<質問の背景>
福島原発の事故と影響について、その報道や解説を連日視聴しております。
そして国民の関心は高く心配も深い。
原発は発電供給事情が許せば原則は無い方が良いのは異論が無いと思います。
また、その安定操業や安全性と燃料廃棄物処理が完全に解決していない事も現実だと思います。
しかし、一方で発電供給電力に占める原子力発電の比率は高く、諸説はあるがコスト・温室ガス・効率の面で優れているのは確かである。
火力は燃料枯渇や割高、大気汚染や騒音問題を抱え、水力発電も脱ダム問題と適地キャパに厳しい制約を抱えており、究極の理想的な発電システムは決められない面がある。
新電源(風力・潮力・地熱・太陽光発電)も、コージェネや蓄電池やヒーポンやヒートパイプも非効率だったり、規模的に、まだまだ小さな存在・貢献度・発電量である。
その様な諸事情と背景の中、私たちは昭和30年代の暮らしに立ち返り、ノスタルジーではなく我慢と不便を甘受しての耐乏生活に全員参加(ex、灯火管制・冷暖房温度の規制・電気使用量の一律2011年度比25%カット他)で行えるのだろうか、強制的に節約省エネ制度や機器の使用を義務付けしたり、計画停電制度の法制恒久化がオーソライズ出来るだろうか・・・
<質問>
そこでお聞きしますが、現在の安全安心な電化製品・情報通信機器、快適で便利な電化生活やインフラを支える電気ですが、原発は怖い建設も稼動も反対だとすれば、必用な発電量はどう確保すれば良いと思われますか?
悩ましい原発の存廃問題・代替案等について
将来の技術開発や新エネルギーへの期待は別として、現在並びに数年から10年間程度のスパーンで貴方のご意見や情報をお教え願えませんか・・・。
No.9ベストアンサー
- 回答日時:
違う方向からの意見で申し訳ないのですが、しっかり読んでいただけるでしょうし、同じオイルショック経験世代ということで述べます。
日本に住む我々の生活と国の姿はユニークに見えます。人間以外に資源を持たない日本に1億2千万以上が居住でき、貧富の差が拡大したとはいえ、世界水準から見てもかなりの生活生活水準を安定して維持しているのですから。
これは戦前戦後を通して、日本が唯一世界と対抗できる人的資源を最大限まで活用し、戦前においては安価な商品の安定供給、戦後においてはハイテクを駆使した産業システムを構築してきた結果ですが、反面「永遠にエネルギー安保の呪縛から逃れられない」という事も示します。
そこでエネルギー自給率を見ると、経済開発協力機構(OECD)加盟国のエネルギー自給率が平均70%であるのに対し、日本の一次エネルギー自給率は原子力発電を含め18%しかなく、かつ日本は一次エネルギーの44%を石油に頼っていますよね。
その日本の将来への暗雲は、IEAが打ちだし英国エネルギー研究センターも認めたピークオイル論。
これは将来的に石油産出量が低下する(枯渇ではない)という予測で、2012年~2030年に掛けて発生する可能性がある、発生した場合は現在の日最大産油量10,500万バレルが9,000万バレルまで低下だろうというもので、現在の日産出量8,300万バレルを上回るものの、中国等の消費増加までは賄いきれない状態の到来を予測しており、石油資源の動向に敏感な英国まで認めたということは従来言われてきた枯渇論とは別次元の深刻さを持ちます。
仮にこれが現実となると日本はどうなるか?
