No.3ベストアンサー
- 回答日時:
こんにちは。
難しい音楽用語は使いませんが、どうしても数学を引き合いに出す必要があります。
まず、人間の聴覚(脳)には、ある1つの音に対して2の整数乗倍の音(2倍音、4倍音、8倍音、16倍音、・・・)が、
高さは違えど「同じ音」に聞こえるという、極めて不思議な性質があります。
そこで、周波数が2倍、4倍・・・になる毎に「オクターブ上」と呼ぶことに決めました。
「ド」の周波数をfと置けば、
1オクターブ上のドの周波数は、2f
2オクターブ上のドの周波数は、4f
3オクターブ上のドの周波数は、8f
・・・・・
です。
これを、底を2とした対数で表せば、
1倍音 log[2]f
2倍音 log[2](2f) = log[2]f + log[2]2 = log[2]f + 1
4倍音 log[2](4f) = log[2]f + log[2]4 = log[2]f + 2
8倍音 log[2](8f) = log[2]f + log[2]8 = log[2]f + 3
となります。
ここまでが第一段階です。
次に、
2倍音がハモるならば、3倍音も1倍音に対して簡単な整数倍になっていますから、ハモるのは当然です。
オクターブ上も同様ですから、3倍音、6倍音、12倍音・・・です。
これを、底を2とした対数で表せば、
log[2](3f) = log[2]f + log[2]3 = log[2]f + 1 + 0.5849625
log[2](6f) = log[2]f + log[2]6 = log[2]f + 2 + 0.5849625
log[2](12f) = log[2]f + 3 + 0.5849625
ここで、0.5849625 という数にある整数をかけた結果が、なるべく整数に近くなるケースを探します。
試行錯誤です。
0.5849625 × 1 = 0.5849625
0.5849625 × 2 = 1.169925
0.5849625 × 3 = 1.7548875
0.5849625 × 4 = 2.33985
0.5849625 × 5 = 2.9248125
0.5849625 × 6 = 3.509775
0.5849625 × 7 = 4.0947375
0.5849625 × 8 = 4.6797
0.5849625 × 9 = 5.2646625
0.5849625 × 10 = 5.849625
0.5849625 × 11 = 6.4345875
0.5849625 × 12 = 7.01955 ←注目!!!
0.5849625 × 13 = 7.6045125
0.5849625 × 14 = 8.189475
・・・・・
というわけで、
3倍音、6倍音、12倍音・・・に近い音を音階で表すには、1オクターブを12個に分割したものを音階にすればよいことがわかりました。
そして、ドをを0番目として上に7番目(正確には7.01955番目)の音が何かというと、「ソ」です。
ですから、「ソ」(3倍音、6倍音、・・・)と「ド」(1倍音、2倍音、・・・)は、よくハモります。
以上で1、2、3、4、6、8倍音はすでに登場しましたが、5倍音がまだ登場していません。
log[2](5f) = log[2]f + log[2]5 = log[2]f + 2.32192809
2.32192809 に 7 をかけると
2.32192809 × 7 = 27.8631371 = 12 + 12 + 3.8631371
つまり、5倍音というのは、2オクターブ上のドを0番目として上に3.8631371番目の音です。
それは、ミより少し下(ミとミ♭の間)の音です。
つまり、長3度(ドとミの関係)や短3度(ミとソの関係)がハモるのは、
1倍音と3倍音がハモる、2倍音と3倍音がハモるということから来るものです。
ですから、コードがCのときにはドとミ、ミとソはハモりますが、同じ3度でも、たとえば、ソとシはハモりません。
カラオケのある店に飲みにいくと、「俺はハモりが得意」みたいな奴がデュエットで常に3度ずらしてハモったつもりになって歌うことがありますが、そんなときは耳をふさぎたくなります。ソに対しての上の音はド)。
ちなみに、昨年、「Schola音楽の学校」という番組で坂本龍一がバッハの「G線上のアリア」を題材にして議論していたとき、「ドに対してミは物理学的にはハモらない音だが、バッハはそれがハモって聞こえることを発見した」みたいなことを言っていました。上記でわかるとおり、4ではなく3.8631371ですよね。ですから結局は、理屈がどう、こう、というよりは、人間が実際に聞いてどう感じるかの方が大事なのだとは思います
この回答への補足
>この計算を当てはめれば特定の音階に対して、整数倍にもっとも近い数値の音階が一番和音に近い音階になるわけですね。
お礼見直してみたら、この表現おかしいですね。「もっとも近い整数がNとしたら場合の元音階からN個目の音階が和音に近い。」と書くべきでした。
回答ありがとうございます。後の修正を拝見した上でお礼を書き込んでいます。
これはNO1~2の方の回答とあわせて一番欲しかった回答かもしれません。理解しやすかったです。この計算を当てはめれば特定の音階に対して、整数倍にもっとも近い数値の音階が一番和音に近い音階になるわけですね。
単純に3度ではおかしくなる音があることもこれでスッキリです。
音楽というジャンルだけに感覚の問題かと思ってたんですが、物理的な理屈で回答していただいてよかったです。
平均律(1オクターブを周波数比で12等分割)は「ド」に対して「ソ」を生かす分割とも考えられるのですかね?
