重は常識でした。
(地侍の土地であり、名主の土地であり、百姓の土地でもあった。)
この権利者を1名としたのが検地です。
通るだけで取られる通行税や、地侍や名主が中間搾取(ピンハネ)してから大名へ年貢が行くのが
当たり前でありましたから、
これが無くなれば百姓と大名が儲かり、正しい量の年貢が入るのです。
更に刀狩で武士と百姓は完全に分離されますから、
この付近までに大名家に仕官しておく必要があります。
最低限、足軽の身分を持てば何とか道は開けたようです。
幕末、新撰組の隊長クラスが直参に取り立てられたのは夢のような出世であったようです。
足軽の中には家臣なのか、又家臣なのかで論議される場合もあります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BA%E5%9D%82% …
足軽身分でも士分を手に入れられる可能性があったのですね。少し意外でした。
江戸時代の足軽身分の扱い方も非常に興味深かったです。
回答ありがとうございました!
No.3
- 回答日時:
武士の成立というと、
1 源氏や平家といった、軍事貴族
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BB%8D%E4%BA%8B% …
2 それと 上記の惣村で述べられている、地侍
大まかに言うと二つの系統となります。
戦国時代に武士になったというと、基本的には 2の惣村からの地侍。
室町時代に、惣村が成立。一種の地方自治団体で、村の有力者が村を代表して税を納める(=他の村人から税を徴収する)ようになります。
とはいえ、税を収めたからと言って、上級支配者が保護してくれるようななまっちょろい時代でないので、武装しております。
武士ではなかったというよりは、村の現地では
○ 有力農民=地侍
○ 下人=奴隷に近い
というような感じです。
織豊政権から江戸初期では
前者の 有力農民=地侍の分離 兄貴は農村で名主とかになり、弟は城下町で侍奉公なんて構造になります
後者は 自作農の創世を各大名が推し進めます。
秀吉みたいな特殊例というご指摘ですが、秀吉の家は、実父が織田家に鉄砲足軽にいたとか、義父が織田家の同朋衆だったり、幼少児にお寺で勉強した、あるいは中々村の名主だったとかですので、有力農民=地侍の家系で一般例ではないでしょうか、ただその出世がすごかったというだけで。
http://www.shogakukan.co.jp/nrekishi/
これの八巻あたりが、惣村の実態で詳しい
あとどっかの本で、北近江を中心にした惣村の実態研究が進んでいるとでていたなぁ。
>弟は城下町で侍奉公
こんなパターンもあるのですね。初めて知ったので為になりました。
本の紹介もありがとうございます。惣村についても少し興味があったので
本屋で見かけた際は中を覗いてみようと思います。
回答ありがとうございました!
No.2
- 回答日時:
要するに、徴用されてではなく志願して、かつ、戦争の時だけ出て行く半農ではなく、
常に戦闘要員などとして、働いていた人が武士になったのだと思われます。
秀吉から家康の時代にかけて、武士と他の身分とを明確に分けて言ったわけですが、
その時、士分として登録されて言った人たちが武士なわけです。
だから、その中に転がり込めた人はみんな武士ということでしょう。
秀吉のようなパターンもありますし、野盗崩れみたいな身分から、
戦国大名に協力して武士になった人たちもいます。
忍者だって元々武士とは言えない身分(基本、仕事ごとに金で雇われる)だったのが、
家康が禄を与えて、士分にとりたてたりしているわけです。
また、江戸時代に入ってからも、実は武士になっていく抜け道があったようで、
例えば剣術を磨いて名を上げて、足軽として登録されるところから、士分を手に入れるパターンはあったようです。
徴用されるか志願するか、江戸時代に士分として登録されるかどうかで変わってくるのですね。
なるほど、納得です。
回答ありがとうございました!
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