オイルショックが高度成長に止めを刺したことはまだ記憶に残っていますが、エネルギーピーク論はより深刻な状況を生み出すかもしれない。第一次・第二次オイルショックは戦争や革命を原因とする政治的な,もしくは一時的な価格高騰であった一時的な価格高騰であり、供給力不足という長期にわたるものではなかったにも関わらず、日本経済は大きな影響を受けたのですから。
かろうじて比肩できるのは、先の大戦を終結に結び付けたエネルギー不足かもしれないですね。
本土決戦が回避された大きな理由の一つが戦時経済の破たん、エネルギー不足や輸入途絶による塩・肥料の不足により、昭和21年度以降は数千万の餓死者が出るという予測があったからでした。
こういう日本が、同様に国内に石炭資源しか持たないフランスに倣い、原子力部門の技術を培いつつ一次エネルギーの大きな部分に原子力を導入してきたことはある種理にかなった選択かもしれませんし、だからこそCO2削減に対する世界の要求に対しても、産業構造や生活様式の大転換なしに応えられた元なのかもしれません。
従って、単に原子力であるとか電力量であるという側面から検討すること、また安全面からのみ原子力や代替エネルギーの可否を論じることは非常にリスクが高いと考えます。
産業構造についても個別論で評価はできない、従来の様な検討方法・検討機構では答えを出しきれない、一人一人が知識を付けて自覚しない限り皮相的で、かつ将来に現在と同じリスクを残すのではないでしょうか。
大げさな表現ではなく、「人以外に資源が無い国がどうやって生きていくのか?」という側面、労働人口の減少や世界での立ち位置も含めて議論して(自分が参加しても良いし、信頼に足る政治家等に議論を託しても良い。)、その結果として脱原子力としての代替エネルギーが成立するならリスクは最小に抑えられるでしょうが。
日本が本格的に石油に頼り始めてから約50年に3度のオイルショックがあり、そのたびに大きな影響がありました。
つまり20年弱毎、平均寿命で考えると生涯に4~5回は深刻な影響を受けざるを得ない。
そして人以外に活用できる資源はなく、経済が崩壊すれば餓死者が出るという原則的な環境は不変です。
被災者様には誠に申し訳ない表現ですが、今回は非常に良いチャンスですので、(有り触れた表現ではありますが)そろそろ根本から考えて価値観を作り、その上でテクノロジーを使いこなした方が良いかと考えています。
なお質問者様は興味をお持ちのようですので、参考になる文献類を。
[原子力政策円卓会議]
http://www.isep.or.jp/event/101123sympo.html
原子力政策円卓会議2010の提言P5「政策レビューが必要な
8つの理由」については特に参考になるかと思います。
[参考資料類]
http://ourworld.unu.edu/jp/
特に石油カテゴリーの「原子力発電はピークオイルから日本を
救えるか?」「ピークオイルも含めた見通しを」「ピークオイルか
ら低エネルギー化へ」の3つがお勧めです。
詳細且つ丁寧に解説並びに説明をしておられるので、大変、分かり易く参考になりました。
遠い事柄・難解な用語・当分発生しないとの油断や慢心を戒め、全国的な事情と自覚自省して狭いながらも進むべき道を皆で模索探求して行かねばと再認識させて頂きました。
貴重なデーター・ご提言、貴重なデーターをお示し賜り、心より感謝とお礼を申し上げます。
誠にありがとうございました。
No.10
- 回答日時:
同じようなことを考えていますが解決策が浮かびません。
家庭に引く電気であれば小規模の発電技術(風力・潮力・地熱・太陽光発電)、省エネ商品を駆使しカバーできるかもしれませんが、産業を支える電気を補うとなるとむりです(感覚的なはんだんですが)。でもって一般市民が節電したぐらいでは産業を支える電気は拈出できないとも思えます。そうするとおそらく工場など生産に重きを置いているものは海外移転がすすむだろうとおもいますし、その結果失業率も上がってくる。電気を使わないで生活するホームレスが増えるとするとなんとも皮肉な話です。
今後の日本社会のあり方から議論しないといけないように思います。
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>家庭に引く電気であれば小規模の発電技術(風力・潮力・地熱・太陽光発電)、省エネ商品を駆使しカバーできるかもしれませんが、産業を支える電気を補うとなるとむりです(感覚的なはんだんですが)。でもって一般市民が節電したぐらいでは産業を支える電気は拈出できないとも思えます。
スローガン的&シンボル的には注目され異議を挟む余地も無いエースのように思えても、依存したり主力となると力不足が実情なのは現実的にはそうでしょうね・・・
仰るとおり、国の形(国体)・エネルギー政策・私達のライフスタイルまで、「今後の日本社会のあり方から議論しないといけないように思います。」
No.8
- 回答日時:
核融合なんてどうでしょうね
これなら核分裂と違って地震が来ても
設備が壊れる→熱が放散→反応停止
というわけで耐震を考えなくても安全です
しかも海水から水素を調達して
ヘリウムを作るだけだから基本的な害はなし
ほぼ無限のエネルギー源です
http://www.nifs.ac.jp/introduction.html
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>核融合なんてどうでしょうね
これなら核分裂と違って地震が来ても
設備が壊れる→熱が放散→反応停止
というわけで耐震を考えなくても安全です
そうですか・・・期待しています。
ぜひ、早期に具体的に実現すると良いのですが?