No.6
- 回答日時:
No.3、5の回答者です。
>>>一番欲しかった回答かもしれません。理解しやすかったです。
まさかそこまで満足していただけるとは思っていませんので、恐縮です。
他の人に同じような回答をして、不満を持たれてしまったこともありますので(笑)
ではコメントにお答えします。
>>>平均律(1オクターブを周波数比で12等分割)は「ド」に対して「ソ」を生かす分割とも考えられるのですかね?
ええ。それが第一の目的なんだと思います。
そして、3つの音で和音を作るとき、
1つめの音のド(1倍音、2倍音、4倍音)の音に2つの音を足すとすれば、当然ソ(3倍音、6倍音)が第1候補として加えられ、第2候補は5倍音のミということになり、結局「ドミソ」の和音が自然発生的に決まるのだと思います。
そして、ドに対してソがハモるので、ハ長調で「ソシレ」の和音(Vの和音)が使われるのは自然だということになると思います。
逆に、ファに対してドがハモるので、ハ長調で「ファラド」(IVの和音)という和音を使うことも自然だということになると思います。
「ドミソ」、「ソシレ」、「ファラド」
この3つの和音の構成音をバラバラにして音程が低い順に並べると、「ドレミファソラシド」になります。
ですから、ピアノの白鍵はハ長調のV、IVの和音の構成音を弾きやすいドレミファソラシドになっていて、ほかの音は黒鍵に追いやられているのだと思います。
以下は蛇足です。
私は小学校まで音楽教育を受け、絶対音感を身につけ、中学校以降は吹奏楽とかロックバンドとかやりながらメンバー達のために楽譜を書いたり、色々やっていましたが、平均律うんぬんの概念を学んだことはまったくなく、20歳ぐらいの頃に何かの拍子に突然気づきました。
関数電卓を叩きながら、12音律がドとソをハモらせるようになっていることを発見して、たいそう驚いたものです。
進軍ラッパ(ピストンやバルブがないトランペット)は、口元を調節するだけで
「^どっ^ど・そっそ・^どっ^どっ^どっ^ど・^みっ^どっ^みっ^ど・そっそっ^どー」
と鳴らせますよね。
これは、管に3倍音(ソ)も5倍音(ミ)も共鳴するからなんですが、自分が金管楽器を吹いていた頃は、そんな物理的なことには気づきませんでした。
そして、金管楽器でソの音は(経験的に)ぴったり合うのに、ミの音の音程がなぜ低めになるのか、という疑問もありました。
そして、やはりバルブを使わずに音を出していくと、
下から順番に ド、ド、ソ、ド、ミ(低め)、ソ、♭シ(低め)、ド、レ となるんですが、
「なぜ、♭シやレなどという半端な音が出る?」
と思ったものです。
これも前回回答と同じように計算すると、下から順番に、
ド 1倍音
ド 2倍音
ソ 3倍音
ド 4倍音
ミ(低め) 5倍音
ソ 6倍音
♭シ(低め) 7倍音
ド 8倍音
レ 9倍音
というふうに見事につじつまが合うことを発見しました。
このことを逆に考えると、金管楽器は平均律ではなく純正律だということになります。
以上のことを踏まえて本題に戻りますと、
コードが C のときに、
・ドの上にハモる音を足すとすれば、ミ。(長3度)
・ミの上にハモる音を足すとすれば、ソ。(短3度)
・ソの上にハモる音を足すとすれば、普通はド(短4度)だが、場合によっては♭シ(短3度)もあり。
ということになります。
ドミソ に ♭シ を加えたコードのことを C7 と言います。
特に、後に続くコードが F の場合は常套手段としてクラシックの時代から使われていますし、ロックンロールのギターでは、普通の C の代わりのように多用されます。
「ドレミファソラシド」っていうのはよく使う音なんですね。
蛇足とされている部分も興味深い内容でした。
音楽、面白いですね。感謝いたします。
回答ありがとうございました。
No.5
- 回答日時:
No.3の回答者です。
書き間違いを訂正します。
【阿呆】
2.32192809 に 7 をかけると
2.32192809 × 7 = 27.8631371 = 12 + 12 + 3.8631371
【訂正後】
2.32192809 に 12 をかけると
2.32192809 × 12 = 27.8631371 = 12 + 12 + 3.8631371
No.4
- 回答日時:
三重唱の原理 ~ ハーモニーの発見 ~
X氏が「ドードー、ドドドド、ドーレーミ」のメロディを歌います
Y氏が「ドードー、ドドドド、ドーシード」と歌うと、ハモります。
Z氏が「ドードー、ドドドド、ドーソード」と歌へば、完全調和です。
このとき「ドミソ」を主和音、五度上の「ソシレ」を属和音、五度下
の「ファラド」を下属和音と呼びます(ここまでを丸暗記しましょう)。
三度上の「ミ」を半音下げると「短調」になります。
http://www.h5.dion.ne.jp/~hijiri43/zoku_kazoku.h …
5度圏循環の神秘
回答ありがとうございます。
参考になります。音階によって最適な和音が決まっているんですね。
暗記は得意です。特訓あるのみですね。
No.2
- 回答日時:
本当の3度と言うのは純正律の事なんですが、昔は弦を均等に割っていって音階を作っていたわけです。
この方式で音階を作るときれいな和音になります。まさに3度3度で正確に割れます。この音は素晴らしいです。でも転調が出来ないという不都合があって使いにくい。ハッキリ言えば曲ごとに調音しないとダメ。ピアノが出来てからは少し濁ってもべんりな平均律に成りました。
現在の音楽の殆どは平均律です。今はシンセサイザーで簡単に純正律が再現出来るので聞いてみるのもいいと思います。
平均律で3度をずっと続けると曲によってですが、変になります。そう音階と音階の間が均等では無いんです。変でもそれが好きとか曲によって効果がある場合そういうアレンジもされます。
再度、回答ありがとうございます。
平均律と純正律を検索して調べてきました。なるほど、だいぶ理解できてきました。
波形を図にしてみると和音というものが物理的にイメージできました。
平均律では物理的にどうしようもない音があるんですね。あとは「センス」を磨くよう努力いたします。
No.1
- 回答日時:
「ハモる」と表現した場合はコーラスなどの事と思いますが、3度間隔でずっとキープするわけではありません。
これこそ「センス」によるもので、どのような間隔で音程を取るかは自由と言えば自由です。ただ耳障りの悪い音程に成らなければ良いのです。
いままでの歴史の中で大体人間にとって心地よい和音というのは決まっています。メロディに対してドミソ、とかシレソとかおなじみの和音をつけるのか、すこしアレンジして不安定な和音を入れるのか。
主のメロディに対して違和感がなく、且つメロディアスに別の旋律を作る。これがハーモニーです。オーケストラもハーモニーで成り立ってますが、最初にピアノ譜と言うのを書きます。これは一番上の旋律と一番下の旋律を考え、広がりを出す。力強さを出すとかを考慮します。時にはいちばん上と一番下がカウンターパートつまり逆方向に広がる場合もあります。こうする事で壮大感を出すのです。
上と下が決まると自然に真ん中の動きも決まってきます。其処をち密にするか、間隔をあけるかも自由ですが、ひとつのパートだけ聞いてもあまり違和感が無いような動きをさせるのがいいですね。楽器や声の音色でも響きは違ってきます。
結局はひとつひとつが独立してメロディを奏でながら、他のパートと響き合うこれがハーモニーです。
回答ありがとうございます。
>3度間隔でずっとキープするわけではありません。
>これこそ「センス」によるもので、どのような間隔で音程を取るかは自由と言えば自由です。ただ耳障>りの悪い音程に成らなければ良いのです。
逆に3度間隔でずっとキープしておけば間違いないという意味で解釈してもよろしいのでしょうか?
自分に音楽センスが全くないとは思いませんが、どうも理系頭というか理屈っぽいところがあるので困っています。
ここちよい和音というのが、ドミソ、シレソがおなじみと書かれていますが、
「ド ミ #ソ」、「シ #レ ソ」で会ってますか?「3度」という言葉の意味もわかっていません。
音楽が自由だというのはわかります。ハーモニーというものの考え方は理解できましたが、本当に興味をもったばかりの素人なので、まず基本を知りたいと思います。
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