No.7
- 回答日時:
水力は国内ではもう限界量に達しているので、原子力が駄目なら、火力しかないでしょう。
その他の発電方法はメインの発電方法の一つになることは当面はないと私は思います。火力ではCO2排出が増えるではないかとなると思いますが、長期的には例えば水素をエネルギー源にしたCO2を排出しない各家庭用のエネルギー源が開発されるのではないかと私は予想します(自動車では既に燃料電池自動車が研究されています)。必要とされる大量の水素は、例えばアフリカのサハラ砂漠とかで太陽熱を利用して作ったりする方法が比較的簡単に実現できるような気がします。
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>水力は国内ではもう限界量に達しているので、原子力が駄目なら、火力しかないでしょう。その他の発電方法はメインの発電方法の一つになることは当面はないと私は思います。
火力ではCO2排出が増えるではないかとなると思いますが、長期的には例えば水素をエネルギー源にしたCO2を排出しない各家庭用のエネルギー源が開発されるのではないかと私は予想します
「家貧しくして孝子顕る」と言います、人類の英知を集め、技術の進歩で将来をそんなに悲観・絶望視はしていないのですが・・・
根拠も兆しも見えない救世主や大発見を祈願するだけでは何時までも解決をしませんので、期待される新エネルギーや夢の発電送電システムや大幅な省エネ機器の開発までの10~20年が我が国にとって、国際社会でもエネルギー需要の正念場だと思います。
合理的・確実な技術を承知・精通しているわけではありませんが、人類は日本人は追い込まれたら、創意工夫と底力を発揮示すと信じています。
No.6
- 回答日時:
ちなみに温暖化やヒートアイランドが進めば特に夏場の空調電力需要が高まります。
温暖化が進めばヒートアイランド現象も進むでしょうね
まさに「いたちごっこ」
それでもCO2を多く排出しますか?
快適な生活を諦めるという選択もありますけど
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>ちなみに温暖化やヒートアイランドが進めば特に夏場の空調電力需要が高まります。
温暖化が進めばヒートアイランド現象も進むでしょうね
まさに「いたちごっこ」
風吹けば桶屋が儲かる式の転化・連鎖が起こるのですね・・・
八方塞り・バベルの塔なのですか?
>それでもCO2を多く排出しますか?
快適な生活を諦めるという選択もありますけど
「覚せい剤止めますか?命捨てますか?」と言う風なCMが、以前に流れていたようですが・・・
同様に「原発止めますか?快適便利な暮らし諦めますか?」と迫られている風に思います。
2兎を追うのは、両立は、やっぱり無理なのでしょうか?
地球に優しく、人にも優しく、家計には更に優しくして欲しいのだが・・・
No.5
- 回答日時:
2005年の宮城県沖地震での、想定外の揺れにも耐え、今回の想定外の津波にも耐えられることを、女川原発が証明してくれました
原発に替わるものは当面は無く、やはり原発でしょう
補助的に、太陽光やマイクロ水力なども推進していくべきですが、無いよりはマシという程度にしかならないでしょう
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>2005年の宮城県沖地震での、想定外の揺れにも耐え、今回の想定外の津波にも耐えられることを、女川原発が証明してくれました
成功事例?に学び、徹底研究や福島原発との比較検証を行い後日に備え期する必要がありますね。
ただ、立地条件や震災&津波の衝撃や受け止めたダメージ&対応も異なりますので、万全の安全設計と幾重のor/and保護システムで、如何なる場合にも原発の破損や放射線漏れを防止し、安全に緊急停止するよう完璧・完全を目指して頂かなければ成らない。
シグマ品質や安全システムと関係者並びに制御技術の、トコトン安全安心を追求し、それでダメな事態に至れば、原発の即時運転停止と放射線漏れ防止の行われるような、鉄道のATCのような思想に基づく原子炉の隠蔽・遮蔽・要塞化対策を図っておいて欲しい。
>原発に替わるものは当面は無く、やはり原発でしょう
同感です。
それでも、長期的には新電源・発電とのプライオリティやウエートのシフトチェンジ、単なるコストの優劣ではなく、将来にわたる人類の安全安心との共生の観点から、英知と技術の進展を信じ願いつつ、順次、実施せざるを得ない。
>補助的に、太陽光やマイクロ水力なども推進していくべきですが、無いよりはマシという程度にしかならないでしょう
価値分析に安全性・長期的展望・耐震耐津波やテロ対策とかリスクマネージメントの要素が高まる事で、少し変化して行くのかも・・・
No.4
- 回答日時:
まぁ原油とかガスが安定供給されるなら火力・・・でも温暖化も深刻だよ・・・
長い時間(期間)を考えると原発になるでしょうね
世界規模で共同研究開発で10年後で出来れば「核融合炉」かな
しかし今頃原発だとか騒いでる人たちは、人形峠の事とかJOCの事とか忘れてるのかな?
ANO2さんの回答が現実的だと思いますよ
東電(一部(株主含む))、政府(一部)のための人災だと・・・
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>長い時間(期間)を考えると原発になるでしょうね
世界規模で共同研究開発で10年後で出来れば「核融合炉」かな
なるほど・・・
各エネルギー&発電方式にも長短があり、どの一点集中にもリスクが伴いますね。
限りある化石燃料資源に頼るのも、制御不能?な原子力に過度の依存やもリスクマネージメントの観点からはNGでしょうね。
>しかし今頃原発だとか騒いでる人たちは、人形峠の事とかJOCの事とか忘れてるのかな?
広島・長崎原爆投下、第五福竜丸事件、東西冷戦やキューバ危機での核戦争や核への恐怖、原子力船むつ、原潜や原子力空母の寄港反対運動、非核3原則、チェルノブイリやスリーマイル島での事故、東海村&関電の原子力発電所放射線漏れ事件・原発反対運動etcが、私達日本人のトラウマに、原子力へのアレルギーや忌避意識の原点に、記憶に脳裏に重く定着している。
私たちは、そのギャップに苦しみ、事実・認識を知りながらも、現在の暮らし・ライフスタイル保持願望との矛盾・相克にベストアンサーが見出せず悩み迷い逡巡して来た。
そして今もなお定まらず、明確な中長期ビジョンすらないのが、我が国の国際社会の実情実態である。
No.3
- 回答日時:
火力しかないのでは。
ただ温室ガス(炭酸ガス)のことがあるので火力はできるだけ減らしたいというのはあるでしょうが。炭酸ガスと放射性物質のどちらがいやかと聞かれれば答えは決まっていると思います。
原子力はコストからいえば高コストだと思います。日本ではプルトニウムをどうにかしないといけない事情があるのでプルサーマルや「もんじゅ」もありますが、あの「もんじゅ」は動きもしないのに年間230億円使っています。(いままでに9000億円)
http://www.jaea.go.jp/04/turuga/anncer/page/kait …
特にこんな事故があると見積もれないほどの高コスト発電ということになりますよね。
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
発電量のプライオリティーや発電方式のシフトチェンジが必要だと思います。
その中で、短兵急に焦りや拙速で、ミスジャッジ・ミスリードを招き、一層の混乱や不具合を起こしては本末転倒であります。
我が国の実情や基礎要件に適した、エネルギーミックスと安全安心社会を支え、国民の平和と繁栄に資する為のエネルギー総合政策との融合が求められる。
各エネルギーや発電方式には一長一短があり、各種の制約制限も利害さえもが存在し、簡単に意見の集約・合意形成は出来ないだろうが・・・
例えば、火力発電所は建設用地不足と地域住民の建設反対、燃料となる石炭&石油の自給率も低くコストも上昇、大気汚染や温暖化ガスの問題etcから、一方的に火力発電にシフト・依存を高める事は難しいと言わざるを得ない。
当面の原発事故への対応・東電&東北電の電力供給問題に汲々とする中でも、エネルギー問題は全国・全産業・全国民的な課題であり、我が国の存立と永続的な発展を考える時、中長期のビジョン・総合的なエネルギー安保についての研究と国家戦略の策定が、今、求められている。
No.2
- 回答日時:
今回の地震で福島の原発が事故を起こしましたが、
それよりも震源地に近い、
女川原発は何の問題もなく機関停止していて、
しかも現在は被災住民の避難所となっています。
個人的には、基本的に原発は安全であり、
今回の事故は、東電のメンテナンスミスが原因だと考えています。
脱原発は理想論であり、
実現は不可能だと思います(^^;
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
>個人的には、基本的に原発は安全であり、
今回の事故は、東電のメンテナンスミスが原因だと考えています。
脱原発は理想論であり、
実現は不可能だと思います(^^;
真相解明・再発防止・そして何よりも原状回復(放射線漏れ防止と炉の安全化対策)
その後に、脱原発の可能性を発電効率の高い新技術や送電ロスの極小化、大口需要家での自家発電の普及等国家プロジェクトによるエネルギー安保を徹底して論議・官民挙げてのパイロットプランの募集・国民参加しての発電&創電&節電のアイデアと中長期計画を策定し合意形成を経て実施断行。
<平和的な平時の国家総動員法・大政翼賛会的な自助・共助・公助の精神と施策による安定供給とエコ生活の共生>
No.1
- 回答日時:
>必用な発電量はどう確保すれば良いと思われますか?
・各家庭で燃料電池、太陽光発電
・市町村単位での発電所(風力、水力、地熱etc)
ご回答を賜りまして、誠にありがとうございます。
・各家庭で燃料電池、太陽光発電
・市町村単位での発電所(風力、水力、地熱etc)
食糧安保(食料自給率)の問題とも類似していて、地産地消なり自給自足や自給率向上意識と実践する仲間(家庭菜園とか企業の農業進出、生産性向上の新品種開発)が少しずつでも増える事、アイデアの具体化も微力ながら今後は貢献するのでしょうね・・・
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